甲州街道を走ろう!夏休みの自転車ひとり旅(その2)【埼玉県⇒山梨県甲府市】

甲府駅から電車輪行 自転車ライド

夏休みの自転車ひとり旅。埼玉県から山梨県甲府市をめざして、甲州街道をひたすら走ります。

出発から5時間半が経過して走った距離は約70km。山梨県大月市の『甲斐の猿橋』でひと休み。

 

朝は曇っていた空もところどころに晴れ間が広がりイイ感じ!

気温も上がってきたので熱中症には注意せねば。水分を小まめに補給しつつ、しばらく走っていると甲州街道における最大の難所が見えてきました!

 

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甲州街道の難所『笹子峠』を走る

甲府市に行くためには、甲州街道の『新笹子トンネル』を通過するルートが最短です。

しかし、Googleマップのストリートビューやサイクリングブログなんかで調べてみたところ、この新笹子トンネルを走るのはかなり危なそう!

全長2,953kmにもおよぶ長いトンネルで片道一車線。頼みの綱の歩道もありません。交通量も多いので初心者が自転車で走るのには危険すぎます。

 

素直に避けよう。そこで発見した迂廻路が『笹子峠』です。

笹子峠は東京と下諏訪のほぼ中間に位置する峠で、車などなく徒歩での往来が一般的だった時代は甲州街道最大の難所と呼ばれていたらしい。

新笹子トンネルが開通したことにより笹子峠は使われなくなり、現在では甲州街道の旧道『山梨県道212号日影笹子線』となっています。

 

上り切るまでの距離は約6km、平均勾配は6%なので長く険しい道のりが予想されますが、車の交通量は少なそうなので安全に走れると思います。

笹子峠に入る道は新笹子トンネルの500mくらい手前のところ。案内看板が立っているので、うっかり見逃す心配はありません。

 

本日2か所目の峠ですが、大垂水峠は国道を走る延長線上という雰囲気だったので、あまり峠を走っている感じはしませんでした。

つまり、本格的な峠はこの笹子峠が人生初!気合い入れて走っていきましょう!

 

笹子峠+雨=かなりツラい

案内看板に導かれ、甲州街道を左に逸れます。いざ、笹子峠に突入です。

よし、行くぞ!

ペダルを回す足に力を込めた瞬間、ポツリ…と鼻先に冷たいものが当たります。まさかの雨が降ってきました!それも、ものすごい豪雨。

うそでしょ!?このタイミングで降ってくる!?

 

自分の雨男ぶりに落ち込みましたが、ある意味では運がよかった!幸いにも本格的な峠道に入る前だったので、停車してリュックサックにレインカバーを被せることができる。

濡れたら困るものがたくさん入っていますからね。

レインウェアは持っていなかったので体が濡れるのは避けようがない。天の恵みと思って全身で雨を感じることにしましょう。

 

雨の中、人生はじめての峠を走る!

高い木で覆われた峠道はとても薄暗く、幽霊でも出そうな雰囲気を漂わせています。

晴れていれば、木漏れ日の中のサイクリングを楽しめたのでしょうが、あいにくの雨。甲州街道最大の難所で雨が降るとは、雨男パワーすさまじいぜ。

 

僕が持っているサイコンは勾配を計測する機能がないので、今まさに上っているこの坂がいったい勾配何%なのかわかりません。経験が浅いので検討すらつきません。

はぁ…はぁ…キ…キツい…

そんな僕でもわかる確かなことは、峠を走るヒルクライムはとてつもなくキツい!これだけ!

 

ギアを軽く、もっと軽く…。なんてやっていたらあっという間に最軽のギア。それでもペダルが重くて、途中で足をついて止まってしまいます。

見上げると延々と続くように思われる峠道。これは精神的にやられる!雨と疲れの影響もあり、頭が上がらず、地面を眺めながらペダルを回していました。

 

笹子峠には、樹齢1000年を超える『矢立ての杉』があるそうなのですが、立ち寄っている余裕はない。残念ながらスルーします。

つづら折りを抜けるたびに、「終わりか?終わりなのか?」と淡い期待を抱きますが、それをあざ笑うかのように続いていく上り坂。熾烈な戦いは続く。

 

余談ですが、この笹子峠の戦いで1,300円で買ったビアンキ純正エンドキャップがいつの間にか外れて、紛失してしまいました。

くそう!今回のライドではじめて取り付けたのに…!

 

ペダルを回し、止まり、歩き、そしてまた自転車にまたがり走る。それを繰り返していると、ようやく笹子峠を上り切ることができました。

走っている最中は延々と感じた道のりでしたが、終わってみると一瞬だったような気もします。なんだか不思議な感覚ですね。

 

そして、目の前に現れたのは僕にとっての最大の難所『笹子隧道』で!

旧笹子トンネル

これが笹子隧道の入口です。

全長250m程度の短いトンネルで出口の明かりも見えているのですが、もうね、しとしと降る雨も相まってめちゃくちゃ怖いんですよ。

そもそもトンネル嫌いなのに、ここを走るの?おっかない…。

 

立往生していても仕方ないので、恐怖をはねのけて笹子隧道に突入します!

トンネル内は静まり返っていて、外の雑音が暗闇に吸い込まれているようです。聞こえるのは自分の呼吸音とペダルを回す音だけ。

目線の先には出口が見えている。明かりがある。それなのに、なかなか距離が縮まらないような錯覚を覚えます。

あ…これは、怖いことを考えたらダメなやつだ

そう思い、無心でペダルを回す。回す。…回す!

 

そして、無事にトンネルを抜けることができました!怖かった!

抜けた先に開けた場所があったので、そこで休憩。気がつけば雨も上がっていたので、ずぶ濡れになったTシャツを着替えます。

 

見晴らしがよく、「こんなに高いところまで自転車で上ってきたんだな」と、思わず感動。

ヒルクライムの楽しさを感じた瞬間でした。

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サイクリングにはドラマがある

お疲れさまです!坂、きつかったですね

笹子隧道を抜けて休憩中のところ、ひとりのサイクリストの方に声をかけていただきました。

 

もちろん初対面の方なのですが、高尾山口駅あたりから同じルートを同じくらいの速度で抜きつ抜かれつつ走っていたので、なんとなくお互い意識していました。

笹子峠に入るタイミングもほとんど一緒。

あの人は足もつけずにがんばっているぞ!オレもがんばろう!

あの人には負けないぞ!

同じ峠を上る者同士、言葉は交わさずとも自然にお互いのモチベーション維持を助け合う関係になっていたようです。

実際、ひとりきりで上っていたらもっと休憩しながら走っていたと思います!

 

ありがたいことに声をかけていただいたので、そのまま談笑。意気投合。

甲府駅に行かれるということで、偶然にも目的地まで同じでした!ということで、そのまま一緒に走ることになりました。

自転車ひとり旅には、こんな出会いもあるんですね!

 

人生初のひとり旅、無事に完走

笹子峠を上り切ったあとは、雨上がりの中を気持ちよくダウンヒル!路面が濡れているので、スピードが出すぎて転ばないように慎重に下ります。

大変な思いをして峠を上ったあとのご褒美は、高いところからのきれいな景色と爽快なダウンヒルですよね!

 

笹子峠を駆け下りると、再び甲州街道に合流します。甲府駅まで残り20kmの旅路を行きます。

ひとりではなく一緒に走る仲間がいるので、なんだか心強いですね。間違いなく僕よりも経験のある方なので頼もしい!

天が味方したのか、追い風ということもあり少ない力でスイスイ進んでいきます。

 

そして、ついに甲府市に入った!

まっすぐに目的地の甲府駅に向かってもよかったのですが、せっかくなので地元の銭湯でひとっ風呂浴びることにしました。

今日の今日出会った人と、数時間後に裸の付き合い。人生なにがあるかわからんもんだ。

 

汗と雨で汚れた体をきれいにしたあと、ゆっくり甲府駅まで走り、無事に完走!

100kmを越えるロングライド&ヒルクライムで疲れた体が栄養を欲している!ということで、山梨名物『ほうとう』を食べに行くことにしました。

山梨名物『ほうとう』

いろいろな種類があり、僕は豚肉入りのピリ辛ほうとうをチョイス。

具だくさんで熱々のほうとうは最高でした!めちゃくちゃおいしかった!

 

ランドナーに乗っているその方は、そのまま甲府駅から輪行して帰るとのことだったので輪行作業を見学させていただきました。

ちなみに、ランドナーとは『旅をするために作られた自転車』です。

太いタイヤ、泥除けが標準装備されていて頑丈な作りの自転車。バラすのも、クロスバイクとは比較にならないほどの手間がかかるようでした。

 

いろいろな自転車話ができたり、ランドナーの輪行作業が見れたりと、とても楽しく貴重なひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございました!

 

今回のひとり旅で宿泊するのは、甲府市の『バッカス甲府』というゲストハウスです。

外観、内装共にオシャレ!ここは居心地よさそう!

バッカス(ローマ神話の酒神)の名前の通り、1階にはゲストハウスのオーナーがやっているBARもあり、お酒も楽しめます。

 

部屋には二段ベッドがふたつあり、計4人が泊まれます。

宿泊部屋とは別に共同で使えるリビングルームがあり、くつろいでいる人が数人。旅をしている人なのかな?とても盛り上がっていました。

ゲストハウスっておもしろいですね。また機会があったら泊まってみたい!同部屋の宿泊客のイビキや寝言が気にならないという人には、安いしオススメです。

 

無事に100km超えのロングライドも走り切ったので、達成感と共に就寝しました。

 

電車輪行で帰路に就く

サイクリストの朝は早い。朝6時に起床して、帰るための準備をおこないます。

ゲストハウスを出る前にシャワーを浴びたかったのですが、部屋に備えつけなので使うと同部屋の人を起こしてしまう。

調べてみると約3kmのところに『緑が丘温泉』という銭湯があるようなので、まずはそこに向かうことにしました。

 

早朝のサイクリングを楽しみ、どことなく懐かしい雰囲気の銭湯に到着。朝からやっているなんて、甲府の人たちは朝風呂が好きなのかな?

湯船に浸かっていると地元のおじいさんが話しかけてきてくれて、「オレも昔は埼玉で働いていたんだ」という話で盛り上がりました。

なんだろう?自転車旅をしていると、よく人から話しかけられるような気がします。

ぬるめのお湯が心地よく、つい長風呂をしてしまいました。とても気持ちよかったです!

 

風呂上りに心地よい風を感じながら、甲府市を観光ライド。まずは、近くにあった『舞鶴城跡』を見学しました。

甲府市の舞鶴城跡

お城の知識は皆無ですが、見ているだけでも時代や歴史を感じられるような気がします。

 

電車の時間もあるので、次は甲府駅まで走りました。駅前にある武田信玄公の銅像前で記念撮影。

武田信玄公の銅像

武田信玄さん、お会いしたかったです!

 

そして、いよいよ電車輪行で帰路につきます。

甲府駅前で歩行者の邪魔にならない場所を探していると、ちょうどよさそうなスペースがあったのでさっそく輪行作業を開始。

伊豆大島に行ったとき以来なので少し手間取りましたが、無事にクロスバイクを輪行袋の中に入れることができました。

 

端っこの車両を陣取れるように、甲府駅ホームを移動します。

他の乗客に迷惑をかけないのが輪行のルールなので、必ず最前列か最後尾の車両に乗りましょう!

甲府駅から電車輪行

こんな感じできれいに納まっているので担ぎやすいですが、やはり少し重い。

電車での輪行ははじめてでしたが、問題なく帰宅することができました。

 

それにしても、10時間以上かけて自転車で走った道のりを、電車であっという間に帰るのって不思議な気分になります。

電車の窓から景色を眺め、車内アナウンスから流れる駅名を聞くたびに、「ここ走ったな」とひとりで旅の思い出を振り返ります。

普通の電車旅行では絶対に味わえない感覚ですね!

 

かくして、一泊二日の自転車ひとり旅は幕を閉じたのでした。

今回のライドで、1日に走った最長距離を90kmから130kmに大幅更新することができました!我ながらずいぶん走ったな!

電車での輪行も経験することができました。サイクリストの方との出会いもありました。

とても充実した、思い出深いひとり旅になったと思います。

 

走る前の疑問の答え。自転車はひとりで走っても、当然のように楽しかったです!

今度はもっと遠くまで走っていきたいと思います。

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