2019年12月下旬、友人と6泊7日の沖縄旅行に出かける計画を立てました。
最初は考えていなかったのですが、「せっかく沖縄に行くのであれば自転車で走りたい!」という思いがつのり、ワガママを言って3日間は別行動を取らせてもらうことにしました。
沖縄広しといえども島は島。となると、やはり目指すは一周?3日間ではさすがに厳しいか?
いや!ツール・ド・おきなわの本島一周サイクリング部門(336km)では丸2日で走破しているみたいだしなんとかなるだろう!
いつもの悪い癖『無根拠な自信』…もとい『何事もチャレンジ精神』を存分に発揮して、沖縄本島一周サイクリングの計画を練ることにしました。
目次
沖縄一周に向けた準備
沖縄サイクリングで使える日数は12月26日(木)~28日(土)です。上手に予定を立てないと完走は厳しいでしょう。
今回、残念なのは自分のロードバイクを持ち込めないということ。友人との沖縄旅行の最中にサイクリングをおこなうので仕方ありません。
それを踏まえて導き出した走行計画&荷物がこちら!
走行計画
那覇空港からモノレールで美栄橋駅まで移動して、徒歩5分のところにある『沖縄輪業 前島2号店』でロードバイクをレンタル。
そして、沖縄本島北部の玄関口としても知られている名護市まで走ります。走行距離は80km程度なので余裕でしょう。
名護市のゲストハウスを出発して本部半島をぐるりと回り、そして沖縄本島北部エリア『やんばる』に突入します。
沖縄本島最北端の『辺戸岬』をチェックしたら、そのまま北部エリアを一周して初日と同じゲストハウスに戻ってきます。
北部エリアは全体的にかなりアップダウンが多い様子。走行距離も大体170kmを超えているので、この旅の鬼門となるのは間違いないでしょう。
行きとは反対方向、沖縄本島の東側を走りながら南部を回って那覇市まで戻ります。
うるま市あたりをきちんと島の形に沿って走るかで距離が大きく変わりそうですが、友人との待ち合わせ時間もあるので、今回は省略して国道329号をひたすら走ります。
一生懸命に走行計画地図を作成したので、沖縄本島一周サイクリングの行程が多少はイメージしやすくなっていると思います。
「無茶だろ…」「なんか嫌な予感がする…」
この計画を見て、そう感じたアナタは当ブログを良くお読みになっている証拠です。
はじまる前から不穏な空気を出していないで、お次は持ち物の紹介。
いつもと違う注意点
沖縄本島を走るのにあたり、今までおこなっていた自転車旅とは違う注意点が3つあります。
その点を踏まえながら道具を選ぶ必要があるので、注意点をおさらいしてみましょう。
自分の愛車を持ち込めないので、那覇市でレンタルしたロードバイクで沖縄本島を一周する自転車旅に出かけます。
乗り慣れていないロードバイクということで不安もありますが、なにより大きいのはレンタル自転車には付いていない装備品があることです。
なるべく快適なサイクリングを実現するために、必要なものは自分で持参します。
◆サイクルコンピューター
サイコン系のオプションはレンタル不可なので、ガーミン本体とケイデンスセンサーを持参。フロントマウントは自分のロードバイクから外すのが嫌だったので、安価なものを購入しました。
購入したのは『Lixada iGPSPORT』という商品です。
ガーミンを取り付けたときの感触は純正品よりも固いという印象でしたが、多少なめらかではないというだけで問題なく使えそうです。
僕の持っている携帯アーレンキーではネジ穴のサイズが合わずに締め上げられなかったこと、素材が柔いのか少し歪んでいることが欠点でしょうか。
◆SPDペダルとシューズ
レンタル自転車に付いているのはフラットペダルのみなので、クロスバイクから外したSPDペダルを持参することにしました。
やはり長距離を走るのにフラットペダルでは不安が大きすぎる。
最初はSPD-SLにしようと思ったのですが、専用シューズも一緒に持参しなければならないので手荷物が増えること、観光することを考えてSPDをチョイス。
SPDシューズは歩きやすいので、家からそのまま履いていきます。
◆トップチューブバッグと大型サドルバッグ
自転車旅は2泊3日なのですが、沖縄旅行全体でいえば6泊7日の長旅です。すべての荷物をひとつのリュックサックに詰めてしまうと少し走っただけで体が崩壊する。
荷物を極力減らした上で、さらに荷重を分散させるためにバッグ類を準備していきます。重いものはなるべく自転車に括りつけて走った方が体に優しいですからね。
持参したバッグのレビューはこちら!参考にしてください。
格安航空会社『ジェットスター』を利用して沖縄まで向かうのですが、機内持込手荷物の個数と重量に制限があります。
機内に持ち込めるのは、リュックサックやキャリーケースなどの荷物1個とサコッシュのような小さい手荷物1個。総重量は7kgまでとなっています。
6泊7日という長旅で、なおかつ自転車用品も持っていかなければならないのでいつも以上に道具を厳選する必要があります。
自転車旅で終わりというわけではなく、その後に4泊5日の沖縄旅行が待っています。
そのため、バリバリのサイクルウェアだけを持っていけばいいというわけではなく、観光に適した服装やアメニティも持参しなければならない。
しかしながら、あまり荷物が増えてしまうとサイクリングが修行のようになってしまいます。
いかに”兼用”のものを増やせるかがカギでしょう。必要あるものと必要ないものを明確にして、なるべく荷物を減らしていきます。
旅に持っていく道具たち
さて、ここまで思考して選び抜いた道具たちがこちら!
・大容量リュックサック(40L)
・大型サドルバッグ
・トップチューブバッグ
・テールライト
・ガーミン一式(本体、ケイデンスセンサー)
・SPDペダル
・サイクルキャップ
・アンダーウェア
・パット付インナーパンツ
・アンダータイツ
・グローブ
・レインウェア
・着替え(ロングTシャツ×2、下着、靴下、ハーフパンツ)
・ハンドタオル
・速乾性フェイスタオル
・帽子
・マリンシューズ
・ビニール袋×2
・デジカメ
・モバイルバッテリー
・充電器類
・現金、クレジットカード、保険証など
・トラベルノート
・洗顔剤、保湿液
・日焼け止め
・常備薬
・ドライアイ用目薬
・髭剃り、シェービングフォーム
・メガネ拭き
・ウルトラライトダウン(UNIQLO)
・サイクルジャージ
・アンダーウェア
・ハーフパンツ
・アンダータイツ
・下着
・靴下
・ネックウォーマー
・SPDシューズ
道具選びのポイントと12月の沖縄
極限まで荷物を軽くするために『自転車用品の一部』と『衣類』を減らすことにしました。
沖縄輪業ではヘルメット、カギ、フロントライト、テールライトが無料でレンタルできるので、それらは持っていく必要がありません。
例外的にテールライトは軽量のため持参することにしました。パンク修理道具は有料でレンタル。輪行道具は沖縄では必要ありませんよね。
衣類について考える上で知っておかなければならないのは沖縄の気候。大前提として、沖縄に”冬”の概念はないそうです。
12月下旬でも20度前後をキープしているので、関東人からすればとても過ごしやすい気候ですよね。関東でいう秋くらいのイメージかな?
ただし注意点もあります。
時期的に風が強く吹くことがあり、吹きつける風はなかなかに冷たいこと。そして、当然のことながら夜は気温が下がること。そのため、羽織るものが1枚でもあった方が安心です。
沖縄の気候を考慮して、基本的には上記の『着用していった衣類』で過ごすことにしました。
観光時に寒ければアンダーウェアの上にロングTシャツを着る。それでも寒ければサイクルジャージを羽織れば問題ないでしょう。
念のためネックウォーマーも持参するので、気温が下がる早朝や夜にササっと着用すれば十分な暖が取れるはずです。
着替えが各1着で済むので大幅に軽量化できました。泊まる宿には洗濯機&乾燥機が備え付けられているので、毎晩洗濯すれば事足ります。
防寒具としてUNIQLOのウルトラライトダウンを着ていきますが、暖かい沖縄に着いたらリュックサックにしまおう。軽くてかさばらないので重宝しています。
また沖縄は亜熱帯地域のため、突然雨が降ってくることも多々あるそうです。
本当は両方を使い分けるのがベストなのでしょうが、軽量化を図るためにもウインドブレーカーではなくレインウェアを持参。風が強くて寒いときは、レインウェアで代用します。
前置きが長くなってしまいましたが、これで準備は整いましたね。
いよいよ、沖縄本島一周サイクリングに向けて走り出していきたいと思います!海を越えたライドはいったいどんな展開になるのか?
ワクワクドキドキしながら、当日の朝を待ちました!
自転車旅の1日目!いざ沖縄へ!
朝5時に目覚ましが鳴り響くと同時にベッドから飛び起きます。待ちに待った沖縄サイクリングの当日がやってきた!
朝ご飯をしっかり食べ、着替えて、そして荷物の最終確認をしてから自宅を出発。まだまだ薄暗い早朝、かなり冷え込んでいますが気持ちでカバーして最寄駅まで歩きます。
「奇妙な恰好をしているんだろうか…?」
改めて自分の服装を見て、そんな考えが脳裏をよぎりますが、身にまとっているのは沖縄サイクリングの最適解。恥ずかしがる理由などひとつもない!
胸を張って電車に乗り、成田空港で無事に友人と合流しました。
空港のセキュリティチェックでは、靴底に金属の入ったSPDシューズ、そして上着類をすべて脱いで手荷物と一緒にX線検査機器に通します。
かなり厳しくなっているようですね。サイクルジャージの下はアンダーウェア1枚だったのでめちゃくちゃ恥ずかしかった。
無事に搭乗したのですが、なんやかんやトラブルがあって飛行機の離陸が遅れてしまい、那覇空港に着いたのは12時15分くらいでした。
「こんなに暑いんだ!」
それが、12月の沖縄の第一印象。日差しが照っていたのでかなりの気温です。すぐさまウルトラライトダウンを脱ぎ去ってリュックサックに詰め込みます。
早々に友人と別れたので、旅の相棒となるロードバイクを借りに行きましょう。那覇空港からモノレールの駅を目指してトコトコ歩いていきます。
那覇空港駅が見えてきた。沖縄は過去に何回か訪れたことがあるのですが、幼かったのであまり記憶にありません。モノレールも今回はじめて乗ります。
沖縄モノレールの切符って、改札を通すのではなくてQRコードをかざすんですね。
沖縄空港駅から美栄橋駅までモノレール移動を楽しみ、そこから徒歩5分のところにある『沖縄輪業 前島2号店』に着きました。
お店の人は職人気質なのか、あんまり愛想のよさそうな感じではなかったですが話しかけてみると親切に応対してくれたのでホッと一安心。
持参したSPDペダル、フロントマウント、ガーミン本体、そしてケイデンスセンサーを取り付けてもらい準備完了…のはずだったのですが、ここでアクシデント発生。
ガーミンが正常に作動せず、ペダルを回しても速度、ケイデンス共にまったく反応しません。
見知らぬ土地、はじめての道でサイコンがないまま走るのは精神的にも厳しすぎる。どうしたものだろう?と悩んでいると、その単純すぎる原因が判明しました。
なんと、本来はペダルに付けるはずのケイデンスセンサーがフロントフォークに付いているではないか!これじゃあ反応しないわけだ。
ペダルに付け直すと、問題なく作動しました。この手のサイコンは沖縄では珍しいのかな?
お次はサドルの高さをフィッティング。いい感じの位置に固定してもらいましたが、そもそもロードバイク自体が小さくないか?
申告した身長に合ったサイズのはずですが、普段乗っているロードバイクと比べて明らかに小さい気がする。とはいえ、レンタルなので仕方ないか!ここは潔く諦めます。
トップチューブバッグと大型サドルバッグを取り付けて、すべての準備が完了しました。3日間の自転車旅、頼むぞ相棒!
時刻は13時45分。
予定よりも遅くなってしまいましたが、沖縄輪業を出発します。お店の人に聞くと、12月の沖縄は17時30分ごろから日が落ちはじめて、18時には暗くなるそうです。
もうあんまり時間がない。1日目の目的地である名護市までは80km以上あるので、ある程度のナイトライドは覚悟しておこう。
少し雲がありますが、青々とした空は気持ちがいい。そして、関東で考えられないくらい暖かな気候で走りやすいです。あとでガーミンを確認すると気温24度でした。
那覇市のゲストハウスに向かう前に、少し寄り道をしますよ~!
ででん!『那覇市上下水道局』でマンホールカードをゲットしました!
今回の沖縄サイクリングのもうひとつの目的、それは沖縄県のマンホールカード全5種をゲットすることです。
沖縄を自由に走れる機会なんてめったにないですからね。やれるときにやらないと!計画した走行ルート上ですべてのカードが集められそうだったことも後押ししました。
次の目的地に行く前に、今回の相棒となるロードバイクを紹介しておきましょう。
GIANTのロードバイク『TCR SLR2』です。
黒を基調としたフレームに、オレンジの差し色が映えるなかなかカッコいいロードバイクです。コンポーネントはSHIMANOの105なので走り心地もいい感じ。
今更ですが、ロードバイクを紹介するときはコンポーネントが見えるように右側面を撮影した方がいいんですよね。壁に立てかけるときの癖で左側面を写していますがお気になさらず。
ちなみに、ロードバイクとパンク修理道具を3日間レンタルしてお値段11,600円でした。相場はわかりませんが、「意外と安いんだな」というのが率直な感想。
ロードバイクに取り付けたバッグ類にはこんもり荷物が入っていますが、それだけではもちろん収まらないのでリュックサックを背負っています。いつもの旅人スタイルです。
微妙に小さい気がするロードバイクに四苦八苦しながらも、約4km走ったところにある『那覇浄化センター』に到着しました。
門のところにいた守衛さんに場所を聞いて敷地内に突入。無事にゲットできました。
帰り際の出来事、「どこから来たの?」と守衛さんに呼び止められたので少し立ち話。
千葉県から来たと答えると、「自分も昔、千葉県に住んでいたよ!」と喜んでくれ、遠くから来たことをねぎらってもらいました。
わずかな時間でしたが沖縄のことや離島の話を聞かせていただき、別れのあいさつをしてふたたび走り出しました。
こんな僕に関心を持ってくれるのは嬉しいかぎりです。
いかにも遠くから来ました!という装備をしていたからかな?そうだったら、重い荷物を担いで走るのもあながち悪くないかもしれませんね。
残波岬を越えてナイトライドを
名護市までは国道58号をひたすら走れば着くようなので、道に迷う心配はないでしょう。
那覇浄化センターの前の道を走っていると、途中で歩行者道が通行止めになっていました。
迂回路を調べようと地図を開いたところで、ようやく今走っている道が国道58号ではなかったことに気づきます。
道に迷う心配はないと思った矢先の出来事。慎重に走らねばなるまいね!
若狭海浜公園の龍柱を横目に走り抜けます。沖縄らしいオブジェは大好物です。
そして、しばらく走ると今度は間違いなく国道58号に合流しました。
沖縄は車社会なので走っている車の数が多く、その中でも国道58号はとくに交通量の多い大通りです。車道を走っていると、とても気を遣う。
那覇市は都会なので沖縄を走っている感じがしないぜ。僕のイメージする沖縄は自然豊かな南国!幼いことに訪れたときの記憶では、ヤシの木やハイビスカスが咲き乱れていたような…。
とにかく排気ガスがすごいので、早くこのエリアを脱出したい!その一心でペダルを回します。
路面状況や信号機が多いことから思うようにスピードが出せませんでしたが、なんとか17kmを走り切り、次の目的地である『北谷町観光情報センター』に到着です。
可愛らしいマンホールカードをゲット!
さて、ここで問題。『北谷町』をなんて読むでしょう!きたたにまち?いーえ、違います。答えは『ちゃたんちょう』です。知らないとまず間違いなく読めないですよね。
この町はもともと米軍基地があったエリアで、今ではその跡地を利用して街づくりがおこなわれているそうです。アメリカ気分を味わうには最適の観光スポット。
ゆっくり観光している時間がないので、当然のごとく素通りなんですけどね。
今日集めるべくマンホールカードはすべてゲットした。あとは、名護市まで走るのみ!
目線の先には、黒い雲が広がっています。これは一雨来るか?立ち止まり、念のためリュックサックにレインカバーをかぶせて再出発。
名護市まで走るのみ!と豪語しましたが、あと1か所だけ寄り道したいところがあります。国道58号を外れて、県道6号を走ります。
沖縄本島一周が目標なのでなるべく島の形通りに走っていきたいという想い、そして絶景をこの目にしたいという想いから、読谷村にある『残波岬』をめざします。
ただ、この時点で出発から約3時間が経過。時刻は17時近い。日が暮れる前に到着できるか?上り基調な道を必死に走ります。
ふくらはぎに疲労がたまっていく。ときどきピキンと痛みが走ってつりそうになるので、なるべく力を入れないようにペダルを回します。
やはり借り物の自転車では体に合っていないのか?えーい、弱気になるな!
そんなこんなで、なんとか残波岬に到着です。
かなりの絶景ですが、空が曇っていることもありおどろおどろしい雰囲気。
暗くなりつつある岬の灯台。写真では少し不気味な雰囲気ですが、実際には観光客がたくさん訪れていたのでワイワイとにぎやかでした。
残波岬いこいの広場にある高さ8.75mもある巨大シーサー。ロードバイクと一緒に記念撮影をしたかったのですが、先客がいたので遠目から見るだけに済ませます。
もっと光を!頼りないフロントライト
さて!ここからが問題だ!
那覇市から残波岬まで、約3時間半かけて45kmの道のりを走ってきました。今夜の宿泊先である名護市のゲストハウスまでの距離は?あと40km。あと40km!?
時刻は17時30分をまわっているので、これは苦手なナイトライド確定か…。
日が沈み切っていない今がチャンスと先を急ぎます。幸いにも、残波岬から国道58号までは下り基調だったので足を使うことなく合流できました。
とはいえ、18時を過ぎるともう真っ暗。
ここから先、僕の詰めの甘さを嫌というほど実感することになります。そして、沖縄本島一周を諦めることになるのでした。
日が落ちて暗くなってきたので、フロントライトを点灯。ものすごい微量の光が、はかなげに道路を照らしています。
「…マジか!?全然道路が見えない!」
名護市まで続く国道58号は街灯がまったくない区間もあって、フロントライトの光だけが頼り。もともと夜目が効かないという弱点があるのに、さらにはこの光量で知らない道を走るのか?
冗談抜きで”一寸先は闇”状態なので、スピードを出すことができません。ここは慎重に安全第一で前に進むしかない。
夜に走る可能性は十分にあったのだから、出発前にレンタル品の性能を確認しておくんだった!完全に僕の落ち度です。
今更遅いですが、愛用のフロントライト『VOLT800』を持ってくればよかったと大後悔。
徐行に近い速度で走っていると、目の前から強烈な光源が近づいてくる!なんだ?と思ったら、犬の散歩をしている飼い主さんの頭に付いているヘッドライトでした。
そうですよね。この道を行き来するには、そのくらいの光量が必要ですよね。こちらのフロントライトの脆弱な光がむなしく飲み込まれていきます。うう…3,000円出すから譲ってください。
嘆いていても仕方ないので、今ある装備で何とか乗り越えよう。
交通量が多かったので歩道に避難していましたが、意を決して車道に出ます。なにがあるかわからない歩道よりも、路側帯の白線を頼りに走った方が危険が少ない。
定期的に車のライトで道路全体が照らされるのもありがたい。道の先に障害物がないか、なんとなくだけど確認できます。
リュックサックの重みが蓄積していき、肩の痛みも深刻になりつつあります。荷物の分配を間違えたか?もっと徹底的にリュックサックを軽くすればよかった。
ゲストハウスまで残り約15km地点。名護市が近づくと、さすがに街灯が増えてきた。
この調子で行けば20時30分には到着するかな?国道58号の一本道なので迷う心配は皆無。気合いと根性でひたすらペダルを回す!
問題なく走っていたのですが、一般道と高速道路『沖縄自動車道』が重なる許田IC付近で、歩行者用の脇道を走らされたときは怖かった。
真っ暗な木々の中を走ることになり、恐怖のあまり引き返そうかと思ったくらいです。幸いなことに、すぐに明るい大通りに出たので事なきを得たのですが、夜道怖すぎ。
ふくらはぎがつりそうになりながら頼りないフロントライトの灯りを頼りに走っていると、どうしても明日のことを考えてしまいます。
「走りたいけど、無理…か?」
今日よりも段違いに過酷な本部半島&北部エリア『やんばる』を走る170km超えのコース。
ゲストハウスに荷物を置いていけるので軽装備で走れるのは強みですが、1日目で足がつりそうになっているのに、やんばるのアップダウンをクリアできるのか?
そして、最大の障害が弱々しいフロントライトです。おそらくですが、今日以上に街灯が少ないと予想される北部エリアを、このフロントライトで走らなければいけません。
このライトの性能を考えると、朝は日が昇ってから走らなければいけないですし、日が暮れる前の完走が求められます。
うん、無理だ!
体力的にもそうですが、現状の装備でのナイトライドは非常に危険と判断して、沖縄本島一周を早くも断念。非常に残念ですが仕方ありません。
気を取り直して、明日の走行ルートを再検討しならが名護市まで走りました。
名護市が近づくにつれて街灯が増えていきます。そして、街の灯りが目に入るようになると、そこからゲストハウスまでは目と鼻の先でした。
到着!沖縄サイクリング1日目、無事に完走です!
フラフラしながら、2日間お世話になるゲストハウスに足を踏み入れました。
ゲストハウスの夜と2日目に向けて
名護市では『オールフレンズ』というゲストハウスに宿泊します。中に入ると、とてもオシャレな雰囲気の空間が広がっていました。
高い天井には青を基調とした文様が目を引きます。共用スペースであるリビングには座り心地のよさそうなソファ、テーブルに座椅子、ハンモックが置かれていました。
大きなテレビにはなにやら意識の高そうな映像が映っており、それに合わせてリラックスできる素敵なミュージックが流れていました。
今まで宿泊したゲストハウスの中でもトップクラス!とてもいい感じのところです。
スタッフさんに利用方法を教えていただき、さっそくシャワー&洗濯!体と衣類を清めることにします。ロングライド後のシャワーって気持ちよすぎる。至福のひと時!
その後、名護の街に繰り出して夕ご飯を食べながら2日目の走行計画を練りました。
明日は本部半島をゆっくり走ろう。沖縄本島一周は断念しましたが、本部半島から行ける島はなるべく走ることにします。
どんな景色や出来事が待っているのか?楽しみにしながら、早々に就寝しました。
【本日のライドデータ】
走行距離 87.07km
所要時間 6時間28分
走行時間 6時間01分(-27分)
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