甲州街道を走ろう!夏休みの自転車ひとり旅(その1)【埼玉県⇒山梨県甲府市】

日本三大奇橋・甲斐の猿橋 自転車ライド

2017年、夏休み。

サイクリングの楽しさを再確認するために、人生初の自転車ひとり旅に挑戦してみました。

 

これまでも自転車でおこなう一泊旅行は経験がありましたが、常に友人が一緒だったので単独でははじめての経験となります。

不安を感じるところもありますが、自らの成長のためにペダルを踏み出します!

 

この自転車旅が電子書籍になりました!

ブログ記事をもとに、大幅な加筆修正を加えた電子書籍です。

興味のある方はご一読ください。

 

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夏休みを楽しむ3つのキーワード

夏休みを利用したサイクリングを考えているときに、思いついたキーワードが3つありました。

①ひとりで走りたい
②100kmを超えるロングライドに挑戦したい
③電車輪行を経験したい

 

①ひとりで走りたい
これまでに友人と一緒に出かけた自転車旅は最高に楽しかった経験で、僕のサイクリング人生に大きな影響を与えたといっても大げさではありません。

しかし一方で、「友人と一緒だったから楽しかったのではないか?」「ひとりで走ったもここまで楽しめるものなのか?」という疑問が湧いてきました。

そこで今回は自転車の楽しみを再確認するためにも、ひとりで走ることを決意したのです。

 

②100kmを超えるロングライドに挑戦したい
1日に走った最長距離は関東最東端をめざしたサイクリングでの90kmでした。

関東最東端の銚子市まで走ってきました(その1)【茨城県取手市⇒千葉県銚子市】
関東最東端である千葉県銚子市の犬吠埼をめざす自転車旅に出かけました。片道90kmの道のりを利根川サイクリングロードを使って快走します。変化に乏しい景色、向かい風に苦しめられながらも65km地点まで走ってきまいた。

ロングライドの定義は人それぞれあると思いますが、僕はなんとなく『100km超え=ロングライド』と認識していました。

なので、今回の自転車旅で100kmの大台を走破する!これをひとつの目標にしました。

 

③電車で輪行をしたい
クロスバイクを専用の袋に入れて公共交通機関を利用して移動することを『輪行』と言います。

クロスバイクで輪行しよう!基本と注意点について
輪行とは?自転車を分解してコンパクトにし、専用の袋に入れて公共交通機関を利用すること。輪行を覚えるとサイクリングの自由度が上がり、さらに世界が広がります!メリット・デメリット、必要なもの、手順を解説します。

僕自身も伊豆大島を訪れたことで輪行自体はできるようになりましたが、経験としては船に載せた1回きりです。

輪行の基本は電車での移動だと思うので、今回は電車輪行をおこなってみようと思いました。

僕は新しいことに挑戦するとき、いろいろと考えすぎてしまい尻込みしてしまう性格なので、遠くまで走って電車で帰らざるをえない状況を作り出すことにしました。

 

サイクリングの計画を練る

3つのキーワードによって導き出された今回のテーマは”ひとり旅”です。なんだか夏休みっぽくていいんじゃないでしょうか?

それにしても、自分の人生でまさかひとり旅をすることになるとは思いもしなかった。

自転車は人をアグレッシブにさせてくれる乗り物だと改めて感じます。

 

それでは、ひとり旅の計画を練っていきましょう。

もっとも重要になってくるのが目的地です。いろいろ考えてみましたが、長野県の諏訪湖をめざして走ることにしました。

これには理由がありまして、大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』の作中に湖が出てくるシーンがあるのですが、この湖のモデルが諏訪湖だという話を耳にしました。

映画に感動してBlu-rayまで買ってしまった『君の名は。』の舞台を見てみたい!そんな気持ちから諏訪湖を目的地に決定したのです。

 

出発地点にした埼玉県から諏訪湖までは約180kmあるようです。

さすがに1日で180kmを走るのは無謀を通り越した無謀なので、大体の中間地点で一泊して、2日間かけて走ることにしました。

 

具体的な走行計画としては、1日目に山梨県甲府市まで約110kmを走ります。これで目標のひとつである100km超えのロングライドは達成ですね。

2日目に甲府市から諏訪湖まで約70kmを走り、観光スポットや諏訪大社をひとしきり観光したあとに上諏訪駅から電車輪行で帰宅するという流れです。

 

完璧な計画ですね。

自分ひとりで走行ルートを考えて、自分ひとりが泊まるために宿を手配する。すべてがはじめての経験なのでワクワク半分、ドキドキ半分といったところでしょうか。

 

あとは出発日を待つのみ!だったのですが、出発の1週間前に夏風邪をひくというアクシデントが発生してしまいました。

割と昔から長期休暇前に体調を崩す残念な子だったんですよね。なかなか熱が下がらない。

無事に出発できるか怪しかったのですが、なんとか前日までに平熱を取り戻しました。しかし、病み上がりで無理をするのも心配だったので計画を見つめ直しました。

 

非常に残念ですが、諏訪湖までのサイクリングは断念しよう。

それでも、予約している甲府市の宿まで110kmを走り、翌日に周辺を散策。甲府駅から輪行で帰宅という流れに変更しました。

今回のひとり旅は”はじめてずくし”なので、無理は禁物。諏訪湖には体調が万全なときに走りに行くことにします!

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人生初のひとり旅に出かけよう

そして、やってきました出発の当日。

心配していた体調ですが、前日までになんとか完治したので一安心です。とはいえ、油断は禁物なのでいくら時間をかけてもいいように朝5時に旅立つことにしました。

 

天気は曇り。天気予報によると少し雨が降る可能性もありそうです。

病み上がりなので、太陽が照りつける炎天下よりは走りやすいのですが、せっかくのサイクリングなので晴れてほしかったな。

 

甲府市までの道のりはとても簡単です。

まずは国道16号東京都八王子市の方面に走っていき、八日町あたりで国道20号に合流して、ひたすら進めば甲府市に着きます。

 

出発地点から八王子市までは車でドライブしたことがあるので、道に迷うことなくスムーズに進行。

クロスバイクも調子よく、軽快にペダルが回ります。

出発から2時間くらいで国道20号に合流することができました。

 

この国道20号は『甲州街道』と呼ばれている道路で、江戸幕府によって整備された『五街道』のひとつです。

日本橋を起点として八王子、甲府を経て、信濃国の下諏訪宿で『中山道』と合流するまでが甲州街道で、その間には実に38もの宿場が置かれていたそうです。

普段は意識していない”道の歴史”を感じながら走るのもおもしろいですね。日本橋を出発して五街道を走破する!なんていうサイクリングも楽しそう。

 

八王子市街を走っていると少しずつ建物が減っていき、その分だけ自然が増えていきます。前方には大きな山が現れました。

ご存じ、高尾山です。これから自転車であの山を越えると思うと、自分が今していることが”旅”であることを強く実感します。

 

そして、高尾山口駅の前を通過すると第一の関門『大垂水峠(おおたるみとうげ)』のお出ましだ!

この大垂水峠は、以前紹介したアニメ『ろんぐらいだぁす!』の3話にも登場している峠です。

アニメ『ろんぐらいだぁす!』の感想
アニメ『ろんぐらいだぁす!』を全話観た感想をお話しします。一目惚れした折り畳み自転車をキッカケに、スポーツ自転車の世界にどっぷりとハマっていく主人公。ほほのぼのとした日常と成長を楽しめる作品でした。

 

調べた情報によると距離は約5km、平均勾配3%、最大勾配8%の峠で、比較的初心者向けのようです。気合いを入れていざヒルクライム!

伊豆大島の厳しい上り坂で鍛えられたおかげなのか、あまり苦労することなく峠を上り切ることができました。地面に足をつけることなく完走できると嬉しいですね。

 

甲州街道を彩る景色たち

大垂水峠を越えると、いつの間にやら神奈川県相模原市に突中していました。埼玉県を出発して、東京都、そして神奈川県と1都2県を走っています。

甲中街道中案内図

道端にあった『甲州道中案内図』です。相模湖を中心にものすごい量の情報が載っていますね。

 

大垂水峠のダウンヒルを駆け下りた先、道路の左側には相模湖があるはずなのですが遮蔽物があるためまったく見えない。

しばらく走ると相模湖から流れている相模川らしきものが目に入りました。

神奈川県相模原市の相模川

先日接近した台風の影響で、相模川は黄土色に濁っていました。

甲州街道沿いの風景

大きな橋があり、そこからの眺めが絶景だったので記念にパシャリ。

写真だと伝わりにくいですが、かなりの高さがありました。あんまり見ていると足がすくむ。

 

なにこれ?なんともいえない不思議な道ですね。

甲州街道の風景

車道は怖いので素直にこの不思議な歩道を徐行します。自転車で長距離を走ると、新しい景色がバンバン目に飛び込んでくるので飽きない。

 

今回の反省点は、あまりにも写真を撮らなすぎたこと!

写真はスマートフォンで撮影しているのですが、リュックサックに入れていると取り出すのが面倒になってしまうんですよね。

だからといって、ズボンのポケットに入れていたんじゃペダルが回しにくいし落とす危険性もあります。いい方法はないものか?検討しよう。

 

走っていると、いつの間にか山梨県に入っていました。県境で記念撮影したかったのに気がつかなかった!残念だけど、仕方ない。

大月市を走っていると、なにやら興味をそそる案内看板が見えたので少し寄り道してみよう。

 

日本三大奇橋のひとつ『甲斐の猿橋』です!

日本三大奇橋・甲斐の猿橋

橋脚をまったく使わない珍しい構造の橋です。

橋の建設が難航していたとき、たくさんの猿がつながりあって向こう岸へ渡っていく姿からヒントを得て、この橋を架けることに成功したそうです。

これが『猿橋』という名前の由来らしいですが、実話なの!?そんなおとぎ話のようなことが実際に起こったのだとしたら、ぜひ見てみたいものです。

 

敷地内には地元産の材木を使ったサイクルラックも設置されていました。

猿橋のサイクルラック

僕のクロスバイクはキックスタンドでどこにでも立たせておけますが、ロードバイクで訪れる人にはサイクルラックの存在はありがたいですよね。

 

出発してから猿橋までの走行距離は約70km。あっという間に5時間半も経過していたようです。かなりの体力を残しているので非常に順調に進んでいます。

しかし、この先には甲州街道最大の難所と名高い『笹子峠』が待ち構えているのでした。

つづく!

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