SPD-SLを1年間使ってみた感想!初心者体験談と共に徹底紹介

シマノのSPD-SL『PD-R9100』 役立ち情報・体験談

ロングライドやヒルクライムなど、スポーティに自転車を楽しんでいる人の多くはビンディングペダルを使っていることでしょう。

僕自身もクロスバイクには『SPD』、ロードバイクには『SPD-SL』というシマノのビンディングペダルを装着しています。

今回は、SPDよりも固定力が強くて競技向けのSPD-SLについて解説させていただきます。

 

●そもそもビンディングペダルってなに?
●SPDとSPD-SLの違いは?
●メリット・デメリットはあるの?
●転んで怪我をしそうだけど取り扱いのコツは?

 

このような疑問を解消していくと共に、初心者が実際にSPD-SLを使った体験談や感想をお話ししていきます。

ビンディングペダルに興味がある人、装着を検討している人はぜひ参考にしてください。

 

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ビンディングとは?

まずは『ビンディング』について、説明していきましょう!

ビンディングとは?
専用シューズの靴底にあるクリートと呼ばれる留め具を使って、足(シューズ)とペダルを固定するシステムのことをいいます。

スキーやスノーボードでもビンディングでボードと足を固定しますよね?それの自転車バージョンだと思っていただければ雰囲気はつかめると思います。

ビンディングシステムを利用するには、専用のペダルとシューズが必要になります。

 

コンポーネントメーカーのシマノが販売しているビンディングペダルは『SPD』と『SPD-SL』の2種類があり、それぞれ特性や活躍するシーンが異なります

SPD(マウンテンバイク向け)

SPD-SLに比べて固定力は弱いのですが、その分着脱しやすいのが特徴。

専用シューズの靴底にヘコみがあり、そこに金属製クリートを取り付けます。クリートと地面が接触しないため、普通の靴のように歩くことができます。観光を伴うライドにオススメ。

SPDについては過去記事をご参照ください。

ビンディングペダルに興味ある人必見!片面SPDの体験談を語る
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SPD初心者がいきなり『日本横断の旅』に出た経験をもとに書いた記事もあります。振り返ってみるとなかなか無茶したものです。よくぞ無事に帰ってきた。

SPDペダル初心者が500kmを走行!体験から感じたメリットと立ちゴケ回避方法
クロスバイクにビンディングペダルを取り付けたばかりの初心者が、日本を横断してきました。走行距離は約500kmです。走っているうちに感じたメリットやデメリット、立ちゴケの体験談、回避方法などをお話します。最初は不安かもしれないですが、慣れれば頼もしい味方でした。

 

SPD-SL(ロードバイク向け)

固定力が非常に強いのでペダリングが安定し、パワー伝達率が高いのが特徴。

SPDと違いきちんと足をひねらないと外れないので、咄嗟のときに焦ると外れずに立ちゴケする危険性が高い。また、クリートが出っ張っているのでとても歩きにくい

 

SPD-SLとは?実物を見ていこう

ここからは、いよいよシマノ製のビンディングペダル『SPD-SL』の話をしていきましょう。百聞は一見に如かずということで、実物を見ながら説明します。

 

こちらが、僕が使用しているSPD-SL『PD-R9100』です。

シマノのSPD-SL『PD-R9100』

なにこれ?変な形だけどペダルなの?

知らない人が見たら、きっとそう思うことでしょう。僕も実際に使うまでは、どこになにをするのかわからずハテナマークつきまくりでした。

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そして、対となる専用シューズがこちら。僕はシマノの『RC7』という商品を買いました。

シマノのSPD-SLシューズ『RC7』

靴ひもではなく、ワイヤーが内蔵されたタイプです。BOAと書かれたダイヤルを回すことによってワイヤーが巻き取られ、シューズの締めつけが調整できます。

靴ひもがほどける心配がないですし、走りながらでも微妙な調整ができるのでめちゃくちゃ便利。

 

靴底はこのようになっています。

シマノのSPD-SLシューズ『RC7』の靴底

つま先部分に付いているのがクリートと呼ばれる留め具です。アップで見てみましょう。

シマノのSPD-SLクリート

SPD-SLのクリートは『黄色』『青色』『赤色』の3種類があり、色によってシューズとペダルの固定力が変わります。黄は弱、青は中間、赤は強・・・となっています。

僕は初心者だったので固定力の弱い黄色にしたかったのですが、PD-R9100に最初から付属していた青色クリートを取り付けています。

 

写真を見ると、かなりボロボロになっていますよね?SPDの金属製クリートとは違い、プラスチック製なので歩けばガリガリと削れていきます

クリートが削れていくと、どうしても新品時より固定力が落ちてしまいます。歩くときはクリートにカバーを付けるのが望ましいようですが、僕はあまり気にしていません。

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ペダルにシューズを取り付けてみるとこうなります。

SPD-SLにシューズをはめる

SPD-SLを裏側から見たところです。写真右がつま先、左がかかとになります。

 

ペダルに空いている大きな穴にクリートの青い部分を入れて、かかとを踏み込みクリート両サイドの青い部分をはめる。外すときは、足を外側にひねる。

言葉では説明が難しいので、こればっかりは実際に体験してもらうのがいいと思います。

 

初心者のSPD-SL体験談

僕はロードバイクの納車と同時に、はじめてのSPD-SLで30kmの道のりを走って帰宅しました

はじめてのロードバイク!初心者が30kmを走って思うこと
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思い出の日を振り返り、体験談をお話ししていきます。

 

SPD-SLシューズをはじめて履いた感想ですが、想像以上に歩きにくい!この一言に尽きます。これで歩き回るのは無理だと悟り、観光を伴う場合は履き替え用のシューズを持参しようと決意。

そして、ビアンキストア店内にてローラー台によるロードバイク初乗車。SPD-SLペダルにクリートをはめ込み、足をひねって外す。これを何度も繰り返します。

SPDとは勝手が違うので最初は戸惑いましたが、慣れてくるとむしろ楽かも?『SPD-SLは固定力が強いため外しにくい』と聞きましたが、心配するほどでもありませんでした。

なんだ、意外と楽勝だな

ローラー台での余裕が、いざ道路に出たら一変することになります。

 

はじめてロードバイクで走るという緊張もあって、ローラー台では難なく着脱できていたビンディングがうまくはまらない。焦れば焦るほど、滑ってしまい嚙み合わない。

そして、SPDとの違いはペダルよりもむしろシューズの方にありました。

SPDシューズが歩きやすいゴム製の靴底なのに対して、SPD-SLシューズは軽さを追求しているため靴底がカーボンで作られています。この、靴底の硬さが決定的な違いでした。

ビンディングをはめなくてもペダルを回せるSPDとは違い、SPD-SLはきちんとビンディングをはめ込まないとペダルを回すどころではありません。硬い靴底がペダルを滑ってしまい危険です。

 

僕はSPDで立ちゴケを恐れるあまり、停車するときは両足のビンディングを外していました

そして、スタート時はとりあえずペダルを回して走りはじめて、状況が落ち着いたらビンディングをはめるようにしていたのです。

前述の通り靴底が滑ってしまうSPD-SLではこの方法が使えません。この違いに慣れるまで、非常に苦戦することになりました。

 

そんな中でも30kmほど走っていると少しずつ慣れていき、王道である『停車時は左足のビンディングのみを外す』というスタイルに落ち着きました。

 

使ってみた感想・レビュー

良いところ

①ペダルとシューズが固定される
②固定面積が広くペダリングが安定する
③引き足により疲労が軽減される

 

①ペダルとシューズが固定される
SPD-SLをはじめとするビンディングのメリットは、ペダルとシューズが固定されること、それ自体が最大の恩恵です。

ロングライドで遭遇するガタガタ道、突然の雨天ライド、高速で疾走するダウンヒルなど、シビアなバイクコントロールが必要とされる場面は多くあります。

そのようなときでも、踏み込む足の位置を気にしたり、ペダルから足を踏み外す心配がないので、ひたすら走ることに集中できます。

 

また、走り出すときフラットペダルのように足の甲でペダルを上げる必要がなくなります。ビンディングで固定されている足を引き上げるというワンアクションで済みます。

細かいところですがこれが地味に便利です。

このように、ペダルとシューズが固定されていること自体にメリットがあり、その快適性から一度経験するとフラットペダルに戻るのをためらってしまうほどです。

 

②固定面積が広くペダリングが安定する
SPD-SLは、SPDと比べるとペダルとシューズが固定されている接地面積が広くて、ペダリングが安定するというメリットがあります。

SPDは”点”で、SPD-SLは”面”で固定されるという表現がありますが、両方を体験してみるとその通りだと思いました。踏み込みやすく、自転車との一体感をより強く感じることができます。

フラットペダル、SPDと比べてパワー伝達率がよいので、ペダリングの力を余すことなく推進力に変換してくれるのも魅力的なところです。

 

③引き足により疲労が軽減される
フラットペダルと比較したときの最大のメリットは、やはり”引き足”が使えることでしょう。

ビンディングで固定されているペダルを引き上げることで『引く力』も推進力に変えることができ、これを引き足といいます。

『踏み込む力に引く力が加わって推進力2倍!』

なんて単純なパワーアップを果たすことはできませんが、フラットペダルとビンディングペダルでは筋肉の疲労度に大きな差が生まれます

 

グイグイ力を入れて引き上げるのでは余計に疲れたり、筋肉を傷めてしまう恐れがあるので、太ももを持ち上げるようにペダルを回してみてください。

とくに長距離を走るロングライドではその効果を実感しやすく、足にかかる負担が大幅に軽減されることに驚くと思います。

 

ビンディングは、坂道を駆け上がるヒルクライムでもその力を発揮します。

通常は踏み込む力だけで走る上り坂ですが、引き足が使えることにより消耗する筋肉を選ぶことができるようになるのです。

つまり、踏み込み主体のペダリングで疲労を感じたら、引く力を意識的に使う。ひとつの筋肉に疲労が蓄積することを避けることで、疲労軽減につながるのです。

 

気になったところ

①ビンディングの着脱に慣れがいる
②固定されていることのリスクがある
③SPD-SLシューズが歩きにくい

 

①ビンディングの着脱に慣れがいる
フラットペダルからビンディングペダルに移行すると、慣れるまでに相応の時間が必要です。

着脱自体はそこまで難しいものではないので、完全に足元に視線を落とさないノールック着脱でなければ、ある程度の時間で誰でもできるようになります。

問題は”着脱する”という意識を頭に刻み込むこと。これに慣れが必要なのです。

 

慣れていないうちは、走っている最中にビンディングペダルということを忘れがちで、いざ止まろうとしたときにあわてるはめになります。

また、信号待ちや案内看板を見るために一時停止をするような場合、すぐにリスタートするので片足のみビンディングを外すということが多いでしょう。

ここでも『片足が固定されている』ということに慣れていないと、誤って固定されている方に体重をかけてそのまま倒れてしまうこともよくあることです。

 

②固定されていることのリスクがある
ビンディングでペダルとシューズが固定されていること、これは最大のメリットであり、同時に最大のリスクをもたらす諸刃の剣です。

 

前述した通りビンディングペダルの取り扱いには慣れが必要で、慣れるまでは常に立ちゴケのリスクがつきまといます。停車時にビンディングを外し忘れてバタン!というケースが代表的です。

赤信号での停車など自分で止まるタイミングをコントロールできるときはまだいいのですが、急停車を余儀なくされる場面で咄嗟にビンディングを外せなければそのまま倒れてしまいます

立ちゴケをすることによって、自分が怪我をしたり、第三者にぶつかって損害を与えてしまう危険性もあります。愛車だって無傷では済みません。

ビンディングペダルには普通のペダルにはない、”乗車したままコケる”というリスクがあるのです。

 

SPD-SLならでは・・・なのかはわかりませんが、千葉県から岩手県までを走った自転車旅では、その固定力の高さがアダになったか?と思われるアクシデントがありました。

長距離を移動する自転車旅では、信号の多い街中も走ります。止まる回数が増えれば、当然ビンディングを着脱する回数も増えるのですが、とくに多くなるのが左足です。

固定力が強いということは、外すときに可動する膝へのダメージも大きいようで、僕の自転車旅は3日目にして左膝負傷のため途中リタイアとなりました。

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本州最北端をめざした先の自転車旅は、初日から通して無茶な走りをしっぱなしだったので、SPD-SLのせいだけではなく、さまざまな要因が重なって起こった負傷だと思います。

しかし、ビンディング着脱を繰り返すライドを長時間おこなうのであれば、固定力がもっとも弱い黄色いクリートがオススメです。

 

③SPD-SLシューズが歩きにくい
靴底に付けるクリートが地面と干渉して、とにかく歩きにくい!平坦な道はもちろん、階段の上り下りが本当に危険で転げ落ちそうになった経験があります。

コンビニや飲食店での休憩くらいならそこまで気にならないのですが、観光や見学などでガッツリ歩くのはオススメできません

場所によっては、床面を傷つけてしまう恐れもありますからね。

 

留め具であるクリートはプラスチック製なので、歩くと削れる消耗品です。アスファルトの道路を長距離歩くと、その分だけクリートの寿命が短くなります。

僕は観光するときなんかは、クリートカバーは使わずにマリンシューズを持参しています

これ、僕の中では結構なオススメグッズです。

軽いですし、柔らかいのでグニグニ折り曲げて収納することができます。素足でも靴下でも履けますし、歩き心地も悪くありません。水陸両用なので水を気にせず履けるのも魅力です。

 

ここまで話してきましたが、そもそもSPD-SLは競技向けのアイテム。歩くことを想定して作られていないので『歩きにくい』という意見そのものが的外れなのかもしれませんね。

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クリートの寿命について

どのような使い方をしたのかでクリートの寿命は大きく変わります。そのため、クリートの状態を目で確認するしかありません。

初心者の僕は交換するタイミングの判断基準がわからなかったため、ビアンキストアにシューズを持参して、店員さんに見てもらいました。

寿命を迎えたクリート

そして、交換したのがこちらのクリートです。ベコベコですね。ここまで来たら交換した方がいいと教えていただきました。目安にしてください。

 

そういえば、先日走っているときにクリートをはめようとしたら『ペキン!』と割れるような音が響いたり、外れにくいときがありました。

はめられないのはまだしも、外れなくなったら相当危ないですからね。こういうのもクリートの寿命を判断する材料になるので注意しましょう。

 

ビンディングペダルに慣れるコツ

技術面のコツ

ビンディング着脱自体のコツは、たくさん走って慣れること

信号機の多い街中でしたら自然と着脱の回数も増えていい練習になりますが、慣れていないビンディングペダルで車が行きかう道路を走るのは危険がいっぱい

なので最初はサイクリングロードを走ることをオススメします。走りながら、ビンディングを付けたり外したりして感覚を体で覚えましょう。

 

最初はノールックでクリートをキャッチするのは難しいと思うので、足で探ったり、うまくはまらなければ前方に注意して足元に視線を落としたり、とにかく回数をこなすことが大切です。

僕の場合は、いきなり100kmを超えるロングライドや自転車旅に出かけるという、かなり自分を追い込んだ練習方法。危険が伴いますので反面教師にしてください。

 

最初に外すのは右?左?

あまり意識したことなかったですが、僕は自然と左足から外しています。どちらが正解なのでしょうか?右足と左足、それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

右足から外すメリットは、右側、つまり車が走っている車道側に誤って倒れ込む危険が少ないということでしょう。車に轢かれたら一巻の終わりですからね。

自転車の右側はスプロケットやディレイラーなどの駆動系パーツが集中しているので、右側に倒れるということはそれだけで走行不能になるリスクを抱えることになります。

しかし逆に、車道側に足を着いていると車に踏まれるなんていう話もあります。

 

左足から外すメリットは、左側に体勢を傾けているため、車道を行きかう車やバイクと接触する危険を回避できるということでしょう。

あとは、マナー違反かもしれませんが、ガードレールや歩道の縁石に左足をのせられるので楽な体勢で信号待ちができます

デメリットは、右足を固定しているので重心を崩したとき車道側に倒れてしまうことです。

 

こうしてみると、右足も左足も一長一短なのかな?

今まで一緒に走った人たちを思い出すと左足から外す人が多かったように感じますが、人それぞれなので自分の体に合った方から外せばいいと思います。

 

精神面でのコツ

『あわてないこと』

僕が自身の体験から導き出した最強のコツです!

人間、正常なときは”意識”を忘れることなく実行できるのですが、いざ緊急事態が発生すると、普段は当たり前にできていたことが突然できなくなる

ビンディングも同じです。少し慣れてきて容易に着脱できるようになっても、突然の急ブレーキで頭が真っ白になってしまい、そのまま立ちゴケ。なんてことは往々にあります。

 

それでは、あわてないためにはどうしたらいいのか?緊急事態を発生させなければいい

視野を広げて、いつも以上に周囲に気を配ってみてください。

前方の信号はもちろん、さらにその先の信号も確認する。歩行者や車の挙動には細心の注意を払うと共に、動きを想像して予想する。かもしれない運転を実践しましょう。

少しでも危険を感じたら、ビンディングを外して停車できる気構えをしておくのです。

 

そういう意識で自転車に乗っていると、道路では緊急事態が起こらなくなります。起こる大抵のことは予想した出来事なので、あわてる必要はありません。

おのずと交通事故のリスクも減りますし、常に『なにかあれば即座にビンディングを外す』という頭でいるため、本当の緊急事態が起きたとしても冷静に対処できるはずです。

 

SPD-SLはオススメ?

ロードバイクにはSPD-SL!というイメージがありますが、では実際にSPD-SLはオススメなのか

結局は『自転車の楽しみ方による』というのが個人的な見解です。

 

SPD-SLは、ロングライド、ヒルクライム、レース系のイベントなど競技性の強い楽しみ方でその真価を発揮します。

ロードバイクを購入する人は少なからずスポーティな楽しみ方を求めていると思うので、そういう人にはSPD-SLが断然オススメです。

 

一方で、100km以下の中距離サイクリング、速く走ることよりもまったりとしたライドを楽しみたいという人にはまったく必要のないアイテムです。

SPD-SLは歩きにくいので観光には不向きですし、着脱の手間とリスクがあるので、むしろ軽快なサイクリングの妨げになりかねません

そのようなライドを楽しむ場合は、靴を選ばずに走れるフラットペダル、もしくは比較的歩きやすいビンディングペダルのSPDがオススメです。

 

ペダル自体に優劣はありません。自分の楽しみたいスタイルに合っているペダルを選びましょう

 

おわりに

ビンディングペダルに興味があり、SPD-SLの購入を検討している人の疑問や不安を少しでも解消できる内容になっていたら嬉しいです。

 

僕はロードバイクに対して、かなりスポーティな楽しみを求めています

ロングライドや自転車旅はもちろん、たくさんのサイクルイベント、長距離を走るブルべという種目にも挑戦してみたいです。そんな僕にはやはりSPD-SLがベストなペダルだと思っています。

 

逆に、まったりサイクリングやキャリアーと取り付けてキャンプツーリングをしてみたいと思っているクロスバイクにSPDは不要かな?と考えています。

 

このように趣味趣向は時と共に変わっていきます。

お金はかかりますが、ペダルはいくらでも付け替えができるものなので、興味がある人はとりあえず試してみるのも手だと思います。合ってなければ元に戻せばいいんですしね。

何事も挑戦!ただし、安全第一を心がける

そんな感じでいい意味で気軽に、スポーツ自転車を、SPD-SLを楽しんでいきましょう!

コメント

  1. 通りすがりのランドヌール より:

    こんにちわ。

    ビンディングの固定力による膝の痛みとありましたので少しばかり気になりました。
    にしきのさんの負傷の原因はおそらく複数あると愚考します。

    私はSPDを長く愛用しておりますが、その理由の一つが膝の自由度です。
    ショップスタッフさんの中にはクリートの色の違いを固定力だけだと教える方がいますが正確には違います。
    正確には固定する角度の遊びの大きさです。
    要するに膝から足首にかけての動きの横向きの振り幅の大きさです。
    この幅の差異は個人差があるのでガッチガチのレース出ている人でもレッドを使用するとまったく走れなくなるといったことになります。
    SPDペダルはこの幅の遊びが大きいのこういうことになりづらいと思います。
    但し、SPD、SPD-SL共通していえますがクリート自体のシューズの取り付け位置や角度によっても痛みが発生します。
    又、ビンディングを使用するようになると、ご自身で体感されていると思いますが変に意識して普段しないような脚を使い方、例えば引き足を強く意識するとやはり痛みが発生します。
    確かに慣れの部分もあると思いますが一定の距離を走ったら突然痛みが出たとかになると取り付け位置などの原因によるものがほとんどです。
    (因みにロード納車直後に身体がロードバイクに慣れていない状態で100km以上走る旅にでるとかものすごくチャレンジャーなことしてて面白い方だな~とおもってたり。。)

    ビンディングを使用し行動範囲が広がるようになると突発の怪我のリスクがどうしても大きくなります。
    もし、ブルベに挑戦されるのであれば『フィッティング』を検索してみてください。
    様々な身体の痛みから解放の一助になると思います。

    • にしき にしき より:

      貴重なアドバイス、ありがとうございます!
      クリートの色の違いによる”遊び”の件、ひざの痛みの直接的な原因はSPD-SL自体ではなくて取り付け位置や角度なのでは?・・・というご指摘、とても参考になりました。
      よくよく思い返せば、ロードバイクではじめておこなった日光東照宮までの130kmロングライドで、すでに左ひざにダメージを受けていました。慣れもありますが、そもそも体にフィットしていなかった?
      つい最近、偶然ですがショップでフィッティングをおこなってもらったところ、5mmほどサドルを上げることになりました。これが吉と出るか凶とでるか・・。クリートの方は相談すらしなかったので今度見てもらうことにします。
      チャレンジャーで面白い方!ありがとうございます。これはもう誉め言葉として受け取らせていただきます(笑)
      来月、再来月とまた無茶なチャレンジ企画をぶっこんでいますので、また読んでいただき、アドバイスいただければ幸いです。

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