2019年ゴールデンウィーク。
本州最北端である青森県の大間崎をめざして平成最後の自転車旅に出かけました。
結果は惨敗!千葉県を出発して3泊4日の旅路の果てにたどり着いたのは、岩手県奥州市。大間崎までちょうど中間くらいの地点でした。
そして、約1年ぶりこの挑戦を再開することにしました!
前回は3日間で481.14km走りましたが、それと同等くらいの距離を走ることになります。左足のアキレス腱と膝を痛めてリタイアしましたが、今回はどうか?1年の成長が試されるぜ!
果たして、夢の本州最北端にはたどり着けるのか?今回は旅ではどんな出会いが待ち受けているのか?走る前から楽しみでならねえ!
走行計画を立てよう
僕の自転車旅は、綿密な走行計画を立てるところからはじまります。
本当に綿密であるのなら毎度のように過酷なサイクリングにならないはずなのですが、机上の空論と現実の道は違うということですね。そういうことにしておきましょう。
まずは、前回リタイアした岩手県奥州市の水沢駅まで輪行します。そこをスタート地点にして青森県大間崎をめざす旅となります。
それでは僕の綿密で完璧な走行計画をご覧ください!
自宅から埼玉県の大宮駅まで約30kmをロードバイクで自走して6時30分の新幹線に乗る。岩手県の一ノ関駅には8時36分着。
そこから在来線を乗り継いで水沢駅まで移動して、そこから本格的な自転車旅の開始!
初日の目的地は盛岡市。初日なので走行距離は軽めに設定し、約75kmを予定。
人生初の青森県に入り、下北半島の入り口らへんにある東北町まで走ります。
2日目なので体力も有り余っているだろうと、この旅での最長距離を設定。距離こそ長いものの地図で見てみるとおおむね下り基調なので大丈夫でしょう。
日本三大霊山のひとつ『恐山』に立ち寄ります。イタコの口寄せでも有名なこの霊場にまさか自転車で訪れることになるとは思わなかった。
恐山からは山の中の道を抜けて、むつ市の海岸線を通る国道279号、別名・はまなすラインをひたすら走って最終目的地である大間崎に到着!
本州最北端・大間崎までは大体こんな走行計画です。
さて、帰りはどうしようか?
前回は、大間崎から下北半島を走って脇野沢まで行き、向かい側にある津軽半島の蟹田まで『むつ湾フェリー』を利用して渡る。そこから新青森駅まで走り、新幹線輪行で帰宅という流れだった。
今回も同じでいいかな?なんて地図を見ながら考えていると、大間崎から海上を伸びている一本の点線を発見。たどってみると、なんと北海道函館市まで続いている。
「・・・行くか?」
そんなわけで、また綿密かつ無茶苦茶な走行計画を立ててしまいました。
7時00分発の津軽海峡フェリーに乗り、北海道函館市に向かいます。函館観光したのち、日本で唯一ふたつの海をもつ町と呼ばれている八雲町まで走ります。
走行距離も短めなので、北海道の地を楽しみながら走ろう!
日本で9番目に大きい湖『洞爺湖』まで走り、観光します。洞爺湖一周は約40kmらしいので、体力と時間に余裕があればぐるっと走ってもいいかもしれませんね。
そして、内浦湾に面している伊達市で一泊します。
伊達市を出発したら、北海道での最終目的地である苫小牧市まで走ります。
苫小牧ターミナルを21時15分に出船するフェリーに乗って、海の上で一夜を明かし、翌日4時45分に青森県八戸の港に到着します。
最終日ですね。
朝5時には八戸港を出発することになるので、近隣で観光できそうなところを探しました。とりあえず、陸奥湊駅前朝市で朝ご飯を食べて、ウミネコで有名な蕪島神社を参拝することにします。
八戸駅から新幹線輪行で大宮駅まで戻り、そこから自宅まで自走で帰って、6泊7日にもおよぶ自転車旅の完結となります。
わかりにくいかもしれませんが、走行計画をマップに表してみました。
改めて考えるとものすごい計画ですが、果たして無事に完走することができるのか?
このブログを継続的に見ていただいている奇特なお方には、なんとなくの未来が想像できているかもしれませんが、2年がかりの本州最北端の旅、その結末をどうかお楽しみください!
6泊7日の旅に持っていく道具たち
過去におこなった自転車旅の経験を活かして、持参する荷物も厳選します。
・ヘルメット
・サイクルキャップ
・サイクルジャージ
・パット付きインナーパンツ
・アンダータイツ×2
・グローブ
・SPD-SLシューズ
・レインウェア
・輪行道具一式(輪行袋、エンド金具、フレームカバー、スプロケットカバー)
・パンク修理道具一式(携帯ポンプ、タイヤレバー、予備チューブ×2)
・メンテナンス道具(チェーンオイル、マイクロファイバータオル)
詳しくは後述しますが、出発段階で雨予報だったのでレインウェアとチェーンオイルを持参します。
なるべく荷物を軽量にしたかったため、普段愛用しているモンベルのサイクルレインジャケットよりもっと薄手のレインウェアを新調しました。
・Tシャツ×2
・ハーフパンツ×2
・下着×2
・靴下×2
・マリンシューズ
・速乾性フェイスタオル
・ハンドタオル
・財布(現金、クレジットカード、保険証など)
・iPhone
・デジカメ
・モバイルバッテリー
・充電器類
・洗面具(歯ブラシ、歯磨き粉、洗顔剤)
・髭剃り
・消臭剤
・救急用品(絆創膏、オロナイン、頭痛薬など)
・日焼け止め
・トラベルノート
こちらも軽量化をはかるために、いつも持参しているシャンプー、ボディーソープ、シェービングフォームなどのアメニティは置いていきます。宿にあるでしょう!
衣類については身に着けているものの他に1着のみ。どの宿にも結構な確率で洗濯機はあるので、その都度選択すればこれで十分。
これらの荷物をリュックサック、大型サドルバッグ、トップチューブバッグに入れて、すべての準備は整った。
あとは、全力で楽しむ気持ちと完走してみせるという熱い気持ちを持って、当日を迎えるだけ。本州最北端・青森県大間崎をめざした自転車旅がはじまる!
0日目~大宮駅から新幹線で岩手県へ
そして、待ちに待った出発の日がやってきました。
天気予報を15日前から確認していましたが、天気がね、微妙なんですよ。
関東は遅い梅雨明けをして夏休みは快晴・快晴・快晴のオンパレードなのですが、僕がこれから向かう東北はどうにも天気がさえない。
雨一色というわけではないのですが『くもり時々雨』とか『くもり一時雨』とか、そんな天気ばかりで、正直なところ旅立つのを悩みました。
しかし、この機会を逃したら次はいつチャレンジできるかわからなかったので強行しました。日ごろのおこないがいいから奇跡的に雨雲はすべて消え去るだろう!
当日は少し寝坊して朝の3時に起床。急いで準備をして3時30分には自宅を発ちました。
新幹線の出発が6時30分なので、輪行する時間も含めて遅くとも6時には大宮駅に着いていたい。そうなると、自宅から約30km離れた大宮駅まで2時間半でたどり着かなければなりません。
いつも通り走れば問題ないのですが、もし道に迷ったら?もしパンクしたら?そんなことを考えはじめると2時間半でも心もとなく感じます。
真夏とはいえ、日の出までは時間があるため辺りは真っ暗です。
ひんやりとした風が気持ちよく、澄んだ夏の空気を感じながら江戸川沿いを走ります。
自宅から大宮駅までは何度か走ったことがあります。
最後に走ったのはロードバイク納車のときかな?慣れないロードバイクのポジションとSPD-SLペダルに苦戦して3時間くらいかかったっけ。
入り組んだ道を走って迷うのが嫌だったので、六差路を曲がって東京外環自動車道の下を通っている国道298号を走ることにします。
この道をたどっていけば、大宮駅方面まで行けるはず。我ながらザックリしていますが、なにかあればすぐに地図アプリを頼るので大丈夫でしょう。
国道298号を進むと、「ここ、自転車で走ってもいいの?」と悩むようなところに出くわしたので側道にそれることにします。
整備されていて走りやすいのですが、車道と歩道を行ったり来たりするので快適とは言えず、思ったようにペースを上げられない。
道の選択を間違ったか?
時間が早いこともあって、交通量も人通りも少ないです。
それでも、たまにジョギングや犬の散歩をしている人にすれ違い、「こんな時間から活動しててすごいな」と思いますが、向こうも僕を見て同じようなことを考えているのだろう。
新幹線に間に合うか?胃が痛くなるライド
出発から1時間くらい入っていると、唐突に側道が途切れます。
冷静であれば、「なくなるわけない!」と考えられるのでしょうが、タイムリミットがあることと暗くて視界がわるいのとで若干パニック。
地図アプリで現在地と大宮駅までのルートを確認して、国道298号に別れを告げる決意をします。結局、入り組んだ道を走ることになりそうだけど仕方ないか。
1時間で約15km走れたので、普通に考えたら時間は十分にあるはずです。
でも、こういう絶対に遅れてはいけないシチュエーションに弱いんですよね。もしも新幹線に乗り遅れたらどうしよう?なんて無駄なことを考えてしまいます。
それでも地図アプリのナビは優秀で、案の定、細い道や入り組んだ市街地を走らせてきますが確実に大宮駅まで運んでくれます。
時刻は5時ちょっと前。少しずつ明るくなってきました。
雲の量は多いですが、埼玉を含む関東から西はおおむね晴れるでしょう。問題は東北。雨は降っているのだろうか?
埼玉県道103号を大宮方面に進んでいると、東浦和駅の前を通過しました。知っている道に出たので一瞬だけ安堵しますが、すぐに知らない道に入ります。
緑豊かなここはどこだ?調べてみると、見沼代用水西縁というところらしい。植えてあるのはすべて桜なようで、お花見の時期には見ごたえがありそう。
大宮駅まで残り約5km。時間はまだまだ50分くらいあるので、これはさすがに余裕だろう!間に合うかどうか胃が痛かったですが、胸をなでおろします。
もし間に合わなかったとしても、どうにかなる、どうにかするしかないんですが、とにかくスタートからつまづかなくてよかった。
その後、まさかの砂利道や行き止まりに進路を妨害されますが、なんとか大宮駅に到着しました。
大宮駅東口の邪魔にならない広場でロードバイクを輪行袋に入れます。久しぶりの輪行作業だったので少し手間取りましたが、15分くらいで完了。
ロードバイクを肩にかつぎ、いざ新幹線に乗り込みます。
余談ですが、今回はじめて新幹線のチケットレス乗車を試してみましたが非常に便利!チケットの情報を手持ちの交通系ICカードに紐づけすることで、カードのワンタッチで乗車できます。
新幹線は最後部の座席を予約していたので、その真後ろにある荷物置き場を利用します。
ここにロードバイクを置けないと、デッキの空きスペースに立てかけて終始見守っていなければならないので大変なんですよね。
新幹線のシートにもたれかかると、早起きした上に朝から緊張感あふれたサイクリングをおこなったおかげで一気に眠気がきた。
これからおこなう自転車旅に備えて、一ノ関駅に着くまでしっかり仮眠ととっておこう。
本州最北端・青森県大間崎をめざす自転車旅、次回からが本番です!
【本日のライドデータ】
走行距離 32.54km
所要時間 2時間00分
走行時間 1時間58分(-0時間2分)
コメント
去年のライドの続きですね。3日目がきつそうです。
最寄駅から輪行せずに大宮駅まで自走したのは、何故ですか?
そうですね!去年、悔しい思いをしたので再チャレンジです。
最寄り駅から大宮駅まで輪行した理由は、できる限りは自分の足で大間崎まで近づきたかったからです。
そういうと聞こえがいいですが、最寄り駅からの輪行だと乗り継ぎが多いので単純に面倒だったというのも大きな理由でした。