2021年11月。
滋賀県マキノ町にある『メタセコイア並木』が美しい”黄”に色づく季節がやってきた。
紅葉した並木道をロードバイクで走りたい!…ということで、以前からチャレンジしてみたかった琵琶湖一周、通称『ビワイチ』も兼ねて滋賀県を訪れることにしました。
2泊3日の自転車旅が幕を開ける!
走行計画を立てよう
実は2019年、ちょうど1年前にまったく同じ行程の自転車旅を計画していたのですが、車のエンジントラブルで駐車場から一歩も動けず、泣く泣く断念したという苦い思い出があります。
今回は、そのときに果たせなかった計画を実現させにいくわけです!走る前から胸が高鳴るぜ。
自転車旅で大切なのは事前にしっかりとしたライドの行程、走行計画を立てること…だと思うのですが、いかがでしょう?
僕はいつも自分の力を過信して無茶な走行計画を立ててしまうのですが今回は大丈夫。かなり余裕をもったつもりなので快適なサイクリングが楽しめそう。
あとで詳しくお話ししますが、琵琶湖一周は約200kmです。それを踏まえた走行計画がこちら!
滋賀県までは車で向かいます。
スタート地点に選んだのは米原市にある『米原駅』です。自宅からの距離は約450kmなので、道路の混雑具合にもよりますが、普通に走れば6時間くらいでたどり着くでしょう。
前日の夜21時に出発して、休憩を挟みつつ朝の6時くらいには到着する予定。車は米原駅周辺のコインパーキングにとめておきます。
琵琶湖一周をめざして米原駅を出発しますが、今回は無理せず2日に分けて一周していこうと思います。1日目の目的地は大津市。米原駅からの距離は約100kmと僕にしては控え目です。
湖畔ライドのセオリーに則り、反時計回りに走っていきます。
大津市を出発して、スタート地点である米原駅をめざします。
基本的には琵琶湖沿いを走りますが、遠路はるばる滋賀県まで行くことですし、道中でマンホールカードを集めていきます!旅の思い出にもなりますしね。
きれいに一周できないところがでてきますが、それはそれで仕方ありません。
米原駅に到着したら、車に戻って、その日は適当なところで車中泊。夜の車内はかなり寒そうなので防寒具を準備しておかないといけませんね。
夜中から早朝にかけて、日の出前のマキノ町に向かいます。そして、明るくなったらすかさずメタセコイア並木道を走る予定です。
有名スポットのため、時が経てば経つほど見物人が多くなると予想されるので、朝イチに独占ライドを狙っていきます!メタセコイア並木を堪能したら、車に乗り込み帰路につく。
このような走行計画を立ててみました。どうです?ワクワクするでしょう?
初日に泊まる宿以外は基本的にフリーなので、時間に拘束されることはありません。毎度思うことですが、自由気ままに行動できるのはひとり旅の醍醐味ですね!
2泊3日の旅に持っていく道具たち
過去の自転車旅から大きな変更点はありませんが、せっかくなので説明しておこう。
今回は舞台となる滋賀県まで車で行き、車中泊をおこなうのがいつもの自転車旅とは違うところなので、そのあたりもお話ししていきます。
・ヘルメット
・サイクルキャップ
・サイクルジャージ
・アンダーウェア
・ハーフパンツ
・アンダータイツ
・パット付きインナーパンツ
・グローブ
・SPD-SLシューズ
・靴下
・ウインドブレーカー
サイクリングのときの装備ですね。基本的にはこんな感じの服装で走ります。
11月下旬の滋賀県の寒さがどれほどかわかりませんが、とりあえずウインドブレーカーを着ていればある程度の寒さは防げるだろう。
・輪行道具(輪行袋、エンド金具、フレームカバー、スプロケットカバー)
・パンク修理道具(携帯ポンプ、タイヤレバー、予備チューブ×2)
・アーレンキー
・チェーンロック
自転車旅の必須アイテムですね。
過去におこなった『本州最北端・大間崎をめざす自転車旅』では、出発前から雨が予報されていたのでメンテナンス道具としてチェーンオイル、ウエスを持参しましたが今回は不要です。
・下着
・マリンシューズ
・速乾性フェイスタオル
・ハンドタオル
・財布(現金、クレジットカード、保険証など)
・スマートフォン
・デジカメ
・モバイルバッテリー
・充電器類
・洗面具(歯ブラシ、歯磨き粉、洗顔剤)
・髭剃り
・消臭剤
・救急用品(絆創膏、オロナイン、頭痛薬など)
・日焼け止め
・トラベルノート
普段の自転車旅だったら着替えを持参するのですが、今回はガッツリ削りました。正確には車の中に置いていきます。
大汗をかく時期でもないですし、2日程度だったら同じ服を着ても大丈夫という判断です。気休めかもしれませんが、小さいスプレーボトルに入れた消臭剤を持っていこう。
荷物が軽くて走りやすそう!
・着替え
・車中泊用の道具(寝具、防寒具、ライトなど)
2日目は車の中に置いてある着替えを持って、スーパー銭湯でひと風呂浴びる予定。自転車旅の醍醐味がそこに詰まっている!
冬の車中泊を快適にするための道具として、枕や布団類の寝具、ダウンジャケットを準備。これで車が素敵な宿に早変わり…するはず。暗闇で車内を照らすライトも置いておきます。
そして、忘れてはいけないのがビワイチのサイクリングマップです。
滋賀県が、自転車が比較的安全かつ快適に走行できる道路を『びわ湖一周コース』として推奨しており、そのコースが載っているサイクリングマップです。
交通量が多い場所、坂道、道路のデコボコ、間違いやすいところなど、走行時の注意点が細かく載っているので、自分が走るコースをひと通り確認しておくと安心して走れますね。
その他にも『びわ湖一周の基礎知識』ということで、乗車前点検の方法、走り方、服装や持ち物、交通ルールとマナーなども掲載されているので、初心者の人にはありがたい配慮です。
琵琶湖を一周するコース以外に推奨コースが計8か所も載っているので、「ビワイチだけでなく滋賀県を満喫したい!」というサイクリング全般にも使うことのできるマップ。
このマップは滋賀県の観光振興局に問い合わせてみたところ”郵送可”とのことだったので、2019年の段階で手に入れていました。「ついに使うときが来たか…!」と気合いが入るぜ。
僕は紙の地図が好きなので使っていませんが、『ビワイチサイクリングナビ』という琵琶湖周遊観光をサポートする滋賀県公式アプリもあるそうです。さすが抜かりないですね!
滋賀県の琵琶湖とは?
今回の自転車旅で走る”琵琶湖”について、少しお話しをしていきましょう。
ただ単に自転車を走らせるのではなく歴史や文化を知識として持っていた方が、サイクリングをより深く楽しめますからね!
琵琶湖は日本一大きな湖で、面積は約670平方kmです。
僕が以前サイクリングをした日本で二番目の大きい湖、茨城県の霞ケ浦の面積は約220平方kmなので、琵琶湖の巨大さ際立ちますね。
琵琶湖を周遊している道路は1周約200kmなので、自転車だったら1~2日で一周できます。
琵琶湖は10万年以上の歴史を持つ”古代湖”です。一般的な湖が1万年程度で消失してしまうことからも、古代湖の存在は非常に貴重で、世界では約20、日本では唯一となっています。
古代湖の中でも琵琶湖の歴史は長く、約400万年前に現在の三重県伊賀市付近でもととなる湖が誕生し、その後、長い年月をかけて形状を変えながら現在の場所まで移動したのです。
琵琶湖は『琵琶湖大橋』を境に”北湖”と”南湖”と呼ばれています。
物理的な隔たりがあるわけではありませんが、北湖と南湖とでは水質や水の動きが大きく違うのだそうです。不思議ですね。
ビワイチの基本は周遊道路を走り切る200kmのコースですが、琵琶湖大橋を渡り南湖を省略する走り方もあります。この場合、つまり北湖一周は約160kmとなります。
琵琶湖大橋を過ぎて以降の南湖周辺は市街地なので車の往来が多く、自転車で走るにはかなり気を遣うそうですが、僕は200kmコースで一周をめざします。
前日譚!滋賀県までのドライブ
いよいよ、琵琶湖一周自転車旅の前日がやってきました!待ちに待ったぜ!
しっかり準備を整えて、夜の21時に車に乗り込みます。緊張しながらエンジンをかける。よし、問題なく始動した!1年前はここでつまずいたからな。
自宅から滋賀県米原機に向けて450kmの道のり、約6時間のドライブに出発です。
道中は渋滞もなくスムーズに車を走らせることができました。長距離運転が好きというわけではないですが、割と経験があるので問題ありません。
2018年の夏休みにおこなった『しまなみ海道を走る自転車旅』では、大渋滞に巻き込まれてしまい自宅から広島県尾道駅まで18時間30分もかかったっけ…。あれは本当にキツかった。
安全運転のために休憩や仮眠を小まめに挟みながらドライブ。車はどんどん滋賀県に近づいていく。
それにしても、夜中の高速サービスエリアの雰囲気って好きです。
閑散としていて静かな駐車場、閉店した建物やお店、その中で煌々と輝く自動販売機の灯り。なんだかよくないですか?
ひとりで佇みながら缶コーヒーを飲んでいると、”決意を秘めた訳ありな男”を演出できるのでオススメです。その際はブラックコーヒーが望ましいですね!
そんなこんなで、無事に人生初の滋賀県に入り、高速道路を下りました。早朝の下道をスイスイと走っていき、朝6時に米原駅に到着しました。想定より少しだけ時間かかったな。
近隣に大きなコインパーキングがあったので、そこに車を止めて、とりあえず寝ます!さすがに着いてすぐに旅立つエネルギーはない。
車の中で仮眠して、起きたらいよいよ琵琶湖を走ります!
ということで、今回はここまでです。琵琶湖一周自転車旅では、どんな出会い、どんな景色が待ち受けているのか?こうご期待です!
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