本州最北端・青森県大間崎をめざす自転車旅の4日目。
当初の走行計画では7泊8日でしたが、満身創痍のコンディションを考慮して本日が最終日となります。
今日は2019年4月30日。奇しくも平成最後の日。
千葉県から岩手県まで走った今回の自転車旅は、平成最後のいい思い出!そして、人生の大きな財産になりました。
新幹線と電車を乗り継いで自宅まで帰る様子とともに、自転車旅の総括や反省点をお伝えしていこうと思います。
ロングライドを計画している人は、なにかの参考にしてください!
~前回のライドはこちら~

本州最北端をめざす自転車旅、いったん完結!
早朝4時30分。ホテルの一室に聞きなれたアラームが鳴り響きます。
ベッドから這い出て、まずは体調を確認。ぐっすり寝たのがよかったのか、全身の疲労感は思ったほどありませんでした。
窓から外を眺めてみます。

岩手県奥州市の町を一望……というほど高くはありませんが、いい景色ですね。あ、桜が咲いている。
昨日までの晴天とはうってかわり、どんよりとした雲が広がっています。
天気予報を信じるならば、7時ごろから雨が降るようです。濡れたくないので、それまでには輪行の準備を済ませておこう。
5時20分。ひと晩お世話になったホテルを出発して、JR東北本線『水沢駅』まで走ります。
SPD-SLシューズは段ボールに入れて郵送してしまったので、マリンシューズでのライド。やっぱり漕ぎにくい。
水沢駅までは約1.5km。
距離自体は短いのですが、やはりボロボロの体ではその道のりも果てしなく感じます。油断すると、アキレス腱&左ひざに激痛。
朝起きたときは、「まだいけるんじゃない?」なんて思いましたが、これはリタイアして正解でした。
そして、到着です。

せっかくなので、平成最後の雄姿を写真におさめておこう。

トップチューブバッグも大容量サドルバッグも外したので、とても身軽。
バッグ類と一緒にパンク修理道具一式も自宅に郵送済み。水沢駅までの道中に、「今、パンクしたらどうしよう……」とヒヤヒヤしていましたが、杞憂におわってよかった。
【本日のライドデータ】
走行距離 1.57km(トータル482.71km)
所要時間 0時間9分
走行時間 0時間8分(-0時間1分)
電車&新幹線で輪行しよう
駅前にちょうどいいスペースを発見。ここで輪行の準備をしよう。
この作業もさすがに慣れたもので、さくさくと15分くらいでロードバイクを輪行袋に収めることができました。
電車の発車まで少し時間があったたため、ベンチで座っていると、パラパラと落ちてくる雨を肌で感じます。
駅舎の中に避難。作業中だったらびしょ濡れになるところだった!
自分のタイミングのよさに拍手です。
水沢駅から電車に乗ると、関東にはないシステムがありました。
車輛のドアは複数あるんですが、乗り降りできるドアが駅ごとに決まっていたり、バスのようにお金を支払う機械が電車内に設置されていたり、もの珍しい。
ちょっと調べたら、どうやら『ワンマン列車(車内清算方式)』というらしい。
駅員さんがいない無人駅での不正乗車を防ぐため、運転士の目が届く1両目のドアだけが開いて運賃が回収されるようです。
自分が住んでいる土地にはないものと出会う。これも旅の醍醐味ですね!
「え!?このシステム知らない!ここにお金払うの?」
内心かなり焦っていたのは内緒です。
さて、一ノ関駅に到着しました。ここからは新幹線を利用します。
新幹線輪行の最大の難関はロードバイクの置き場所の確保。ベストなのはやはり車両最後尾の荷物置きスペースですが、そこが無理なら通路に置くしかない。
しかし、通路だと倒れないように、邪魔にならないように置く必要がありますし、駅に着いて人が乗り降りするたびに気を遣わなければいけないので若干めんどう。
そもそも今回は安さ優先で自由席のチケットを購入。
置き場所以前に”席に座れるか”という問題もあります。まぁ、乗ってみればわかる!
見事、ベストな座席と置き場所をゲットできました!

ゴールデンウィークのど真ん中だし、移動する人は少ないのかな?車内は終始ガラガラで、のびのびと新幹線旅を満喫することができました。
「新幹線って本当に速い!」
自転車旅の帰路で利用するときは、いっそう速さを実感します。3日間かけてたどり着いたところから、あっという間に埼玉県まで戻ってきました。
大宮駅から電車を乗り継ぎ、やっとの思いで最寄り駅に到着です。
自宅まで約15分の道のり。横着して輪行を解除せずに、歩くことにしました。少し雨がぱらついてきましたが、まぁ、これくらいなんてことはない。
コンビニに立ち寄り、アイスを食べながらのんびり歩きます。
心なしか雨足が……いや、秒単位で強まっていくではありませんか!うそだろ!?気がつけば周囲は激しい豪雨。
いいだろう、今回の自転車旅の”最後の試練”と受けとった!
びしょ濡れになりながらも、なんとか無事に自宅に帰ってくることができました。
お疲れさまでした!
この4日間、本当にいろいろなことがありました。
楽しい思い出、つらい出来事、不安や痛み、すべてひっくるめていい経験でした!濃厚な時間を過ごせたと思います。
これにて、2019年GWの『本州最北端・青森県大間崎をめざす自転車旅』は完結です!
もちろん、「本州の最北をこの目にする!」という目標は未達成なので、この続きは必ず、必ずチャレンジしていきます。
気が付いたことや改善点、反省点など
今回の自転車旅を振り返り、気がついたことや改善点・反省点などをまとめました。
以下、自転車旅に持参したすべての道具たちです。
必要性が気になったり、改善の余地がある道具には”▲”をつけておきました。
・ヘルメット
・サイクルキャップ
・サイクルジャージ
・アンダーウェア
・パッド付きインナーパンツ
・アンダータイツ
・サイクル用ハーフパンツ
・グローブ
・ビンディングシューズ
すべて必須アイテム。
取捨選択を考える余地はありませんね。
・輪行道具(輪行袋、エンド金具、フレームカバー、スプロケットカバー)
・パンク修理道具(携帯ポンプ、タイヤレバー、予備チューブ、修理パッチ)
・アーレンキー
・鍵
・レインウェア
▲チェーン用お掃除クロス
▲チェーンオイル
▲マイクロファイバータオル
▲メンテナンス手袋
メンテナンス道具は一切使いませんでした。
雨の中を走ったのであれば、「チェーンを掃除して注油しておこう」とも思いますが、天候に恵まれた場合、疲れ果てて宿に到着したあとにメンテナンスをする余裕があるか……。ない。
次回も持っていくかは、要検討ですね。
・予備メガネ
▲Tシャツ×2
・アンダータイツ
・ハーフパンツ
▲下着×3
▲靴下×3
▲タオル×2
▲ハンドタオル×2
・財布(現金、クレジットカード、保険証)
・iPhone、充電器
・デジカメ、充電器
・モバイルバッテリー
▲洗面具(歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー、ボディソープ、洗顔剤)
・髭剃り、シェービングフォーム(小さいもの)
・消臭剤(小さいもの)
・救急用品(絆創膏、オロナイン、頭痛薬)
・日焼け止め
・腕時計
・トラベルノート
・新幹線チケット
・ビニール袋
・マリンシューズ
衣類は1着ずつ減らした方がよさそうです。
コインランドリーで洗濯できれば、そこまで数は不要という判断。現に4日間通して着なかった服もありますし、次回はもっと軽量化に努めましょう。
洗面具も、宿にあるアメニティーを使えば持参する必要はありません。
しかし、なぜか持参したくなる。こだわりがあるわけではないのですが、使い慣れているものの方が安心しちゃうんですよね。要検討!
旅の道中で購入した”ドライアイ用の目薬”は、必須アイテムですね!
風の強い中でロングライドをしていると、本当に目が渇く。そもそもアイウェアのような目を守る道具が欲しいところですが、メガネユーザーの自分からするとハードルが高い。
当面はドライアイ対策としての目薬は必ず持参。小まめな点眼を心がけます。
道具に関してはこのくらいかな?
とくに大きな不満というものはありませんでした!
「クロスバイクで100km以上走れるんだ。ロードバイクなら150kmは余裕だろう!」
根拠のない謎の思考回路により、走行計画を”1日150km前後”を目安に立ててしまったのが最大のミスでした。
いくらロードバイクが高性能でも、150km超えのライドを繰り返すのは初心者には至難の業!
とくに僕なんかは、ロードバイクを購入してから、まだ日も浅いうちでのチャレンジ。
乗り方、ペダルの回し方が身に着いていない、サドル位置などポジションへの不安、ロングライドをしたときの体への影響など、まだまだ把握できていないことばかりでした。
自分の能力に見合った走行計画を立てる。やはり、これに尽きます。
現状、走行計画を立てるとしたら”1日100~120km”くらいが理想的だと感じました。
そして、ルート上に山や峠などの上り坂がどれくらいあるか?きちんと確認しておく。上り坂の有無で、目的地までの到着時間や疲労度に雲泥の差が出ますからね。
自転車旅には、ある程度の”観光要素”も必要だと感じました。
わき目も振らず、一心不乱に目的地まで走る。それ自体は悪いことではないのですが、どうにも”旅をしている感”が薄かったように思います。
訪れた土地の観光スポットや特産品、名物に触れるのも大切ですよね。
必要なのは”走力”と”計画性”でしょう!
速く走れれば、それだけ柔軟な走行計画を立てることができますし、余裕も生まれる。
現状では1日100kmくらいでルートを設定すれば、観光に多少の時間を割いても、問題なく目的地にたどり着けると思います。
それから、宿泊する場所も重要でした。
人里から離れたところは宿泊費が安価ではあります。しかし、周囲になにもないと、「さて、夕ご飯を食べに行こう!」となっても、結局はコンビニ弁当になってしまいます。
多少なりとも栄えていれば、その土地の名物を食せる可能性がぐっと上がります。そのあたりは、ルートやお財布と要相談ですね。
自転車旅の後半、具体的には3日目。人生でもっとも過酷なライドでした。

へとへとになりながら走っていると、「スポーツ自転車とはなんなんだろう?」という疑問が頭の中に浮かんできました。
ひとりきりで孤独に走る。
狭くて危険な車道を、ドライバーに気を遣いながら、ただひたすらに自転車で走る。
「いったい、自分はなにをしているんだろう?」
心身ともに疲れ果てていたため、少しネガティブな感情が生まれていました。
怪我や交通事故、その他もろもろのアクシデントの発生。そのリスクを抱えてまで走る、その原動力はどこから来ているんだろう?
人それぞれでしょうが、僕の場合、ひと言であらわすなら”達成感”です。もう少しだけ具体的にいうと、なんだろう。抑圧からの解放?危機的状況からの生還?
おそらく、脳内物質ドバドバ出ている『ランナーズハイ』的な状態なのでしょう。スポーツ自転車趣味のおそろしくも、楽しいところです。
このあたり、いずれきちんと言語化したいと思っています。
自転車旅後の体調について
満身創痍になりながら走った自転車旅。
終了してからの体の調子について、少しだけ触れておくことにします。
節々は痛みましたが、そんなにひどい筋肉痛にはなっていませんでした。
ひきずることもなく翌日には完治。
1日目から痛めていた左足のアキレス腱は重症です。動かすと、ギシギシと”握雪音”が鳴るようになってしまいました。
腱が炎症を起こしていたのでしょう。
痛みはありましたが、1週間くらい安静にしていたら完治しました。
翌日起きると、痛みが一段と強くなっていました。
少し曲げただけでも激痛がはしるので、あまり動かさないよう安静をキープ。
日常の歩行や階段の上り下りすら、本当につらかったです。元に戻るまでにかかった期間は約2週間。それ以降も多少の違和感は残ったため、自転車旅最大のダメージでした。
自転車旅をおえた翌日、お風呂で頭を洗っていると、左手小指あたりに違和感。痛みはないのですが、なんとなく感覚が鈍い。痺れているような感じがします。
なんだろう?長時間、体重を支えていたから負担がかかったのかな。
こうしてみると、結構なダメージをうけていますね。
これはよろしくない!
これから先も自転車を趣味にしたいのであれば、もっと体を労わらないといけませんね。取り返しのつかないことになる前に、そこに気がつけてよかったです。
おわりに
4日目の帰路と、自転車旅のまとめをお話しさせていただいた。
それにしても、千葉県から岩手県まで3日間でトータル481.14km。我ながら、遠くまでよくぞ走ったなぁ……。1日平均は約160km。詰めこみすぎです。
消費カロリーは、3日間でなんと11,742カロリー!
お茶碗1杯分の白米(約240カロリー)に換算すると約49杯という、おそろしいエネルギーをペダルにぶつけていたようです。
「やせたかな?」
体重計にのってみますが、旅の最中も帰ってきてからも結構な量の食事をしていたため、ほとんど変動はなかったです。
途中リタイアという残念な結果ではありますが、とてもすばらしい経験ができました。
不安もありました。しかし、思い切って旅立ってよかったです。
本州最北端・青森県大間崎をこの目で見る。その目標が消えたわけではありません。今回の経験を活かして、次こそは必ず達成する!
これからもスポーツ自転車人生を楽しんでいこうと改めて思いました。
それでは、またの機会にお会いしましょう!


コメント
あらためて読み返しても濃密で、それ以上に過酷な旅でしたね。3日目の後半は片足漕ぎやライトのトラブル続出など、コミカルに描写されて笑ってしまったけれど、当時の心境を思うと労いの気持ちしか出てきません。本当に、お疲れ様でした。
心配なのが小指の痺れで、ちょっと検索してみると肘部管症候群という神経圧迫の症状が近いのかな、と思いました。2ヶ月経過してまだ痺れが続いてるようですし、病院で検査を受けて頂きたいです。初期症状なら飲み薬などで治療できるようですが、重症になってくると手術が必要になってくるようなので…
頚椎ヘルニアで自転車趣味を引退せざるをえなくなった知り合いがいるもので、怪我や故障には心配しすぎるほど心配してしまいます。どうかご自愛くださいね。
これからもライド記事を楽しみにしてます。ゆるポタしましょう、ゆるポタ!
100キロ5時間で走って、休憩4時間とるような。あ、これは自分のいつものペースだな。
にしき先生の次回ライドにご期待ください…!
労いの言葉が身に沁みます。最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
左膝の痛みでペダルを回せなくなったとき、フロントライトが切れたときは絶望&絶望という感じで、逆に笑っちゃうような心境でした。
その分、目的地にたどり着いたときの感情は本当に言葉では表せません。変に病みつきになりそうな自分が怖い(笑)
小指の痺れの件、わざわざ調べていただいてありがとうございます。
あんまり気にならなくなってきているとはいえ、気にすると気になる・・・。近々病院に行って診てもらおうと思います!貴重なアドバイス感謝です。
走れば走った分だけ記事にしていきますよ~!ゆるポタいいですね!なぜか、自分が走ると修行みたいなライドになっちゃうんですよね。
自己評価が高すぎるのか?いや、なまこさんくらいのペースがいいと思います。お昼に美味しいものでも食べてね。
ありがとうございます!
ネタはあるので、なるべく早く書きたいと思います。申し訳ないのですが、まーた厳しめのライドです(笑)
はじめましてこんにちは。
とても濃密で楽しいGWを過ごされたのですね。
一日目から拝読させて頂きました。
ブルベを含めてロングライドはトライ&エラーです。
身体の痛みや膝の痛みを抱えて、真っ暗な農道や山道を走り続けるとそれなりに慣れている私も『なんでこんな事しているんだ!?』はよく思います。
走ってる最中は『もう二度と走らねぇ!自転車なんか乗るか!』なんかも思ったりします。
それでも走り終えればその行った先の風景に心躍らせ、走った軌跡を振り返るととても楽しかった。又行きたいと思うのが怖いところでもあります。
今回は色々と苦労されたと思いますがその殆どは事前準備で回避できると思います。
試行錯誤を楽しんでみて下さい。
そしてブルベも走ってみて下さい。
えぐい、きついですがとても楽しいですよw
はじめまして!
ランドヌールの方ですか!貴重な体験談&ご意見いただき、ありがとうございます。
自分も似たような・・・というかまったく同じことを思いながら走っていました。でも、1日の終わりにはまた自転車に乗りたくなり、1日の始まりにはまた自転車に乗っているというなんとも過酷で幸せなGWを過ごすことができました。
事前の準備はしっかりおこなわないとダメですね。今回の経験を次に活かして楽しんでいこうと思います。
それはさておき、今年は難しいかもしれませんが来年には必ずブルベに参加しますよ!
入口の200kmですら自分にとっては未知の領域です。参加する際は是非、いろいろと教えてください~!