クロスバイクで自転車旅!しまなみ海道と淡路島を走る(3日目)

淡路島、兵庫県道31号線(淡路サンセットライン) 自転車ライド

夏休み2日間を使って、しまなみ海道でのサイクリングを思う存分楽しみました!

本来であれば3日目は、兵庫県南部の瀬戸内海に浮かぶ『淡路島』を一周する通称・アワイチに挑戦しようと思っていたのですが、亀老山でのヒルクライムですっかり体力を消耗。

この状態でアワイチの150kmを走るのは、相当キツいかな?

 

悩みどころですが、ひとり旅の利点は”すべてが自由”であること。

ゆっくり考えながら淡路島に向かいましょう!

 

~前回のライドはこちら~

クロスバイクで自転車旅!しまなみ海道と淡路島を走る(2日目)後編
2日目の後編。伯方島では有名な”伯方の塩”を使ったソフトクリームに舌鼓。真夏の炎天下で食べる冷たいスイーツは絶品です。そして、大島で『亀老山展望公園』から瀬戸内海を一望。その美しさに感動しました。しまなみ海道の旅、堂々完結。

 

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国生み神話の島に上陸

次の目的地は兵庫県『淡路島』です。

このまま勢いにのってドライブしていきたいところですが、まずは温泉に入りましょう。

炎天下のしまなみ海道を、大量の汗をかきながら走っていたので体がベトベトです。

 

こういうときに車があると、気軽に動けてとても便利。

いろいろ調べた結果、尾道駅から少し距離はありますが『天然温泉 尾道ふれあいの里』という施設がよさそう。ここに決めた!

所要時間は車で30分。暗い山道を抜けていくので注意が必要です。

 

それにしても、自転車に長時間乗り続けたあと車に乗ると……なんだか妙な気分です。アクセルペダルを踏み込むだけで加速するのは楽ちんですが、もの足りなさを感じます。

たどり着いた先には、とても立派な建物がありました。

相当に広い施設。温泉の日帰り入浴はもちろん、宿泊、会議室や研究室、体育館、グラウンドが複合的に利用できるところのようでした。

 

さっそく入館。

日帰り入浴料金820円を支払い、いざ温泉にドボン!気持ちよすぎて、とろけてしまいそうです。サイクリング後の温泉はまさに極楽!

思わず長湯して、少しのぼせてしまいました。

 

温泉からあがり施設内をウロウロしていると休憩室を発見。畳の大広間に、座布団や掛け布団が用意されているじゃありませんか!これはありがたい!

冷房が効いていて涼しい部屋、畳の肌触りのよさ。座布団を枕にして横になると”極楽Part2”がまっていました。

蓄積していた疲労がふき出し、そのまま30分くらいうたた寝タイム。

 

心身ともにさっぱりしたところで、淡路島までのルートを確認。広島県尾道市からの距離は約230km、所要時間は3時間くらいでしょう。

夜中に移動して現地で車中泊。朝イチのコンディションでその日の走行計画を立てよう。

方針も決まったので、21時頃に車に乗り込み出発しました。

 

そして、目が覚めると朝だった。

やっちまった。寝坊した……

高速道路を運転中、どうしても眠気に勝てなかったため道中のサービスエリアに立ち寄ったのですが、仮眠では済まず爆睡してしまったようです。

こうなると、時間的にもテンション的にも残念ながらアワイチは厳しそう。

無理をしても仕方がありませんので、今回は島の空気を感じながら、まったりとしたライドを楽しむことにしました。

 

兵庫県明石市に入り、明石海峡大橋を渡ればそこが目的地。

拠点として選んだのは『津名港ターミナル駐車場』です。津名港に隣接した有料駐車場なのですが、なんと丸1日とめても料金300円。安くて財布にもやさしい。

 

淡路島は”国生み”の神話が伝えられていて、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉册尊(イザナミノミコト)が”日本で最初に創った島”ともいわれています。

今回の淡路島ライドでは、国生み神話に由来する『伊弉諾神宮』『おのころ島神社』の2社をまわる計画を立てました。

 

時刻は11時00分。

車の荷台からクロスバイクをおろし、外していたタイヤを取りつけて準備完了。

夏休みの自転車旅をしめくくるために、気合いを入れてペダルを踏み込んでいきましょう!

 

くにうみラインを走り、伊弉諾神宮へ

最初の目的地は、津名港ターミナル駐車場から約7kmにある『伊弉諾神宮』です。

ルートは地図アプリで確認しました。

国道28から兵庫県道88号に入り、そこから先はまっすぐ進むだけのわかりやすい道のり。

 

県道88号線は、別名『くにうみライン』とも呼ばれているようです。

淡路島、くにうみライン(県道88号)

伊弉諾神宮に続いている雰囲気を感じる、いい名前です。

しかし、前方の空に広がる黒い雲が少し気になる。雨降らないよね?心配です。

 

しばらく走っていると、タイヤ付近から異音がしていることに気づきました。

なんだろう?

立ち止まって調べてみると、どうやらホイールにブレーキシューが干渉しているらしい。

 

ブレーキを指でぐいぐい動かしたくらいでは効果なし。仕方ないので、サドルバッグからドライバーを取り出してブレーキシューの位置を調整します。

ばっちり直すことができました!

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持っててよかった携帯ツール。

はじめてのトラブルだったので焦りましたが、無事に再出発することができそうです。

 

話は変わりますが地図アプリで拡大表示して見ると、とにかく””が多い!

淡路島は『日本一ため池が密集する地域』といわれていて、全国にある約20万のため池、その約1割がここに存在しているそうです。

江戸時代、雨の少ない淡路島は干ばつ被害にあいやすく、さらには大きな河川もなかったため、農業用水源として多くのため池が造られたとのこと。

興味をもって調べ、走る土地の歴史や風習を知ることも自転車旅の醍醐味ですね!

 

そして、1時間くらい走っていると大きな鳥居が見えてきました。

淡路島、伊弉諾神宮

伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)

無事に到着しました。白い鳥居は神々しい雰囲気を発しています。

裏手にある駐車場にまわり、邪魔にならなそうなところにクロスバイクを寝かせます。

 

この『伊弉諾神宮』は、古事記や日本書紀の”国生み神話”に登場する伊弉諾尊(イザナギ)と伊弉冉尊(イザナギ)が祀られている神社。

古事記・日本書紀に記載のある中では、全国でもっとも古い神社だそうです。

淡路島、伊弉諾神宮の国生み伝承

国生み伝承の看板。

要約すると、イザナギとイザナミの夫婦神が『おのころ島』でおこなった国生みの大業。最初に生み出されたのが『淡路島』だそうです。

文字が小さいですが、興味がある方は読んでみてください。興味深いですよ。

 

鳥居の前で一礼して境内に入ると、静かで神聖な空気を感じます。

なんだか気温が1~2度下がったような気さえするのは、高い木が多いからかな?

伊弉諾神宮の拝殿

ここが伊弉諾神宮の拝殿です。堂々としたたたずまい。入母屋造りの屋根が立派ですね。

さっそく参拝をさせていただきました。

 

拝殿の奥にある本殿を眺めながら、ぐるりと境内を見てまわります。

そして、兵庫県指定天然記念物『夫婦の大楠』を発見。樹齢900年を超える木で、元々は2本の木だったものが結合してひとつの木として成長したそうです。

安産、子授け、夫婦円満の祈願成就が有名なのですが、悲しいことに今の僕には無関係。そんな卑屈な気持ちからか、写真を撮り忘れてしまいました。

 

御朱印をいただいてから出発しようと社務所を訪れましたが、財布の中に1万円札しか入っていないことを思い出し、踏み止まります。

どうしよう?

コンビニにでも行こうと駐車場まで歩いていると、幸いなことにお土産屋さんがあったので入店。なにか買ってお金をくずそう。目移りしながら物色します。

伊弉諾神宮のライラブネ

そして、伊弉諾神宮の名物『ライラブネ』を購入しました。

淡路島の”御井の清水”を100%使用しているラムネです。乾いた喉にシュワシュワといい刺激を与えてくれます。

それにしても素敵なネーミング。

調べてみると『大切な人と一緒に飲むと幸せになれる』と言われているそうですが、ひとりでも十分幸せな気持ちになれましたよ!

 

無事に細かいお金もできたので、社務所に再訪します。

あまりにもすてきなデザインだったこと、1冊目をちょうど使いおえたこともあって、伊弉諾神宮の御朱印帳を購入しました!

伊弉諾神宮の御朱印帳

御朱印もいただき、目的完了。伊弉諾神宮をあとにしました。

 

国生みの神々が祀られている神社は、境内が広く見ごたえ十分。もっとゆっくりしたかったのですが時間の都合もあるので仕方ありません。

クロスバイクにまたがり、ふたたびペダルを回していきましょう。

 

淡路島の海岸線を走る

次の目的地である『おのころ島神社』まで山を突っ切る最短ルートだと約21kmですが、せっかく島を走るのにそれじゃあもったいない。

県道88号線を北上して県道31号線に合流し、海岸線の景色を楽しんでいきます。最短ルートより6kmほど距離は伸びますが、いそぐ旅でもないですしね!

 

しばらく走ると、海が見えてきました。

淡路島、多賀の浜海水浴場

おー!空も海も青々としていてきれいすぎる!

目の前に広がるのは『多賀の浜』という海水浴場。遠浅のため家族連れに人気だそうです。

淡路島、兵庫県道31号線(淡路サンセットライン)

海沿いは走っているだけで、心が躍りますね。

夏のレジャーにもちろん海水浴もいいですが、海を眺めながらのサイクリングも最高です。

 

青い空、海、白い雲、そして照りつける太陽。五感すべてを使って”地球”を感じている!

淡路島、兵庫県道31号線(淡路サンセットライン)からの海

走りはじめたときにあった黒い雲はどこかに吹き飛んで、突き抜けるような気持のいい空が広がりました。文句のつけようがない。

県道31号線は別名『淡路サンセットライン』と呼ばれていて、夕方には瀬戸内海に沈む美しい日没が見られるそうです。

 

とてもすてきな道路ですが、幅はあまり広くないのでご用心。乗用車はもちろん、大きなトラックなんかも通るので注意して走りましょう。

平坦ばかりではなく、ちょこちょこアップダウンもあります。しかし、そこまでキツい坂ではないためちょうどいいアクセント。

 

ひたすら走っていましたが、そろそろお腹が減ってきた。コンビニもないしどうしよう?

淡路島、くいしん坊

そんなときに発見したのが、こちらの『くいしん坊』という定食屋さん。

吸い込まれるように入店し、夏らしく冷やし中華をオーダー。とてもおいしかった!道中で食事を楽しむのもいいもんですね。

 

お腹も満たされたのでリスタート。

時刻は13時50分になるところ。暗くならないうちに走り切りたいので、気持ちがんばりめにペダルを踏み込んでいくとします。

 

海岸線をえっちらおっちら走りましょう。

淡路島、五色浜

振り返ると『五色浜』と書かれた案内看板。

名前のとおり、5色の玉砂利が敷き詰められた海岸だそうです。色とりどりの海岸を想像し、「立ち寄ればよかった」と少し後悔。しかし、時すでに遅し。

アワイチにチャレンジしたときの楽しみにとっておくことにしよう。

 

そこから走ること約4km。ついに県道31号・淡路サンセットラインともお別れです。

小さな橋の手前を左折して、県道125号に入ります。

淡路島、畑の中を走る

海から一転、今度は畑の中のサイクリング。

これはこれで、気持ちがいい。海岸線とは違い、交通量も少ないのでのんびりできます。

 

日本発祥の地!おのころ島神社

気がつけば目的地まであと少し。

そして、ついに到着!……と思いましたが、ここは参道の入口のようです。

おのころ島神社、参道の入口

もう少し走ったところに『おのころ島神社』を発見。今度こそ到着です。

 

鳥居が大きすぎる!

淡路島、おのころ島神社の鳥居(上)

ロードバイクと比較すると、その大きさがより鮮明になるでしょう。

淡路島、おのころ島神社の鳥居(下)

かなり距離をとって撮影したのですが、まったくおさまり切らない!

他の観光客の方も、大きな鳥居の写真を撮るのに、四苦八苦している様子でした。

 

僕が今まで見た中で間違いなく最大の鳥居。その高さは、なんと21.7m!さすが、国生み神話にまつわる神社はスケールが違いますね。

もしかして、日本最大なのでは?

そう思わされる圧倒的迫力。

しかし、調べてみると日本最大の鳥居は和歌山県にある『熊野本宮大社』のもので、高さ33.9m!?これよりさらに10m以上高いのか!

上には上がありますね。いずれこの目で見てみたいものです。

 

それでは、さっそく参拝していきましょう。

一礼して鳥居をくぐります。木々の緑が日光を遮る静かな石階段をのぼると、かなり年季の入った拝殿がありました。

おのころ島神社、拝殿

なんとも神聖な空気を感じる場所。

石碑には、しっかりと『日本発祥』と刻まれています。

 

そもそも、おのころ島とはなんなのか?少し説明しましょう。

淡路島はイザナギとイザナミが創った日本最初の島ですが、おのころ島は、このふたりの神さまが実際に”国生みをおこなった島”と伝えられています。

まさに”日本発祥の地”というわけです。

 

ちなみに、おのころ島の石の上でセキレイという鳥が夫婦の契りを交わすのを見て、イザナギとイザナミも結婚をしたそうです。日本最初の夫婦の誕生。

このような話が伝わっているため、縁結びパワースポットとしても有名らしい。

 

参拝の後、御朱印をいただきに社務所に立ち寄ると、なんと2種類の”夏季限定”の御朱印がありました!こういうのって嬉しい。夏に来てよかった。

伊弉諾神宮とおのころ島神社の御朱印

右が伊弉諾神宮、左がおのころ島神社の御朱印。ひまわりのイラストが夏を連想させます。

漢字では『自凝島』と書くんですね。

これは、イザナギのもつ『天沼矛(あめのぬぼこ)』の先からしたたり落ちたしずくが、”自(おの)ずから凝り固まってできた島”だから……なんだそうです。

本当におもしろい世界観。

 

ふたつの神社を参拝して、大満足の淡路島サイクリングとなりました。

時刻は15時をまわったところ。そろそろ駐車場に戻るとしましょう。おのころ島神社からの距離は約25km。

少し遠回りになりますが、海が見える道を走っていきたいと思います。

 

そして、16時50分に出発地点『津名港ターミナル駐車場』に戻ってきました。

淡路島、津名港ターミナル駐車場

今回は”反時計回り”に走りましたが、島ライドのセオリーは海が近くで見える”時計回り”といわれています。

そのため、アワイチに挑戦しているであろうロードバイク乗りの方とたくさんすれ違うことができ、あいさつを交わしたわけではありませんが、いい刺激をもらえました。

 

淡路島一周は約150km。気合いを入れれば、僕でも1日で走り切れるかな?

ただし、少し触れましたがアップダウンがあること、なにより道幅が狭くて車との距離が近いところも多い印象だったため、チャレンジには十分な注意が必要だと感じます。

自分がアワイチをおこなうときのいいイメージトレーニングにもなりました。

楽しかったです。ありがとう!国生みの島よ。

 

淡路島の夜を楽しもう

クロスバイクに車を載せて、近くにあった温泉施設まで移動します。

大量にかいた汗を温泉で流す、至福のひと時。生き返るとはまさにこのこと!

 

次に、お楽しみの夕ご飯です。

淡路島うどん『麺乃匠いづも庵』の玉ねぎつけ麺・華

人気のうどん屋『麺乃匠 いづも庵』で、淡路島の玉ねぎを丸ごと1個使った『玉ねぎつけ麺 華』をいただきました。

ボリュームのある玉ねぎはそれ単体でもめちゃくちゃおいしいし、見た目も華やかです。そして、玉ねぎが崩れたところでうどんに絡めて食べる。最高ですね!

 

楽しいサイクリング、きれいな景色、温泉、おいしい夕ご飯。淡路島を存分に堪能して、いよいよ自転車旅3日目の夜がやってきました。

ここから兵庫県に戻るのではなく、車で『大鳴門橋』を渡り、徳島県にむかいます。

 

めざすは『オーシャン東九フェリー 徳島ターミナル』です!

今回の自転車旅は、行きと同じ”陸路”ではなく、フェリーを使った”海路”で帰ることにしたのです。

徳島県から東京都まで、約18時間の航路。

しまなみ海道では約3分間の人生で1番短い船旅を体験しましたが、これはその逆。人生で1番長い船旅を楽しみたいと思います。

 

気持ちが高揚しますが、フェリーの出発は明日の話。

今日は夜も遅いので就寝しましょう……とはいえ、今夜はとくに宿を予約していません。車があるため、「最悪、車中泊くらいでもいいかな?」という軽いノリ。

徳島市内をドライブしたあと、寝床を求めて漫画喫茶に立ち寄ったのですがあいにく満席。ひとりでダーツをやりながら時間をつぶします。しかし、結局は根負けしました。

 

ふたたび車に乗り込み、調べて見つけた『道の駅 第九の里』にやってきました。

車中泊が流行っているのは本当なのかな?結構な台数の車がとまっています。しかし、他を気にする余裕はありません。

体の疲れもピークに達していたので、シートを倒し即座に就寝。

 

考えてみれば、車の中で寝るのは2日連続になるわけですね。

あれ?それをいうと、初日は夜通し高速道路を走りっぱなしだったし、まともに宿泊したのは大三島での一泊だけ。

我ながらなかなかに過酷な……いや、野宿じゃないだけましか!

 

それでは、本日もお疲れさまでした。

明日へ続く!

 

~次回のライドはこちら~

コメント

  1. PALCOM より:

    キャノンボール初級に挑戦する予定とかはありますか?

    • にしき にしき より:

      初級というと東京⇒名古屋のことでしょうか?いずれは挑戦してみたいですね!
      ただ、最近はブルベに興味を持っているので、300~400kmを走るのであればブルベに挑戦して完走メダルをゲットしたいと考えています!

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