こんにちは、にしきです。
今回は、三峰神社、秩父神社、宝登山神社の通称『秩父三社』を回る御朱印ライドの後編となります。
残すは宝登山神社のみとなりましたが、想定以上に体力を消耗。
なかなか厳しいライドでしたが、旅の後半では新しい”はじめて”を体験することもできて、大満足なライドになりました。
きれいな景色、つながる道
秩父神社から、最後の目的地である宝登山神社までは約13kmです。普段の体調なら楽勝の距離なのですが、今日はいかんせん体力の消耗が激しい。
無理せずマイペースに走っていきましょう!
道のりとしては、秩父神社から国道299号を走っていき、県道44号に乗り継ぎ、そして国道140号に合流して長瀞方面に走れば宝登山神社に到着です。
今回のライドでは事前に調べていなかったので、目的地に着いた段階で次の目的地までの道のりを確認していました。
案外、そんなんでもたどり着くものです。単純なものです。
国道299号線の秩父橋から眺める荒川。こういう構図の景色、めっちゃ好き。流れる川を見ていると水浴びしたくなります。
秩父橋を渡った先が県道44号、そしてしばらく走って国道140号に合流します。
走っている最中に横を見ると、見覚えのある建物がありました。なんだっけ?
そうだ!以前、ラフティングツアーに参加したときの集合場所になっていた温泉だ。『秩父川端温泉 梵の湯』という施設でした。
秩父は川下りなどのアクティビティも有名ですからね。ラフティングも楽しかったですよ。興味のある方は訪れてみてください。
そこからさらに走っていると、美の山チャレンジヒルクライムでお世話になった皆野町がありました。(※詳細はこちら)
この町につながっているのか!
先ほどの温泉といい、皆野町といい、まったく知らない道を走っている中で、走ったことのある道に出くわしたときの感覚っていいですよね。バラバラだった道がひとつにつながる快感。
宝登山神社までもう少しというところで、目の前に巨大わらじが姿をあらわしました。
なんじゃこりゃ~!?
気になったので、そばにあった案内板を読んでみることにしました。
秩父郡長瀞町の疫病神退散の民俗行事「お精進」で使用される大わらじ。
大わらじは、「こんな大きいわらじを履く大男が住んでいるのか」と疫病神がたまげて退散するという言い伝えによるもの。
おもしろい!ユニークな方法で疫病神を撃退していたんですね。昔の人は策士だな。
そういえば、秩父グルメで有名なのは『わらじカツ丼』でしたよね。秩父とわらじの間には、なにか密接な関係があるのだろうか?
水分補給を小まめにしながら熱中症に注意して走ります。”のどが渇いた”と感じるときにはもう遅く、早め早めにドリンクを飲むのがよいそうです。
炎天下の中、国道140号を走っていると白くて大きな鳥居が現れました。長瀞駅前交差点にある巨大な鳥居こそ、宝登山神社への入口です。
疲れ果てていたので写真を撮り忘れてしまったのが残念。一見の価値ありですよ。
それでは、ついに到着した宝登山神社を参拝していきましょう!
秩父三社を制覇しました
さて、自転車をどこに止めようか?駐輪場がなかったので、売店の横に置かせてもらいました。邪魔にならないように、慎重に場所を選びます。
境内には白くてきれいな鳥居がありました。
鳥居をくぐるときは、ヘルメットと帽子をとって一礼します。意外と知られていない参拝のマナーです。
僕も、自転車で寺院仏閣を巡るようになってから知ったんですけどね。
宝登山神社に祀られている神さまは、天照大神(アマテラスオオミカミ)の子孫である『神日本磐余彦尊(カムヤマトイワレビコノミコト)』、そしてイザナギとイザナミの間に生まれた『大山祇神(オオヤマヅミノカミ)』『火産霊神(ホムスビノカミ)』です。
火産霊神は『加具土命(カグツチ)』という名前の方が有名かもしれません。イザナミに火傷をさせてしまった火の神さまです。
ちなみに、宝登山(ほどさん)という名前は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)がこの山を登ったとき、山火事に巻き込まれてピンチに陥りました。そのとき、どこからともなく現れた山犬たちが火を消し止めてくれたという話に由来しています。
その山犬たちに案内されて、無事に山頂までたどり着いた日本武尊はこの山を『火を止める山=火止山(ほどさん)』と名付けたそうです。
そして今では、漢字を変えて”宝登山”と呼ばれています。
犬好きの自分としては、犬が活躍する話なのでうれしい限りですね!
石段を登った先には、権現造りの立派な御社殿!
朝から三峰神社まで坂を上り、秩父神社まで走り、宝登山神社まで無事に走ってこれたことに感謝しながら参拝しました。
そして、御朱印をいただいて、今回の目的である秩父三社巡りを達成しました!
正直、想像していた以上に疲れた。日本横断したことで、距離感がバカになっていましたが、長いヒルクライムも含めて消耗するには十分な距離を走りました。
さて、このまま「お疲れさまでした!」とはなりません。車が止めてある三峰口駅に戻るまでが今回のライドです。
宝登山神社から三峰口駅までの距離は約25kmなので、時間にすると2時間くらいかな?
うーん、体力的にかなり厳しい。そこまで走る気力が残っていないぞ。
じゃあ、どうしよう?
ふふふ( ̄ー ̄)
実はとっておきの秘策を用意していたんですよ!
ちちてつサイクルトレインに乗る
用意していた秘策を実行するために向かったのは、宝登山神社から約13km走った先にある秩父鉄道の御花畑駅。
なんともメルヘンチックな名前の駅ですよね。
道中、秩父を象徴する武甲山がきれいに見えたので写真におさめておきました。
はじめて見たときは、「ピラミッドみたいだけど、なんだこの山!」と驚きました。
武甲山はセメントの原料である石灰岩がとても多く採掘できる山で、明治時代から採掘がはじまりました。
現在までに大規模な採掘が進められてきた結果、今のような姿に変わってしまったそうです。
うーん、なんとも痛ましい。
物思いにふけりつつ、御花畑駅に到着。ここに来た目的はこれです!
駅のホームに自転車を持ち込んでるー!?という驚きを得るには、写真の構図がいまいちわかりにくかったですね。
秩父鉄道がおこなっている『ちちてつサイクルトレイン』というサービスで、利用除外日を除いた通年、秩父鉄道の一定の区間で自転車を輪行袋に入れずに、そのまま電車に載せることができるのです。
秩父のことを調べていたら偶然このチラシを発見したので、今回利用してみようと思いました。(※ちちてつサイクルトレインHP)
平日であれば宝登山神社の最寄駅である長瀞駅から三峰口駅まで直行できたのですが、土日に利用できる区間は御花畑駅から三峰口駅。
それでも半分くらいはショートカットできるので十分!ちちてつサイクルトレインを利用して、楽しちゃいましょう!
さて、御花畑駅に到着した直後に話を巻き戻しましょう。
御花畑駅は小さいですが、とてもいい雰囲気です。なんだかノスタルジックで癒される。
土曜日だからか電車待ちをしている人は多いのですが、自転車に乗っているのは自分だけ。おおう、なんだかこっぱずかしいな。
とりあえず、勝手がわからないので駅員のお姉さんに事情を説明すると、10分後に来る電車が本日最終のサイクルトレインとのこと。
走ってる電車全部に乗れるわけじゃないのね!あぶねー!間に合ってよかった。
言われるがままに切符を買い、駅員さんに案内されて自転車をホームに持っていきます。なんか緊張してきた。
ちなみに、切符はこんなやつ。
厚くて固い紙の切符で、なんだかレトロな感じ。思い出にほしいなと思いましたが、三峰口駅であっさり回収されてしまいました。
そして、ついに電車が来ました。自転車をそのまま電車に載せるという非日常なことをしている自分が少しおかしくなってしまいます。
無事、ライドオン。出発進行。
うっわー!これ、はたから見たらかなりシュールな光景じゃない!?秩父鉄道を利用している人からしたら、日常茶飯事?そうであってくれ!
内心ドキドキしながらも、窓から流れる景色を眺めていると、これはこれで風情があっていいもんだな。
最初は立っていましたが、三峰口駅が近づくにつれて座っている乗客も少なくなっていたので、僕も座ることにしました。
自転車を支えながら電車に揺られる感覚はなかなか味わえないな。
約20分の電車旅を楽しみ、16:15頃に三峰口駅に戻ってきました。所要時間は7時間15分。
予想以上にハードなライドとなりましたが、新しい発見や新鮮な驚きもあって、とても楽しいものとなりました。
暑かった。たくさん汗をかいた。そんなライド後のお楽しみは、そう温泉です!
最初に向かったのは、『西武秩父駅前温泉 祭の湯』という駅前にある有名な温泉だったのですが駐車場がいっぱいで入れませんでした。
急遽調べたところ、近くに『武甲温泉』という施設があるらしい。うん、秩父の顔である武甲山の名を冠した温泉。そっちの方がいい気がする!
ゆっくり湯船に入って今日1日の疲れを取り、夕飯を食べて帰路につきました。
おわりに
秩父三社を回る御朱印ライドの成果がこちら。
右から、三峰神社、秩父神社、宝登山神社の御朱印です。
うーん、三社とも素敵ですね。個人的には、秩父神社の”秩”の字が力強くてカッコいい!
後になって御朱印帳を見返すと、クロスバイクで走った道のりまで鮮明に思い出すことができるので、とてもいいんですよね。
御朱印をいただくのにあたり、寺院仏閣について調べてみると、いろいろな発見があっておもしろいということに今回改めて気づきました。
そして、その”おもしろさ”は、言うなれば”日本を知る”ということだと思います。
サイクリングで走る道のりも、さまざまな観点から日本を知ることで、もっと楽しく、味わい深いものになりますよね。
今回のライドを経て、今後走りたいところリストに『淡路島』を追加しました!
イザナギとイザナミが造った日本最初の島。そして、そこに鎮座する伊弉諾神宮。なんとしてでも行ってみたい!
僕は行くと言ったら行く、走ると言ったら走る男。
なるべく早く企画して、見聞きしたことをお話していきたいと思います!
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