『クロスバイクで上った峠をロードバイクでもう一度走りたい』
クロスバイクとロードバイクの登坂力の違いを検証するためにやりたかった企画なのですが、なかなかタイミングが合わない日々が続いていました。
しかし、ついに実現する運びとなりました!
今回走るのは埼玉県飯能市の『仁田山峠』『天目指峠』のふたつです。
同じ日におこなっていた有間ダムサイクリングが終了すると共に、目と鼻の先にある峠に向かいました。
仁田山峠で無念のリタイア
まずは、僕がはじめてチャレンジしたヒルクライムである『仁田山峠』から走ります。
仁田山峠については過去記事を参考にしてください。

それにしても、この過去記事を読んですごく懐かしい気持ちになりました。当時の様子が鮮明に思い出されます。
今回はロードバイクはクロスバイクよりも楽に!速く!峠を上れるのか!?という実験的なライドでもあります。
仁田山峠は頂上がわかりにくかったため、タイムが記録されていないのが残念なところ。
まぁ、体感でなんとなくわかるでしょう!
有間ダムから約2.4kmの道のりを悠々自適にサイクリング。懐かしい『名栗武州世直し一揆』の壁画もありました。
ここ、飯能市名栗はとても走りやすいところです。
ご覧の通り自然豊かで気持ちがいいし、交通量が少ないため安全にサイクリングを楽しめます。信号機の数も少ないので、ノンストップで走ることができます。
そして、あっという間に仁田山峠の入り口に到着しました。
おー!めちゃくちゃ懐かしい!
今回の峠2連発ライドは、僕の中ではCAPCOMの超有名テレビゲーム『ロックマン』のボスラッシュのようなものだと思っています。
腕から出る玉を飛ばして悪いロボットをやっつけながらステージをクリアしていくアクションゲーム『ロックマン』。
ステージの最後には強力なボスが待ち受けているんですが、全8ステージをクリアすると敵の本丸に攻め込むことになる。
そこで待ち受けていたのは、なんと過去に倒したボス御一行!
まさかの復活を果たし、ボスたちとの連戦を強いられる…というのがロックマンお決まりの展開であるボスラッシュです。
8ステージクリアするまでにゲームの腕前も上達しているし、ボスの弱点武器もゲットしているので難なく突破できるというのもボスラッシュの特徴だったりします。
長々説明しましたがなにが言いたいか?しょせんは過去に走破した峠のひとつやふたつ!恐れるに足らず!と言うことです。
それでは、早速走っていきましょう!
自分の過去記事を読み返して復習したところ、峠入り口から数百メートルが全体を通してもっとも勾配のキツいようです。
最初からフトントギアをインナーに入れて、軽いペダルをクルクル回していきます。
上れる!上れる…けど、かなり大変!Garminに目をやると勾配14%と表示されている。
クロスバイクには勾配を表示できるサイコンを付けていないのでわかりませんでしたが、こんなに急坂だったのか。
とは言え、こちらもロードバイク。と息を切らしながらもグイグイ上っていきますが、500mほど走るとアクシデントが発生。
目の前に現れたのは『通行止』の看板。ここも台風19号の影響なのか?この先で一体なにが起きたんだろう…。
ここまで来て帰れるか!と一瞬だけ思いましたが、奥に見える『落石注意』の看板、そして手書きの『この先通行止め』の看板に恐怖を覚え、素直に引き返しました。
そう言えば、クロスバイクで走ったときも道路上に握り拳くらいの落石があったし、ここは”君子危うきに近寄らず”ですね。
そんなわけで『仁田山峠』の再挑戦はこれにて終了。
不完全燃焼となりましたが、もっとも勾配のキツいところはクリアしたので僕の完全勝利と言っても過言ではないでしょう!
さて、次だ次だ~!
ロードバイクで天を目指す
仁田山峠から約3.1km走ったところに『天目指峠』はあります。例によって、天目指峠については過去記事を参考にしてください。

道路は走りやすいし、峠はたくさんあるし、飯能市はヒルクライマーの聖地ではなかろうか?
仁田山峠で負った心肺のダメージを走りながら回復させます。完全勝利と言いつつも、たった500m足らずでこんなにも息があがるとは…。
もしかして、めちゃくちゃ体力落ちてる?
天目指峠の入り口は、この『名栗の社』の看板が目印です。
とても雰囲気のよさそうなカフェなのですが今日もおあずけ。コーヒーブレイクの楽しみは次回にとっておきましょう。
さて、気合いを入れて上りますか!という矢先に目に飛び込んでくる不穏な看板。
また通行止め!?でも、大型車両以外は普通に通れるってことだよな?不安を感じましたが、ここで帰ったらなにをしに来たのかわからなくなる。
潔く走ろうと決意したとき、タイミングよく軽トラックが峠の入り口からやってきました。おお、走れてるってことだ。これなら大丈夫そうだ!
クロスバイクで走ったときのデータはこちら。
走行距離 2.6km
走行時間 20分25秒
このタイムをどれくらい縮めることができるのか?ヒルクライム開始!
道路の一部が崩落していたり、折れた木の枝が転がっていたりしていますが、思ったよりも路面は乾いていたのでそこまで走りにくくはありません。
サクサク上ってやろうと意気込んでいましたが、これがなかなかにキツい!
Garminの勾配表示によると基本的には7~8%、ところによっては10%を超えるところもあります。
仁田山峠でも感じましたが、息切れが激しい!最近ヒルクライムで心肺を追い込んでいなかったからか?息を吸っても吸っても呼吸が楽にならない。
ギアを小まめに変えて、なるべく楽な状態でペダルを回せるようにします。
半分くらい走ったところで、Garminに富士ヒル以来の不調が発生。
勾配表示がいきなりゼロになり、しばらくするとまた元に戻るという怪現象。再表示された勾配は16%となっているが正しいのか?疑わしい。
5月のハルヒルまでになんとかしないと安心して走れないぞ…。
それにしても、全長2.6kmの天目指峠ですらゼーゼーと息を切らしながら走っているのに、ハルヒルの16.1km、富士ヒルの25kmなんて、我ながらよく上れたなと感心します。
ただ単に走る50kmと、150kmライドの最中の50kmとでは、同じ距離でも精神的なキツさがまったく違う。距離とはなんて相対的なものでしょうか。
いくつものつづら折りを乗り越えて、なんとか頂上にたどり着きました。
ひさしぶりのヒルクライム、めちゃくちゃ疲れた!
ロードバイクで走ったときのデータはこちら。
走行距離 2.3km
走行時間 16分59秒
走った距離が300mほど短くなっているのは、それだけ蛇行した距離が減っているということなのかな?
そして、肝心のタイムは3分以上縮まっています。このタイム差を大きいと見るか、誤差の範囲と見るか…難しいところ。
ロードバイクは間違いなく速いんでしょうけど、僕の貧弱な体力のせいでポテンシャルを引き出せていないのか?
とりあえず、寒くなってきたので下山しましょう。
その前に、天目指峠頂上にあるバイクラックに注目。よく見ると『寄贈 CAFE KIKI』というシールが貼ってあります。
気になったので調べてみると、どうやら自転車好きのオーナー様が営んでいるカフェが飯能市にあるらしい。
なんかいろいろ素敵ですね。今度行ってみよう!
ヒルクライムでは写真を撮ることがほとんどできないので、せめて下山中はあたりを見回しながらゆっくりと下ることにしました。
天目指峠、最後の上り坂。木漏れ日の中をラストスパートしました。
太い木が折れて道中に転がっていました。これも台風の影響なのか?
基本的には舗装された道が続くのでとても走りやすい峠です。
壁面のコケがいい感じです。こういうのを見ると、どうしても『天空の城ラピュタ』を思い出してしまうのは僕だけではないはず。
前日の雨のせいで路面は完全に乾いていなかったですが、ほんのり湿っている程度なのでタイヤが空回りするほどではありませんでした。
道路がヘコんでいるところもあるので要注意。ダウンヒルのときに突っ込んだら想像するのも恐ろしいことになりそうです。
そして、天目指峠をスタートして直後の崩落個所です。
台風19号の影響、恐ろしい。このせいで『大型車両通行止』になっていたようです。
カラーコーンが置いてあるので昼間のうちはいいですが、暗くなったら視認性も悪くなるので一層の注意が必要ですね。落ちたらケガだけでは済みません。
下をのぞき込んでみると、文字通り根こそぎ持っていかれた樹木が横たわっていました。ここでの二次被害がないことを祈るばかりです。
無事に天目指峠を下り切り、本日のヒルクライムは終了となりました。
想像以上に疲れたけど、台風19号の恐ろしさを目の当たりにしたり、『CAFE KIKI』なる素敵なスポットの情報もゲットできたので実りの多いライドとなりました!
名栗の洋食屋さん『ターニップ』
さて、ヒルクライム2本立てが終了したので、そろそろ帰るとしましょう。
その前に、さすがにお腹がペコペコだったのでサイクリストの間で有名になっている名栗の洋食屋さんに行ってみることにしました。
天目指峠と仁田山峠の中間くらいにあるその洋食屋さん、名前を『ターニップ』と言います。
サイクリストに親切なお店で、給水のサービスや空気入れの貸し出しもおこなっています。なんてありがたいんだ。
食事が終わってから帰り際に撮った写真なので『準備中』となっていますが、ランチのラストオーダーギリギリに滑り込みセーフでした。
なかなかの上り坂がお出迎えしてくれますので、一息に駆け上がりましょう。
素敵な店構えですね。もちろん、バイクラックも完備しています。
注文したのは『焼きカレー』というメニュー。
聞いただけでも熱々だとわかるくらいジュウジュウと音を立てています。湯気と共に立ち昇るカレーとチーズのいい香り。ヨダレが止まらん。いただきます!
熱々のカレーは絶品で、ダウンヒルで冷えた体が一気に温まります。これは癒される。チーズの下から半熟卵が顔を出したときはひとりで歓喜していました。
サラダとドリンクがセットになって900円!お安いですね。一気に食べてしまいました。
お店の人に、「サイクリストに親切ですが、オーナーも自転車に乗られるんですか?」と尋ねてみたところ、まったく乗らないそうです。
なんでも、10年位前に「名栗は自転車で走りやすいところだから、サイクリスト向けの設備を充実させてみては?」というアドバイスを常連サイクリストの人から受けたのが発端らしい。
そのアドバイスがなければ、僕もターニップを訪れていなかったかもしれない。見ず知らずのサイクリストの人から親切を受けたような、不思議な気持ちになりました。
さて、これであとは本当に帰るだけです。
入間川に架かる橋を渡り切った先を左折して、『名栗武州世直し一揆』壁画の前を走ると、そこから少しずつ勾配がキツくなっていきます。
有間ダムまで続く最後のヒルクライムは短いながらも結構キツいのですが、それでもゆっくりペダルを回します。
大変ですが、ヒルクライムってやっぱりいいですね。
有間ダム駐車場まで無事に戻り、本日のライドは終了となりました。
おわりに
走行距離は短かったものの、いろいろな景色を見れたり、美味しい食事を食べることができたので大満足の1日となりました。
天目指峠ではロードバイクの速さを実感することができました。
しかし、速く走れても”楽”になるわけではありません。ツラい時間が少し短くなるだけ。なかなかに感慨深いものですね。
それにしても、ひさしぶりのヒルクライムで運動不足を痛烈に感じています!このままでは、ハルヒルや富士ヒルで目標タイムを叩き出せない!
少年漫画にありがちな『修行パート』に入るべきか?
ということで、嫌にならない程度にヒルクライムに向けたトレーニングもしていきたいと思います。…暖かくなってから。
それでは!
コメント
ヒルクラのタイム短縮は、手軽に自分の成長を感じられて、自分も大好きです。
ちょうど似たようなチャレンジをやってみたところでして、
昨年の年末に29分で登った坂を、今年は21分で走れました。
年末年始も走りまくるぞー!
寒さが苦手なようなにしきさんも、来年こそトラブル少な目で、
楽しい1年になりますように! 良いお年を!
目に見えて走力が上がっているのを実感できると、やりがいがありますよね!
自分も大好きです!最近は衰えてるのか?と思うことの方が多いですが(笑)その点、なまこさんは素晴らしい。
来年もお互い楽しんで走りましょうね。僕は現在、走り納めに沖縄本島に来ています。宿泊先のゲストハウスからの返信(^ ^)
これから名護市→那覇市まで走るので、トラブルがないように祈っててください!
また記事にしますので読んでいただければ幸いです。1年間ありがとうございました!
新年あけましておめでとうございます!
走り納めの沖縄ブルジョアライドは無事に楽しめましたでしょうか。
自分は年末年始の休みに関西の和泉葛城山にヒルクラしてきました。大晦日から元旦まで、元気なローディが大量に走ってました!
私は気温1度の葛城山ダウンヒルで冷凍なまこになってます。冬場は高いとこいったらあかんな…
にしきさんもいつかぜひ、7葛に挑戦してみてください!私はいつでも無責任に応援してますので!
今年も記事を楽しみにさせて頂きます。
ではでは!
あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。
安い時期に狙いを定めて行っているのでブルジョアとは程遠いですが、とても楽しかったですよ!
走り納めのヒルクライムに極寒ダウンヒル、お疲れさまでした。寒いのが苦手な僕なので、聞いただけでも身震いします。
7葛?初耳だったので調べてみましたら『和泉葛城山の頂上に続く7コースを1日で制覇』という認識であっているでしょうか?
これはすさまじい挑戦ですね。でも、こういうの大好きです(笑)
期待に応えるべく2020年の目標にしてみようかな・・・?前向きに検討させていただきます!
その際は、なまこさんにも一緒に走っていただきますのでご覚悟を!