今回は、僕が愛用しているトピークの大容量サドルバッグ『Back Loader(バックローダー)6リットル』をご紹介します。
結論から言うと・・・
『通常のサドルバッグとは比較にならないほどの大荷物が入る使用感抜群のバッグ!』でした。
●たくさんの荷物が入るサドルバッグを探している人
●『Back Loader(バックローダー)6リットル』って実際どうなの?・・・という人
本記事はこのような人の悩みを一挙に解決できる内容になっておりますので、大容量サドルバッグを選ぶ参考にしてください。
目次
Back Loader(バックローダー)6Lはどんなバッグ?
百聞は一見に如かず。こちらがトピークの『Back Loader(バックローダー)6リットル』です。
バッグ本体に耐水性があるので、多少の雨なら浸水のおそれはありません。また、耐久性・耐退色性に優れた素材で作られているので、悪環境でも長く使用することができます。
シートポストに巻き付けるストラップが1本(矢印❶)、サドル裏のバーに巻き付けるストラップが2本(矢印❷)あり、計3本のストラップを用いて自転車に取り付けます。
サドルバッグ上面には伸縮するゴム紐ストラップがあり、ちょっとした荷物ならここに括りつけることもできます。
サドルバッグ背面には、テールライトを取り付けるためのクリップホルダーがあります。
縦に2本並んでいる切り込みがクリップホルダーです。複数設けられているので、バッグの口を巻き込む量(=荷物の量)に関わらず最適なホルダーを使用することができます。
バックルを外して、サドルバッグをオープンしていきます。
サドルバッグの口は”巻き込んでいく”タイプになっていて、すべて広げるとこのようになります。
右端の口から荷物を入れます。荷物をすべて入れ終えたら端っこからクルクル巻いていき、バックルで止めて収納完了となります。
バッグに入れる荷物が少なければ少ないほど、余分となる口部分が多くなります。逆に荷物をたくさん入れても、口部分を”半巻き”してバックルさえ止まれば問題なく使用できます。
サドルバッグの中はこのようになっています。
底面にはプラスチックの薄い板が敷かれているので、荷物を入れても型崩れすることなく安定した使用感を実現しています。
冒頭でお話ししましたが、このサドルバッグには”耐水性”はありますが”防水性”はありません。つまり、一時的に降るにわか雨程度しか防げないのです。
それを補うために防水インナーバッグが付属しています。
薄いですがしっかりとした防水性を備えたインナーバッグです。
雨が心配なサイクリングで使用するときは、基本的に荷物をインナーバッグに入れてからサドルバッグ本体に収納します。
サドルバッグと同じように、荷物を入れてから口を巻いてバックルを止めるタイプとなります。エアリリースボタンが設けられているので、一緒に入り込んだ空気も簡単に抜くことができます。
細かいところでは、ストラップに自転車を傷つけないような工夫がされています。
矢印部分にご注目。ストラップと自転車が接触するところが柔らかいラバーのような素材で加工されています。さり気ない配慮がとてもうれしい。
『BackLoader(バックローダー)6リットル』
◆最大荷重5kg
◆長さ500×幅160×高さ110mm
◆容量6L
◆重量445g
収納力は?3泊4日の自転車旅で持参した荷物の半分が入った!
「この大容量サドルバッグは6リットルの荷物を収納できます!」
そう言われても、具体的なイメージってわきませんよね。
そこで、どのくらいの荷物を入れることができるのか?僕が実際おこなった自転車旅で持参した荷物を例にしてわかりやすくお伝えします。
ちなみに、その自転車旅はこちら。
千葉県から本州最北端である青森県大間崎をめざした超ロングライドの旅。予定では7泊8日だったのですが、途中で断念したため実質3泊4日の旅となりました。
さて、3泊4日の自転車旅に持参した荷物のうち、サドルバッグに入れた荷物をご紹介します。
写真1枚に収まらなかったので2枚目突入。主にアメニティグッズです。
2.サイクルレインジャケット
3.エンド金具
4.フレームカバー
5.スプロケットカバー
6.スポーツタオル×2
7.タイヤチューブ×2
8.タイヤレバー
9.アーレンキー
10.携帯ポンプ
11.タイヤパッチ
12.チェーンオイル
13.チェーン用お掃除クロス
14.ウエス
15.メンテナンス手袋
16.消臭スプレー
17.洗顔剤
18.ボディソープ
19.ブラシ
20.歯ブラシ&歯磨き粉
21.髭剃り
22.シェービングクリーム
23.アメニティーポーチ
なんと!実に23種類・25個のアイテムを収納していたんですね。
実際の本州最北端の旅では、上記荷物の他に充電器やモバイルバッテリーなどの電子機器類、着替えなどの衣類はリュックサックに入れて走りました。
そのことを考えると『Back Loader(バックローダー)6リットル』の収納力は、3泊4日の自転車旅で持参した荷物、そのうちの約半分を収納できる!ということになります。
また、このときの経験と反省から、1泊2日程度の自転車旅だったら『Back Loader(バックローダー)6リットル』のみで十分に対応可能!という結論に至りました。
大体そのくらいの荷物が入るんだなというイメージを持っていただければ幸いです。
実際に荷物を入れてみました
せっかくなので、いつも使っているように荷物をサドルバッグに収納してみましょうか。
まずはパンク修理道具やメンテナンス道具などの細かいものを、ジップロックに入れてひとまとめにしていきます。種類や用途で分けると取り出しやすくて便利ですよ。
それから、荷物をインナーバッグの中に詰めていきます。
さすがにかなりギュウギュウになりましたが、口の部分をひと巻きすることができれば大丈夫です。
ここでひとつ注意点!
このインナーバッグは防水性に優れている反面、生地が薄いので雑に扱ったり、角の尖った硬いものなどを無造作に入れると穴が開いてしまう可能性があります。
●天気予報がバッチリ晴れで、雨の心配がない
●濡れても困るものを入れない
このような場合でしたら、無理にインナーバッグを使わなくてもいいと思います。
僕はすべての荷物を一緒くたにしてインナーバッグの中に入れていますが、そうすると”荷物を気軽に取り出せなくなる”というデメリットもあります。
使用頻度の高いものはあえてインナーバッグに入れないのも、快適に使用するための工夫ですね。
さて、今度はインナーバッグをサドルバッグ本体に入れていきます。
限界容量いっぱいいっぱいで余裕がありません。しかし、なんとか口の部分は巻ける!
口の部分を巻いたらストラップのバックルをはめ込んで、あとは長さを調整してあげれば収納完了となります!
どうでしょう?あれだけ大量の荷物がきれいに収まったでしょう?
ロードバイクへの取り付け方を写真で解説
ロードバイクに『Back Loader(バックローダー)6リットル』を取り付けてみましょう。
まずは、サドル裏のバーにストラップを通してバックルをはめていきます。バックルが大きめに作られているので、狭いバーの隙間を通すのは少しだけ大変。
焦らずに、片方ずつ取り付けていきましょう。
そして、シートポストにストラップを巻き付ければ取り付けは完了です。
あれれ?なんだか、へにゃんとしていません?
実はこれ、サドルバッグの中に荷物が入っていない状態なんです。
ただでさえストラップを通しにくいサドル裏のバー。バッグが重いと余計に作業がしづらいので、僕はサドルバッグ本体を取り付けてから荷物を入れるようにしています。
この取り付け方法で活躍するのがインナーバッグです。荷物をすべてひとまとめに詰め込むことで、サドルバッグへの収納が1回で終わります。
バッグの口を巻いて、ストラップのバックルをはめれば今度こそ取り付け完了です!
大容量サドルバッグを取り付けただけで、普通のロードバイクから一気に長距離を走る旅人仕様に様変わりしましたね。カッコいい!
後ろから見ると、このような感じになっています。
クリップホルダーにはお好みでテールライトを付けましょう。目いっぱい荷物を入れた状態でも、バッチリ後方から確認できる位置に装着できます。
上面のゴム紐ストラップを利用するならこんな感じでしょう。写真は愛用のマリンシューズです。
他にも500mlペットボトルくらいなら余裕で収めることができます。
使ってみた感想・レビュー
良いところ
①収納力
最大の魅力はやはり、6リットルの荷物が入る”収納力”ですね!
日帰りのロングライドはもちろん、荷物の取捨選択を工夫すれば1泊2日程度の自転車旅でもこのバッグひとつで十分でしょう。
1泊以上する場合でも、持参する荷物の大部分を請け負ってくれます。重量のある荷物をサドルバッグに入れれば、背負うリュックサックも軽くなりますもんね。
バッグの口を巻き込んでいくタイプなので、中に入れる荷物の量によってバッグ本体のサイズ感を調整できるのもいいところ。
②耐水性、防水性
サドルバッグに撥水加工が施されているため、にわか雨程度だったらバッグ本体の防水性だけでやり過ごせます。急な雨でも安心ですね。
天気が怪しいときや何日もかけて長距離を走る自転車旅などでは、防水性のあるインナーバッグが大活躍します。
このサドルバッグを付けて暴風雨の日に2時間くらい走ったこともありますが、インナーバッグの中身が濡れているなんてことはありませんでした。
③フェンダー(泥除け)の代用品
サドルバッグが大きいため、フェンダー(泥除け)代わりにもなってくれます。
もちろんバッグ底面は汚れてしまいますが、撥水加工のおかげで汚れが付着しにくい&落としやすくなっているので、あまり気になりません。
また、バッグ内部の底面には型崩れ防止用のプラスチック板も入っていますので、跳ね上げた水で荷物を濡らす心配もほとんどありません。
走っている最中に突然雨が降ってきたとき、不注意で水たまりの中に突進してしまったときなど背中が汚れずに済むのはありがたいです。
④輪行の邪魔にならない
荷物を取り出せばサドルバッグ本体は付けたままでも輪行袋に入れることができます。
インナーバッグに荷物をひとまとめに入れておけば、輪行するときにササっと荷物を取り出すことができます。バッグの口部分のストラップ&バックルを持ち手にすれば携帯性も抜群。
もちろん極端に荷物が少なければ、荷物を入れたままでも輪行可能だと思います。自分が入れる荷物量と相談して試してみてください。
気になったところ
①荷物が重すぎると左右に振られる
これは仕方ないことなのですが、サドルバッグに目いっぱい荷物を詰め込むとさすがに重い。
普通に走っている分にはまったく問題ないのですが、勢いよく加速したり、立ち漕ぎをしたときに、サドルバッグがぐわんぐわん左右に振られるのを感じます。
サドルバッグの挙動で自転車が操作不能になり・・・なんてことは一切ありませんが、念のため頭に入れて使用しましょう。
②サドル裏のバーに手こずる
サドル裏のバーにストラップを通すのに、毎回地味に手こずります。
作業自体は単純なのですが、バックルが大きく、バーの隙間が狭いため、不器用な僕は毎回ちょこちょこっと苦戦を強いられています。
盗難の心配がなければ、サドルバッグ本体は付けっぱなしにして荷物だけ取り出す・・・など、工夫するようにしています。
とはいえ、サドルバッグ本体を取り付けインナーバッグを入れて口を巻き込み、ストラップを調整して取付完了。
ここまでの作業時間はかかっても3~4分なので贅沢な悩みかもしれませんね。
③ゴム紐ストラップを過信しすぎない
使い方にもよりますが、バッグ上面のゴム紐ストラップを過信しない方がよさそう。
前述した本州最北端の旅では、ここにビニール袋に入れたマリンシューズを括り付けていたのですが、3~4回くらい外れてしまいました。
強く締めあげても走っているうちに徐々に緩んでしまうようです。万が一のことを考えて、失くしたら困るものを括るのはやめておきましょう。
④トピークのタグが足に当たる
シートポストに巻き付けるストラップの端に『トピーク』のタグがあります。
トピークと書かれたこの黄色いタグにはマジックテープが付いていません。そして、僕が持っているサドルバッグのタグは”外はね気味”にクセがついていて直らないんです。
そのため、右足の内ももに接触して気になることがしばしばありました。
購入してから1年半の経年劣化は?
①サドルバッグ本体
大容量の荷物を入れるためのバッグだけあって、各部分がかなり頑丈に作られています。
バッグ本体はもちろん、ストラップやバッグるにも大きな損傷や摩耗は見受けられませんでした。
②クリップホルダー
少しあやしいのがクリップホルダーです。
テールライトのクリップが入りにくいときがあったので、グイグイと力を込めて付け外しを繰り返していたら若干ダメージを与えてしまったようです。
クリップホルダー部分の生地はあまり厚くないんですよね。それ故にクリップが付けにくい。
現時点では問題なく使えているのですが、万が一ここがちぎれでもしたら大変なので、今後はもっと繊細に使っていく必要がありそうです。
③インナーバッグ
もっとも劣化を感じたところです。使い方が悪かったせいもあり、小さな穴を開けてしまいました。
エアリリースボタンと併用すれば、早く空気が抜けていいですね!というわけにはいきません。
僕はどんなときもすべての荷物をまずインナーバッグに入れてから、サドルバッグ本体に収納しています。輪行するときは、インナーバッグを素手で持って移動していました。
端的に言うと、荒い使い方をしていたということです。
防水性が持ち味のインナーバッグに穴が空いたら致命的。幸いにも小さい穴だったので、雨の中走ったとしても大きな参事にはならないと思いますが、ここらで常時使用を見直した方がいいのか?
雨が降りそうなときだけピンポイントで使う?それだと、自転車旅ではどうしよう?とっさの雨に対応できないのも非常に困る。
いろいろ考えて調べてみると、インナーバッグだけ単体で販売しているようなので、とりあえずは常時使用を継続していく方向でいきます。
角ばったものを入れるときは注意して、優しい取り扱いを心がけることにします。
サイズラインナップは6L・10L・15L
収納容量 | 長さ(mm) | 幅(mm) | 高さ(mm) | 重量(g) | 最大荷重(kg) | 値段(税抜) |
6リットル | 500 | 160 | 110 | 445 | 5 | 6,600円 |
10リットル | 600 | 200 | 180 | 480 | 5 | 7,700円 |
15リットル | 670 | 280 | 180 | 565 | 5 | 8,800円 |
3サイズ共通しているのは、
●防水性能:10,000mm
●クリップホルダー付
●防水インナーバッグ付属
当然ですが、収納容量が増えれば増えるほどサドルバッグの”サイズ”と”重量”も大きくなります。
しかし、注意していただきたいのは”最大荷重”は共通して5kgということ。
Back Loaderシリーズは収納容量にかかわらず、共通して前述した3本のストラップで自転車に取り付ける構造になっています。
そのため、いくら収納容量が増えたからといって何も考えずに荷物を詰め込んでいたら最大荷重をオーバーして、サドルバッグのみならず自転車をも傷つけてしまうおそれがあります。
とはいえ、鉄アレイやお米の袋を想像するとわかるように5kgって相当に重いです。自転車用品を集めてもなかなか5kgを超えることはないと思います。
●Back Loader(バックローダー)6リットル
●Back Loader(バックローダー)10リットル
●Back Loader(バックローダー)15リットル
どのサイズを選べばいいの?順を追って考えてみる
②どのような荷物を、どれくらい収納する必要があるのかを考える
③他のバッグとの併用も検討してみる
④自転車の世界では『大は小を兼ねない』
順を追って、具体的に説明していきますね。
①サイクリングの計画を立てる
まずは、どのようなサイクリングをおこないたいのか、具体的な計画を立ててみます。
日帰り?宿泊する?宿泊するなら何泊くらい?サイクリングの全行程を考えてみましょう。
宿泊する施設も重要です。シャンプーや歯ブラシなどのアメニティグッズが備え付けてあるのであれば、こちらから持参する必要はないですからね。
②どのような荷物を、どれくらい収納する必要があるのか考える
計画したサイクリングを頭の中でイメージしてみましょう。
朝起きてから、自転車にまたがり走り出します。目的地に到着したら、そこからどうするのか?自走で帰るのか、輪行で帰るのか。もしくは宿泊するのか。
できるだけ細部までイメージを膨らませると、おのずと”必要になる荷物”が見えてくるはずです。
まずは、思いついた荷物をすべて紙に書き出してみましょう。今度は書き出した荷物を使うことも想定して再度イメージ。すると、不要なものや1回目では気が付かなかったものが現れます。
ここまで考えれば、どのサイズのサドルバッグが自分のサイクリングに適しているかがわかると思います。きれいに荷物が収まるサイズはありましたか?
③他のバッグとの併用も検討してみる
なにもバッグはサドルバッグだけではありません。
僕の場合は、基本的に何泊するにしても『Back Loader6リットル+リュックサック』という2つのバッグを使って自転車旅をしています。
今回紹介した『Back Loader(バックローダー)』のような大容量サドルバッグを基本として、そこから持参する荷物の量に応じて、他の種類のバッグを追加することも検討してみてください。
④自転車の世界では『大は小を兼ねない』
サドルバッグを選ぶときの注意点!自転車の世界では『大は小を兼ねない』ということを覚えておいてください。
例えば『15リットルのバッグにパンク修理道具だけを入れる』という使い方だと、無駄に大きくて取り回しが悪いですし、余った口部分の巻き込み量がすごいことになりそうですよね。
パンク修理道具だけを入れるときは、むしろ通常のサドルバッグの方が使いやすい。
何事も適材適所というわけですね。
おわりに
トピークの大容量サドルバッグ『Back Loader(バックローダー)6リットル』をご紹介させていただきました。
たくさんの荷物と一緒に走るロングライドや自転車の旅に出かけようと思っている人には、本当にオススメのバッグです。
しかし、荷物の重量が増えるということはサイクリングの爽快感を失うことにも繋がりかねないので注意が必要です。
たくさん入るからといって、無計画に荷物を詰めてたのではバッグがいくらあっても足りません。
本当に必要な荷物の取捨選択、工夫なんかも覚えながら、自分のスタイルに合ったサドルバッグを見つけてみてください。
今後の自転車旅でも引き続き使っていきますので、2年、3年経ったときの使用感なんかも都度報告させていただきますね。
読んでいただき、ありがとうございました!
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