2020年11月、人生初の滋賀県にやってきました!
目的は2つ。サイクリストの聖地として名高い”琵琶湖”を一周すること。そして、黄色く紅葉した”メタセコイア並木”を走ること。
車中泊を含む2泊3日で行程を組んだ今回の自転車旅。前日の夜に出発し、滋賀県まで約450kmのドライブを楽しみながら朝6時に出発地点である『米原駅』に到着しました。
ここから最高の3日間がはじまる!
~前回のライド~

日本一大きな湖を走る
コインパーキングにとめた車の中で仮眠から目覚め、出発の身支度を整えます。11月の早朝はかなり寒いので、ネックウォーマーとウインドブレーカーを身に着け完全防寒。
そして、時刻は8時。今回の自転車旅の出発地点となる『米原駅』にやってきました。僕は最初、「よねはら駅…か」と読んでいましたが、正しくは”まいばら駅”でした。
この米原駅には、日本初の駅直結型レンタサイクルショップ『米原駅サイクルステーション』があります。そのため、新幹線で訪れるサイクリストの起点に利用されることが多いようです。
米原駅まで車で8時間以上かかりましたが、それもいい思い出。ここからは愛車のロードバイクと人馬一体…いや、”人自転車一体”となって琵琶湖を走っていきます!
米原駅を出発すると、歩道と車道の両方に自転車ナビマークを発見。
さすがサイクリストの聖地。整ってるねぇ!
今まさに道路に飛び出さんとしている少年の看板は『とび太くん』といい、交通事故を防止する目的で設置されている滋賀県発祥の飛び出し人形です。
またいた。とび太くんですが、このデザインを基本としていろいろなアレンジが加えられたバージョンもありますので、意識して見ると結構おもしろいですよ。
とにかく快晴で気持ちいい天気です。最高のサイクリング日和とはまさにこのこと。幸せすぎる!
青い案内標識に書かれている『さざなみ街道』をめざして走ります。
さざなみ街道とは湖南の大津市から湖北の長浜市あたりまで続いている湖岸道路で、ビワイチでは大いにお世話になる道路です。
米原駅から約2km走り、無事にさざなみ街道に到着!
この『入江橋』交差点から、僕のビワイチははじまります。そして、目の前に広がるのは待望の琵琶湖!ついにこの目にすることができ、感動が止まりません。
日本で二番目に大きい湖、茨城県の『霞ヶ浦』を走ったときも思いましたが、湖というよりもはや海!圧倒的な水量を感じることができます。

ふと気になって”世界一大きい湖”について調べてみると、どうやらユーラシア大陸の『カスピ海』という塩湖がそうらしい。名前くらいは知っているぞ。
面積を調べてみると、なんと371,000平方km。琵琶湖の約550倍で日本の面積よりわずかに小さいくらいとのこと。…世界すげぇ!
閑話休題。
今日は琵琶湖をぐるっと半周して大津市まで走らなければいけないので、感動に浸りながらも、さざなみ街道を走りはじめます。
琵琶湖周遊道路には、ビワイチのルートを案内してくれる路面標示が整備されています。
基本的には、約10m間隔で描かれている青い破線・ブルーラインをたどって走れば、迷うことなく琵琶湖を一周できるようです。
ただし、ブルーラインの左側が”自転車専用道路”というわけではないので車には十分注意が必要。あくまでルート案内のための路面標示です。
そして、約100m間隔で描かれている青矢羽根とビワイチのロゴマーク。3種の路面標示で正しい進行方向に導いてくれます。とてもわかりやすい。
出発から30分くらい経つと『道の駅 近江母の里』があったので、走りはじめたばかりですが立ち寄ることにします。先は長いのでトイレ休憩はできるときにしておこう。
施設案内を見てみると、お食事処はもちろん、伝統工芸品の展示館や物産コーナーなんかもあるみたいで、とても見どころの多い道の駅になっているようです。
テントやのぼり旗を設営している人たちがいて、「なにかのイベントが開催されるのかな?」といった様子。興味ありますが、まだまだ時間がかかりそうだったので先に進みましょう!
ボーナスステージに突入!
道路工事をしているようで車道の一部が閉鎖されており、なかば自転車専用と化していました。こりゃあいい!車を気にしなくていいので快適です。
走りやすいところでは、安全運転の範疇でなるべくスピードを出すようにしています。
すべての道をゆっくり走っていたのでは時間がかかりすぎるし、見たい景色、立ち寄りたい場所に遭遇したときに、「時間がないから先を急ごう…」となるのは悲しいですからね。
それにしても、さすがサイクリストの聖地。ロードバイクに乗ったサイクリストがバンバン走っていき、ガンガン追い抜かれます。みんな、めちゃくちゃ速い!
飛ばしている人は1日で200kmを走り切る計画なのかもしれませんね。自分には…無理だ。
長浜駅の向かいにあると豊公園沿いを走っていると『長浜城本丸跡』を発見しました。
歴史博物館も併設されていたのですが、時間が早かったため開館していませんでした。中に入れないので長浜城の外観を眺めます。
僕に歴史的な知見、城の造形に対する知識があればもっと違う感想も出てきたのでしょうが、とにかく城だな…と思いました。
湖畔サイクリングのセオリー通り、反時計回りに走っているので琵琶湖は左手側にあります。走りながらチラリと横目で見てみると、尋常ではない数の”なにか”が浮いている。
「…え!?なんだろう」
思わず立ち止まり、目を凝らしてみると、おびただしい数の鳥!なんだろう?カモかな?それにしても凄まじい数で、ウジャウジャ系が苦手な僕は写真を撮りつつも若干ゾワゾワしていました。
出発から約1時間が経過。まだ10kmくらいしか走っていないので、かなりのスローペースです。
朝ご飯を食べていなかったので、「お腹が減ったな…」なんて考えながら、滋賀県道331号・さざなみ街道を走り、湖の北をめざします。
賤ヶ岳隧道を抜けた先の琵琶湖
走っていると、このような路面標示に遭遇。
『通り抜け不可、道路横断せよ』
なんだ?この先は行き止まりなのか?とりあえず素直に道路を横断すると、先に進まずに少し引き返すことにしました。
目的地はこちら『湖北みずどりステーション』です。
対岸にあったのでスルーしていましたが、せっかく道路を横断するなら立ち寄っておこう。
別名『夕日と水鳥の里』とも呼ばれていて、日本夕陽100選にも選ばれるほどの美しい夕陽を眺めることができるそうです。
四季を通してたくさんの野鳥が飛来するので、観測スポットとしても有名です。よく見ると施設の形が翼を広げた鳥を模していてかわいい!
はい、どどん!
もち米入りの山菜ごはんを油揚げで包んだ、道の駅名物『戦国いなり』です。
ボリュームがある割に200円とリーズナブルな金額。とても美味しくて、小腹が空いていた僕の胃袋をちょうどよく満たしてくれました。
休憩してリフレッシュしたので、大津市をめざして出発です。
先ほどの『通り抜け不可』という路面標示の場所まで戻ってくると、車道に続くビワイチのブルーラインを発見。どうやら通り抜けできないのは歩道での話だったようです。
再び道路を横断して、車道をいきましょう!…と気合いを入れて走りはじめるとすぐに、はじめて見る路面標示が現れました。
『超急カーブ』
頭に”超”という文字が付いていて、さらには赤文字になっているのでインパクト大!
思わず立ち止まって写真を撮ってしまいましたが、これだけ目立たせるということは非常に危険だということ。気を引き締めて進もう。
琵琶湖は釣り人が多いです。
琵琶湖の湖北は水深100mを超えるところがあるようですが、これから向かう湖南は深いところでも10m程度らしく、急激な水深の差が琵琶湖の特徴のひとつだそうです。
あら、またあった!
『この先、トンネル内通行危険。自転車歩行者はここで右側歩道へ』
ビワイチのブルーラインでも道路の横断を促しているので、間違えて直進してしまう心配はなさそうです。本当に親切設計ですね。
僕は大小問わずトンネルが苦手なので、普段から歩道がある場合は積極的に活用しています。あまりにも長くなければ自転車を押して歩くほどの慎重ぶり。何事も安全第一ですよ。
片山隧道を抜けて、琵琶湖沿いを離れるように県道44号を走ります。
なんとなく”原風景”という言葉が頭に浮かんできました。しばらく、この緩やかに流れる小川に並走して進みます。
交通量はそこまで多くないのでとても走りやすい。同じようにペダルを回しているサイクリストがチラホラいて、なんだか楽しくなります。
大きな道路、国道303号に合流する交差点を渡り、県道514号・飯之浦大音線を進みます。
このあたりは『賤ヶ岳』と呼ばれる山です。
写真ではわかりにくいですが、絶賛ヒルクライム中。ビワイチは基本的に平坦道をひたすら走る!という感じなので、たまのヒルクライムはいい刺激です。勾配もそこまでキツくありません。
見るからに歴史のありそうなレンガ造りのトンネル『賤ヶ岳隧道』を通ります。
僕の苦手な古めかしいトンネルですが、照明のおかげで中はとても明るい上に、サイクリスト集団が前を走っていたので恐怖はなかったです。ラッキー。
そして、賤ヶ岳隧道を抜けるときれいな琵琶湖を眺めることができました。
上り坂を走り切った先の絶景は何物にも代えがたいご褒美。これだけで気合いが充填された!
野生の猿に遭遇
上ってきた分だけ、今度は坂を駆け下ります。全身で風を切りながら進むダウンヒルは本当に気持ちがいいですよね。
ふと、進行方向にあるガードレールの上で動く”なにか”が視界に入る。目を凝らしてみると、なんと野生の猿でした!
「おお、かわいい!猿だ」
なんて思っていると猿もこちらに気づき、「シャー!!」とすぐさま臨戦態勢!威嚇行動!ちょっと待って、怖い怖い!
かわいい見た目とは裏腹に、喧嘩っ早そうな生き物ですね。野生の猿に遭遇しても、絶対に近寄らないようにしましょう。おっかない。
県道514号・飯之浦大音線を下ると、国道303号に合流。横断歩道で国道303号を渡るのですが、信号機がない上に交通量も多いので、タイミングが悪いと少し待つことになります。
なんとか無事に渡れました。こういうちょっとした注意点も、滋賀県観光振興局からいただいた『ビワイチサイクリングマップ』に記載されているのでやっぱり便利です。
飯浦という交差点を左折して、県道336号・塩津浜飯浦線に乗り、琵琶湖沿いを進みます。
再び国道303号にぶつかるので左折して進むと、道路左側に『道の駅 梅津海道あぢかまの里』があり、このあたりで異変に気づく。
「あれ?走ってきた道にブルーラインあったか?」
道の駅での休憩を早々に切り上げて、道路に目を落とすと、ここまで頼りにしてきたブルーラインがない!すなわちルートを間違えたということ!
とりあえず先に進み、塩津の交差点を左に曲がって進んでいくと農道から延びてくる我らが青いラインを発見。無事に正規ルートに戻ることができました。
調べてみると『ローソン西浅井塩津浜店』がある交差点を左折するのが正しかったようです。
このように交差点は要注意。ブルーラインが道路を渡った先にあるのか?それとも、曲がった先にあるのか?しっかり見極めながら走る必要があります。
国道303号をスイスイと走っていると分かれ道を発見。
『一方通行規制中。自転車も通行不可。この先進入できません』
立て看板で注意を促されているのは『奥琵琶湖パークウェイ』へと続く道です。サイクルマップにも記載されていましたが、反時計回りには進めない模様。
立て看板の表現的に、逆側からだったら自転車でも走れる道なんだよね?…ということは、琵琶湖をきれいに一周したい場合は時計回りに進んだ方がいいのかもしれない。
出発から3時間が経過して、時刻は11時を過ぎたところ。走行距離は約38kmとまだまだ本日の行程の半分にも達していない!もう少しペースを上げようかなぁ。
道なりに進んだところに出現した岩熊第二トンネルを通過して、どうやら下り坂がはじまるらしい。
勾配5%の下り坂が1000m続くってことだよね?わっほーい!ボーナスタイム突入だ!ロードバイクはオートマチックに進んでいく。
国道303号を駆け下りていると、県道557号・西浅井マキノ線に入る道を左折。永原駅の周辺は、曲がり角の間隔が短いところがありますが、ブルーラインに沿って走れば迷う心配はない。
そして、琵琶湖沿いに戻ってきました。
眼前に見えているのが、一方通行規制で走れなかった『奥琵琶湖パークウェイ』かな?見るからにアップダウンが激しそうなので、走れていたらとんでもない時間を使っていたかもしれん。
少し走ると、琵琶湖に浮かぶ島が目に入りました。
あれが有名な『竹生島』かな?日本三弁財天のひとつに数えられる宝厳寺があるパワースポットとして知られていますよね。
観光クルージングも出ていて、2か所ある港のそれぞれから約30分で行き来できるようです。
湖の上に島があるという事実に驚きながらペダルを回していると、大きな道路にぶつかりました。
マキノ町海津の交差点に出ると、青い案内標識には目的地の”大津”の文字!
景色を見ながらでも、写真を撮りながらでも、ペダルを回してさえいれば目的地までの距離は少しずつでも短くなっていくもんだね。当たり前のことですが、なんだか嬉しくなります。
琵琶湖一周自転車旅の1日目も、いよいよ終盤戦かな?気を引き締めていこう!
エネルギー切れ?補給食を求めて…
米原駅から出発して4時間が経過し、ついに湖西エリアに突入しました。3日目に訪れる予定のメタセコイア並木も湖西にあります。
走行計画を立てた当初は、琵琶湖一周の流れでメタセコイア並木にも立ち寄ろうと考えていたのですが、「ついでではなく、メインで楽しみたい!」という気持ちから最終日に回しました。
さて、本日の宿がある大津市までは案内標識によると残り57kmです。
ここまでで約55km走ってきたのですが、どうしたんだろう?妙に疲労を感じている。仮眠を挟んだとはいえ夜通し8時間ドライブの影響かもしれません。
湖西エリアを走っていて感じたのは、浜が多く、テントを立ててバーベキューやキャンプを楽しんでいる人が大勢いるということ。
美しい並木の向こうにあるのは『六ツ矢崎浜オートキャンプ場』という、結構有名な場所。焚き火でも囲いながら湖畔で穏やかな時間を過ごすのも楽しそうですね。
県道54号、県道333号と乗り継いでひたすら湖西を走ります。交通量が少なく、しっかりと整備された平坦道がひたすら続いているので走りやすいことこの上ない。
しかし!湖北エリアに比べて変化に乏しいので、いかんせん飽きる!
景色の堪能もそこそこに、一心不乱にペダルを回し、たまに追い抜いていくサイクリストの後ろ姿から刺激をもらいます。
そして、深刻な問題が空腹。
湖西の周遊道路にはコンビニのような補給スポットがないので、ここに到達するまでに補給を済ませるか補給食を買い込んでおくことをオススメします。
食べ物がない。そう考えると、「なにか入れてくれよ!」と余計に胃袋が騒ぎ出す。
我慢して走っていると少しずつ建物が増えていき、何となくお店がありそうな雰囲気の中でローソンを発見!願ってもいない補給スポットに遭遇し、無事に食べ物を買い込むことができました。
場所は近江高島駅の周辺。どこか座って食べられる場所はないかな?なんてウロウロしていると、駅前に小さな広場がありました。
そこにおいでなすったのは『ガリバー旅行記』のガリバーさん。
これはガリバーが小人の国に迷い込んだときのワンシーンかな?物語自体うろ覚えなので詳細はわかりませんが、多分そうだろう。
そもそもなぜガリバー旅行記?そう思ってポチポチ調べてみると、近江高島駅から鴨川に沿って登ったところに『ガリバー青少年旅行村』というレクリエーション施設があるらしい。
もしかしたら宣伝の一環なのかもしれませんね。インパクト大で僕も思わず調べてしまったので、効果てきめんといったところでしょうか。
さて、コンビニ飯でエネルギー補給も済ませたので、再出発といきましょう!
近江高島駅から国道161号に入ると、道は狭くなり交通量はグンと増えてきます。車に注意しながらしばらく走っていると、その理由が判明しました。
『白髭神社』
延命長寿、長生きの神様が祀られている神社。ここを参拝に訪れた方で賑わっていたんですね。そして、もうひとつの要因はこちらです。
白髭神社の向かいの湖中に立っている朱色の大鳥居。
ここが有名な観光スポットになっているようで、少しでも長く見ようと徐行で通り過ぎる車が多くて見物渋滞が生まれているようでした。
気持ちはわかる!琵琶湖一周している身として、ここは記念撮影しておかなければなるまい!
湖面に続く石段がある場所に少しスペースがあったので、安全を確認して停車。あまり長時間止まっていると邪魔になりそうだったので、素早く写真だけ撮ってその場を後にします。
じっくり見ることはできませんでしたが、神秘的な雰囲気を感じることができました!
国道161号はとても走りにくく危険が多い。そして、サイクリストも多い。
慎重にと思いゆっくり走っていたら、後方からもの凄い勢いのロードバイク集団に追い抜かれました。邪魔してたかな?
なんだか申し訳ない気持ちになりつつも、「まぁ、自分の安全が第一だよな…」と考えながら、まっすぐ走ることに集中しました。
道を左に逸れて県道307号に進むと、安心する田舎道に戻ってこれました。
サイクリングマップによると『びわ湖レイクサイド自転車道』という道で、大津市を通り、琵琶湖大橋を渡った先の守山市まで約22km続いている自転車道です。
走りにくい道がいつまで続くのかとヒヤヒヤしたぜ。
あんまりジロジロ見るのもいかがなものかという感じですが、このあたりの湖畔の建物って不思議な雰囲気なんです。
パッと見は古いようなんですが、デザインというか造形というかが、どこか前衛的でモダンなんですよね。そして、空き家?それとも人が定住していない別荘?というような建物が多い。
どこか”もの悲しさ”を感じる空気が、湖畔のイメージとマッチしていて嫌いじゃないです。そんなこんなで、建物や景色を堪能しながら走ることができました。
琵琶湖南は走りにくい!
どうやら白髭神社を過ぎたあたりから大津市に入っていたようです。
琵琶湖沿いの道を過ぎ、蓬莱駅あたりで県道558号にぶつかりました。次第に建物やお店も増えていき、さすがは滋賀県の県庁所在地といった感じです。
琵琶湖の一番狭いところ、大津市と守山市を結ぶ『琵琶湖大橋』です。ここからだと橋の全景は見えませんが、長さ1350mの大きな橋です。
琵琶湖大橋を渡ることで南湖を走る約40kmを丸々ショートカットすることができ、広義ではその場合でも”ビワイチ”と呼ぶそうです。
入口だけ写真を撮って先に進みましょう。この大きな橋を走ってみたい気もしますが、僕がめざすのは北湖・南湖合わせて走る”フルビワイチ”の200km!
ちなみに有料道路ですが、歩行者と自転車は無料で渡ることができるので車よりもお得ですね。
「湖南は走りにくい!」
そんな情報をチラホラ見かけましたが確かにその通り。琵琶湖大橋を越えてからの道路状況の急激な変化には驚きを隠せません。
ブルーラインは変わらずにビワイチサイクリストを導いてくれているのですが、道幅が狭く、とにかく交通量が多い。車道を走っていると、体の真横を車が通り過ぎていきます。
渋滞気味だったので、高速でかっ飛ばす車がいなかったのは不幸中の幸いでしょう。
人里離れた田舎道のそれとは違い、市街地の歩道は歩行者も段差も多いので『自転車走行可』の道路標識がある場所でも走るのは避けた方が無難です。
車からの圧力に耐えながら車道を走ろう。僕は基本的に車道の信号機が赤になったら、周囲の状況を確認してからその場で止まるようにしています。
これはなぜか?赤信号に引っかかるたびに自転車に追い抜かれて、また追い抜いてを繰り返していたら車のドライバーさんもストレスが溜まる気持ちはわかります。
なので僕としては、「1回!せめて1回だけでいいので気を遣ってください!」なんて気持ちを込めて、僕自身は車を追い抜かないようにしているのです。
ここまでの道中でかなりの体力を消耗しており、もはやヘロヘロ状態。今夜の宿はまだかいの?
最後の休憩とばかりにコンビニに立ち寄り、地図アプリで距離とルートを確認。残り10kmくらいなので目と鼻の先だ。もう少しがんばろう!
ついに県道558号・高島大津線を逸れます。
どうやら入り組んだ住宅街の中を走っていくようだったので、地図アプリを起動してポケットに入れておきます。画面を見ながらの走行はルール違反なので、音声案内を頼りに進みます。
案内される通りに進んでいくと、古びた家屋、生い茂る草木、「こんなところに宿があるのか?」なんてところを走らされる。大丈夫?
これは絶対に間違っている!と思いながら進んでいると、音声が「目的地に到着しました」と告げました。目の前には林が広がる完全なる行き止まり。
一瞬ゾワリと鳥肌が立ったので急いで引き返し、落ち着いて地図アプリを確認します。
どうやら宿の名前で検索すると少しズレたところが目的地に設定されてしまうらしい。ヒヤヒヤするぜ!幸い、そこからうまく正規ルートに抜けられそうだったので一安心です。
そして、抜け出た先は比叡山延暦寺へと続く下鴨大津線。
宿の人に自転車で行く旨を電話で伝えたときに、「目の前の道が急な上り坂になっているから気をつけてください」と注意を促されましたが、なるほど。これは危険な道だ。
交通量が多い上に、車が結構なスピードで飛ばしている。路側帯がないどころか、車道の外は側溝になっていて足を踏み外したら大変なことになりそうだ。
想像以上の急勾配をまっすぐ走ることを要求される難度の高い道。これはフラフラ走っていたら本気で大事故になりかねない。
残り500mくらいだったので、無理せずロードバイクを押して歩き、なんとかかんとか無事に宿までたどり着くことができました!
めちゃくちゃ疲れましたが、琵琶湖一周自転車旅の1日目、完走です!
【本日のライドデータ】
走行距離 117.46km
所要時間 8時間27分
走行時間 7時間34分(-53分)
1日目のおわりに
チェックインが済み、ロードバイクの置き場所について尋ねると、部屋の前まで持って上がっていいとのこと。とても親切ですね!
自転車旅の夜、宿に着いていの一番にすることは明日の準備です。
今回の旅は2日間通して同じ服を着て走るという荷物軽量化作戦を取っているので、とりあえず着ていた衣類に消臭剤をシュシュっと!
時期的にそんなに汗をかかなかったので、まったく問題ないでしょう。汚いですって?これも男の自転車旅ってやつよ!
次にサイコンやデジカメなどの電子機器を即充電。これを忘れてしまうと、走ったルートや自転車旅の思い出を僕の小さな脳ミソだけで記録しておかなければならず、いささかツラい。
それが終わったら、ようやくお風呂タイム!この瞬間が本当に気持ちいいんです。湯船には浸かりませんでしたが、温かいお湯で体を流すだけで十分にリフレッシュできました。
そして、落ち着いたところで恒例の買い出しタイム!
本当はどこかで外食でもしたいところなのですが、宿の近場には飲食店どころか建物すらなさそうだったので、これまた恒例のコンビニ飯で済ませよう。
部屋着にマリンシューズをつっかけてロードバイクにまたがり、コンビニまで数kmのお散歩サイクリング!なんて吞気に出発しましたが、宿の前の下鴨大津線が本当に危ない!
これは行って帰ってくるだけでも骨だな…と気持ちを引き締めなおします。高いところから見る大津の町並みは美しく、「この時間帯に出かけてよかったな」と思いました。
さて、コンビニにたどり着いて商品を物色。ひとり宴会の買い出しが済んで外に出ると、ポツリポツリとまさかの雨!噓でしょ!?天気予報で雨マークなかったよね!なんで今!?
最高の状態でいるのに、今さら雨に濡れたくない。泣きそうになりながら雨宿りしていると、雨脚はすぐに弱まり、何事もなかったように穏やかな天気になりました。
「一体なんだったの?ビビらせないでくれ…」
最後まで刺激的な自転車旅の1日になりました。
無事に宿に戻ると、ひとりで楽しく宴会。
もちろん明日もあるので深酒はしませんが、普段飲まないお酒を自転車旅の夜は飲む。特別な日に飲むお酒は格別なものです。至福のひと時だね!
明日の2日目はマンホールカードをもらいながら、琵琶湖をさらに半周して旅の出発地点である米原駅まで戻ります。
どんな道を走れて、どんな景色に出会えて、どんな楽しいことが起こるのか?大いに楽しみにしながら、夢の中にダイブしました。
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