前回、無事に本州最北端・青森県の大間崎にたどり着き、感動のフィナーレを迎えたのですが、計画していた全行程の半分がようやく終了したところ。
ここからは、函館市を出発して苫小牧市まで走る『北海道編』に突入する予定だったのですが、メンタルに支障をきたし、ここで旅を打ち切る決意をしました。
振り返ってみるとその時の決断が正しかったのか?なかなか答えが出ないところですが、迷いに迷って決めたことなので後悔はない!
そんな試行錯誤の中で走った4日目・5日目の様子をお伝えします。
目次
本州最北端の朝日を浴びながら海を渡る
自転車旅4日目の朝。
時刻は朝の4時30分。旅人の朝は早い、早すぎる。
大間崎の朝焼けが見たかったというのもありますが、早起きの最大の理由は7時発の津軽海峡フェリーに乗らなければいけないということ。
自分で計画しておいてなんですが、時間に余裕なさすぎです。
正直このときはまだ、計画通りに走り切るか、途中リタイアするか迷っていて、どちらにするか決めかねていました。とりあえず函館に行ってから考えよう。
身支度を整えて、5時40分に海峡荘を出発です。
外に出るとオートバイに乗ったライダーさんたちに、「どこから来たの?」なんて声をかけていただきました。ロードバイクが珍しいみたいですね。
「お兄ちゃん、大学生?」
「いえ、34歳です」
「なんだ!結構いい歳なんだな!若く見えるよ!がはは!」
喜ぶべきなのか、年齢相応に見られないのを悲しむべきなのかわかりませんが、ライダーさんに釣られて僕も、「がはは!」と笑いました。旅人同士の素晴らしい出会いだ。
睡眠時間を除くと滞在したのはわずか数時間でしたが、この景色を一生忘れることはないでしょう。
さらば!大間崎よ!
街中を走っていると、観光案内所を発見。
営業時間は9時~17時までなので、昨日も今日も中には入れなかった。
あとで調べて知ったのだが、ここでは大間町観光協会オリジナルの『本州最北端到着証明書』を1枚200円で発行しているらしい。そういうの大好きなので、ぜひ欲しかった!
建物の下には、大間町の観光MAPやガイド情報が書いてある案内板がありました。観光できなかった分、少しでも情報を持って帰ろう。
おお!これは!大間町のイメージキャラクター『かもまーる』ではないか!
フェリーふ頭まで3.5kmか。直立不動で若干シュールな雰囲気のかもまーるにいざなわれて、ロードバイクを走らせます。
それにしても、天気がよくて気持ちがいい。
朝早いこともあって車はほとんど走っておらず、のんびりしています。
なんだろう。昨日まで自転車旅を継続できるかわからないほどメンタルが弱っていたのに、こうして走っていると、もっともっと先に進みたくなる。
地面に敷き詰められた昆布たち。
太陽光が反射してキラキラ光る昆布は、まるで波が揺れる大海原のようですね。
出発してから20分ほどで、津軽海峡フェリー大間ターミナルに到着しました!
短い距離でしたが、走行記録はきっちり残しておきましょう。
【本日のライドデータ】
走行距離 4.22km(トータル435.13km)
所要時間 0時間19分
走行時間 0時間10分(-0時間00分)
大間ターミナルに入ると、マグロのモニュメント発見。
海峡荘の夕ご飯でマグロの刺身を食べましたが、本当においしかった。欲を言えば、せっかく大間町に来たのだからガッツリとしたマグロ丼を食べたかった。次回の楽しみにしておこう。
津軽海峡フェリーの運賃は片道4,000円。手続きが済むと、あまりゆっくりする時間もなく乗船の準備に取りかかることになりました。
乗船に備えて待機。フェリーには車やオートバイと同じように乗り込みます。ロードバイクは僕だけでした。係員さんの誘導に従って、無事に乗船を果たします。
船の中でロードバイクとはしばしのお別れです。
フレームは紐でくくられ、壁に接触するところには厚手のブランケットがあてがわれます。そして、動かないように重いタイヤ止めで固定。ていねいに運搬していただけるので安心です。
雲を突き抜けて差し込む太陽に見送られながら、船は動きはじめました。
どんどん遠くなっていく本州最北端の地。道中のいろいろな思い出がよみがえります。
津軽海峡フェリーの『大間~函館航路』は所要時間90分です。大型フェリーなので波による揺れも少なく快適な海の旅を楽しめます。
船内には自動販売機や売店もあるので、まずは朝ご飯を食べて腹ごしらえ。ついで朝からアイスも食べてしまいます。うましうまし。
船内をひとしきりウロウロしていると、ごろ寝できる休憩スペースがあったので到着まで仮眠をとることにしました。おやすみなさい。
運命を分けるにわか雨!函館市を観光しよう
朝早かったのですぐに眠りにつき、気が付くと北海道函館市に到着していました!
そして、この空模様。
フェリーに乗っている最中はモチベーションが戻っていて、「予定通り苫小牧市まで走ろう」と思っていたのですが、着いた瞬間、本当に着いた瞬間に大雨。
ひとり虚しく雨宿りをしていると、しぼんでいく気持ち。通り雨だったようで15分くらいで止んだのですが、そのころには自転車旅を続けるテンションはなくなっていました。
この雨もなにかの天啓かもしれん。ここはおとなしく計画を変更しよう。
計画を変更するにあたり、まずは二海郡八雲町、伊達市でそれぞれ1泊する予定だった宿を申し訳ないのですがキャンセルさせていただきます。
続いて、苫小牧ターミナルからのフェリー、八戸駅からの新幹線をそれぞれキャンセル。そして、代わりとなる計画がこちらです。
北海道函館市をまったり観光サイクリングして楽しみます。
そして、急遽予約した新函館北斗駅周辺のビジネスホテルに宿泊して、自転車旅最後の夜を優雅にすごそう。
最終日は帰るだけ。運よく新幹線のチケットが予約できたので、新函館北斗駅から大宮駅まで新幹線で移動します。
大宮駅からはロードバイクで自走して帰宅します。
こんな感じでいかがでしょう?というわけで、函館市を楽しくサイクリングしていきます!
函館ターミナルの前の道、国道227号を走ります。
函館市は栄えているので、なんとなく”北海道を走っている感”は少ないですね。そのまま県道347号に合流します。
最初に向かうのは函館市随一の観光スポット『五稜郭タワー』でしょう!
スタートしてから30分くらいで到着。
高さ107mあるタワーで、展望台部分は五稜郭と同じ五角形になっています。
入口の脇に駐輪場があったのでロードバイクをしっかりと地球ロック。盗難の恐怖から目を離す時間をなるべく短くしたいところですが、あまり過敏になっても仕方ありません。
五稜郭タワーの中にはたくさんのお土産が並んでいましたが、やはり目玉は展望台でしょう。
五稜郭をとてもきれいに見ることができました。超有名な構図だったので、僕もご多分に漏れず記念撮影しちゃいました。
高いところから見るとよくわかりますが、五稜郭の先にはたくさんの建物やビルが立ち並んでいます。函館市というのは想像以上に都会なんですね。
強化ガラスの床で下が見えるシースルーフロア。
高いところは決して得意ではないのですが、展望台なんかに行ってこれがあると必ず記念撮影してしまう。心臓とお腹がゾワゾワするぜ!
ひとしきり楽しんだところで1階に戻ります。多種多様のお土産が売られていましたが、荷物になるので買えないのが自転車旅の悲しいところ。
余談になりますが、駐輪してロードバイクから離れるときは盗難防止にガーミンを外して持ち歩いているのですが、走行記録にはすべての情報が残ります。
帰宅してからガーミンコネクトで走行記録を確認したとき、五稜郭タワー前の交差点でものすごいウロウロしていた情報が地図に残っていたのを見て、思わず笑った。ぜひ見てほしい。
五稜郭田タワーの前を歩いていると、函館市で有名なお店『ラッキーピエロ』を発見!
よっしゃ!せっかくだからここで昼ご飯を食べよう!
独特な外観なので若干入りにくかったのですが、勇気を出して入ってみると雰囲気は悪くない。
そして注文したのが『No.1セット(680円+税)』です。
内容は『チャイニーズチキンバーガー』『ラキポテ』『ウーロン茶』の3点セット。これでこの価格はかなりお得な気がする。
函館市民のソウルフード、しかといただきました!とてもおいしかった!
自転車旅、最後の夜は北斗の町で
次なる目的地は『函館市地域交流まちづくりセンター』です。レッツゴー!
函館市内は交通量が多いものの、路側帯がかなり広く確保されているので自転車でも走りやすい。サイクリストにはありがたい街づくりに感謝です。
街中を走る路面電車を見ると、あまり馴染みがないせいか、「遠いところに来たんだな」と感慨深い気持ちになる。公共交通機関を利用した観光も楽しいですよね。
北海道の都市において、開拓の中心部となった交差点周辺に付けられる地名を『十字街』というらしいのですが、函館市地域交流まちづくりセンターはその十字街にありました。
建物の外観が素晴らしく、歴史を感じる出で立ちをしています。
調べていると、大正12年に丸井今井呉服店函館支店として建てられた建物を再利用する形で使われているそうです。
もっと建物の全景がわかるように撮影すればよかった!
さっそく中に入ってマンホールカードをいただきました。
函館市といえばイカらしいです。いつもだったら、配布している施設と一緒にカードを撮影しているのですが、疲れていたのか失念していた。施設内で普通に撮っていました。
世界三大夜景のひとつで『100万ドルの夜景』が見られる函館山が近くにあったので、インフォメーションセンターで尋ねたところ、自転車では上れないとのこと。
勾配がキツすぎて上れないという意味なのか、そもそも自転車は通行禁止という意味なのか、そのニュアンスが読み取れなかったのですが、今回は挑戦を見送ろう。
代わりに『金森赤レンガ倉庫群』という観光スポットがあったので、立ち寄ってみました。
オシャレな空間が広がっていました。
倉庫の中にはお土産屋さん、レストラン、ショップなどさまざまな商業施設が入っていて、じっくり見て回ったら結構な時間泥棒になりそうな予感。
ところどころにサイクルラックがあったので駐輪には困らなそうですが、今回は自転車を押しながら赤レンガ倉庫の外観と雰囲気を楽しむことにします。
なんだろう、ものすごく特徴的な表情をした猫の像を発見。
高い知能を持ち、人語を理解した猫…といった感じ。めっちゃいいアドバイスとかしてくれそう。
赤レンガ倉庫群、そして目の前に見えるのが函館山です。
ここは夜になるとライトアップがきれいなことでも有名ですね。また機会があれば訪れることにして、今日はこの辺で退散しましょう!
時刻は12時を過ぎたところ。雲が多くなってきたので、泊まる宿がある北斗市まで移動しよう。
フェリーを降りてからここまで、SPD-SLシューズではなくマリンシューズでサイクリングをしていました。スピードを出さなければ、これでもペダルを回すのに不自由はしません。
しかし、北斗市までは約18kmあるので、さすがにマリンシューズではキツい。リュックサックからSPD-SLシューズを引っ張り出して、履き直します。2時間くらいで着くかな?
ベイエリアを縦断する全長1,924mのともえ大橋。
車道があまりにも怖かったもので、整備された歩道にお邪魔します。
津軽海峡フェリー函館ターミナル付近の道路。ここも路側帯が広くて走りやすい。
スイスイ走っていると、新函館北斗駅の方向を示す案内看板が現れました。
指示どおりに左折して国道227号を走り、北斗市に入りました。
ここに来るまでの道中で、道路を挟んだ向かい側にある屋台のお姉さまから、「がんばってー!」と声援をいただきました。必死な形相で走っていたからかな?
実際のところ、背中にリュックサック、ロードバイクに大きな荷物をくくりつけて走っているとちょくちょく声をかけていただくことがあります。元気が出るので本当にありがたい!
黒い雲は広がっていく一方で、いつ雨が降り出してもおかしくない。面倒とは思いつつもリュックサックにレインカバーを取り付けてライド再開。
北海道あるあるなのかわかりませんが、車道に大きなホタテの貝殻が落ちています。1枚だけではなく、何枚か目撃しました。うーん、北海道を感じる!
新函館北斗駅まではほとんど直線なので、ブンブンペダルを回します。
建物が多かった函館市に比べて、北斗市は山や木々の緑が多いです。
空の厚い雲からは予想通り雨が落ちてきましたが、少しパラつく程度なので本降りになる前に到着したいところ。
13時30分、新函館北斗駅にたどり着きました!とてもスタイリッシュできれいな駅。
2016年に青森県の新青森駅からこの新函館北斗駅までをむすぶ北海道新幹線が開業され、将来的には札幌駅までつながるそうです。
アクセスがよくなれば、北海道自転車旅を計画するときに役立ちそうですね!
ありがたいことに屋根付きの駐輪場があったので、ロードバイクを止めて駅内に入ります。
新函館北斗駅の2階に併設された『北斗市観光交流センター』でマンホールカードをゲットだぜ!
わーい、北海道2枚目!
マンホールカード収集は、見知らぬ土地に行ってもサイクリングをするひとつの目標になるので、自転車との相性は抜群だと思っています。
1階に戻り、アンテナショップ『ほっとマルシェおがーる』で地元の特産品を眺め倒したあと、ベンチに座ってひとまず休憩。
本日の宿泊先は『東横INN 新函館北斗駅南口』です。駅からの距離と値段の安さが決め手。チェックインまでもう少し時間があるので駅周辺をブラブラ走ってみよう。
本当に目的もなくロードバイクを走らせます。
風さえ穏やかであれば、暗くなるまでサイクリングを楽しんでもいいのですが、とにかく風が強くて嫌になる!ほどほどにしてホテルに向かいましょう。
強風に吹き飛ばされて青空が垣間見れました。正面が新函館北斗駅、ひときわ高くそびえ立っているのが宿泊先の東横INNです。
チェックインを済ませたら、帰るだけの明日に備えてロードバイクを輪行袋に入れておこう。
雨の中をたくさん走ったので、ロードバイクは泥まみれ。この場ですべての汚れを落とし切るのは難しいですが、少しでもきれいにしようとウエスで拭き掃除。
作業をしていると、2台のロードバイクが東横INNの軒先に滑り込んできました。乗っていたのは外国人の方。
日本語が堪能な方々で、少しだけお話をさせてもらいました。結構な距離を走っているようで、明日はもっと走る!と楽し気に語られていました。
こういう話を聞くと、帰りたくなくなる。自転車旅を続けたくなる。しかし、さすがにこれ以上予定を変更するわけにはいかない。
輪行作業をおえると、フロントの横スペースに置かせてもらえることに!いたずら&盗難防止のために鈴付きネットまでかけてもらい、至れり尽くせりです。
ここ『東横INN 新函館北斗駅南口』のスタッフの皆さんは本当に親切で、気持ちのいい接客をしていただきました!本当にありがたいです。
そして、室内でくつろぎながら、自転車旅最後の夜がふけていきました。
【本日のライドデータ】
走行距離 42.02km(トータル477.15km)
所要時間 6時間30分
走行時間 3時間48分(-2時間42分)
新幹線で輪行!最後まで縁のある雨に迎えられて
自転車旅の5日目、最終日は7時に起床。そして、8時30分にチェックアウトを済ませます。
輪行袋を担ぎながら歩いていると、なにやら妙な生き物がいるぞ?
郵便ポストに座っている彼は北斗市の公式キャラクター『ずーしーほっきー』です。なんでも、北斗市の特産物であるホッキ貝と地元ブランド米ふっくりんこを使った、ホッキの握り寿司がイメージされているらしいです。
僕はこのかなり傾いたキャラクターをえらく気に入り、駅内のアンテナショップで販売されていた小さい人形を買ってしまいました。旅の思い出をひとつくらい形に残そう。
予約したのは9時35分発の新幹線なので、まだ少し時間がある。新函館北斗駅の構内を探索しよう!
国道227号から近い方、僕が宿泊した東横INNなどがあり栄えている方は南口で、こちらは北口の様子。緑が多くて癒される景色ですね。
駅内の一画には『北海道・北東北の縄文遺産群を世界遺産に』ということで、いろいろな出土品が展示されていました。
かなりの見ごたえがあります。新幹線の待ち時間なんかを、その土地のことを知るために利用できるのは嬉しいですよね。
飾られていた国宝『土偶』と記念撮影しておこう。とくに表記はなかったけど、これって実物大?
そろそろ出発の時間も迫ってきているので、ホームに向かおう。
乗り込みます。新幹線チケットを予約する段階で、最後部の座席を指定したので輪行袋を置くスペースには困らないはず。
余裕で置くことができました。今回は念のためと思って3人掛けの座席を確保しましたが、2人掛け座席の後方スペースでも十分に輪行袋を置くことができます。
試しに、おりゃ!このようにピッタリ収まります。
そして、出発。埼玉県の大宮駅には13時38分に到着予定なので、たった4時間の旅。いつも思うことですが新幹線は速い!自転車と新幹線では世界の大きさが違いすぎるぜ。
新幹線のお供は、なんと言ってもコレでしょう。
駅弁!奮発して『函館海鮮うに弁当』を買ったぜ!
自転車旅の最中は走ることに専念しすぎて食事は二の次になっているので、こういうところではきちんと名物やおいしいものを食べていかないとね。
北海道と青森県をつなぐ青函トンネル。海の下を走っていることに感動しながら、新幹線の旅を満喫しました。
そして、目的地である大宮駅に到着!
「えー…?」
外に出るなり、土砂降りの雨による洗礼。これは夢か?まぼろしか?
ちょっとちょっと!なんか噴き出てるって!
本当に本当に、本当に!今回の自転車旅は雨に縁があるなぁ!
雨宿りしながら”雨男”について調べてみると、どうやら龍神様に守られているというスピリチュアルな解釈があるらしい。うーん、無事に帰ってこれた祝福の雨とでも思おうか?
輪行を解除して、ロードバイクにまたがります。今回の自転車旅で雨についてはずいぶん耐性がついた。この程度の雨で歩みを止めるオレではない!
気合いを入れて走りはじめたのですが、15分もしないうちに雨脚はかなり弱まりました。なんだよもー!嚙み合わないな!
大宮駅から自宅まで約30kmのサイクリングを楽しみます。
早いうちに雨が上がってくれたおかげで、びしょ濡れだった体も自転車も家に帰ることにはすっかり乾いていました。
夕暮れの江戸川サイクリングロード。知っている道に出ると安心しますね。
そして、時刻は17時。無事に自宅に到着しました!最後の最後まで楽しませてくれる自転車旅となりました!
【本日のライドデータ】
走行距離 35.03km(トータル512.18km)
所要時間 2時間29分
走行時間 2時間22分(-0時間7分)
旅を終えて気が付いたこと、改善点や反省点
本州最北端・青森県大間崎をめざした自転車旅、無事に完走となりました。
本来の走行計画から一部断念して、最終的には4泊5日の旅となりましたが、自分のコンディションと北海道の気象条件を考えたら英断だったといえるでしょう。
そして、旅を振り返って気が付いたこと、改善点や反省点を洗い出し、次のサイクリングに活かしていきたいと思います!
1年前におこなった千葉県から岩手県まで走った自転車旅、そのときの反省をまったく活かしていない走行計画を立ててしまった!
ついつい、遠くまで走りたくなるんですよ。性分なんでしょうか?
今回も欲張って北海道に渡ろうなんて考えず、最終目的地を大間崎にしていれば、もっと余裕のある走行計画が立てれたことでしょう。
函館市、北斗市を走れたのでまったく後悔はしていないのですが、次回以降は『1日100km!』を目安にしよう!絶対そうします!
持参した荷物のラインナップは準備編をごらんください。

基本的な荷物については狙い通りだったのですが、雨が予報されていて、スマートフォンに防水性能がない場合はそれ用のジップロックがあると便利だと感じました。
便利というか必須。水没による故障が怖いのと、屋根がないところで操作できないのは不便でした。
連泊する長距離の旅の場合、パンク修理キットは必須だと痛感しました。
予備チューブは2本持参したのですが、気をつけていてもパンクするときはしますし、僕のように2日連続で尖ったものを踏む可能性もあります。
田舎の方に行くと、ロードバイク用チューブの取り扱いがない自転車屋さんもザラにありますし、穴の開いたチューブを修理する手段を備えておいた方がいい。
逆にいらないと感じたのはチェーンオイルです。雨でオイルが流されちゃうだろうと持参しましたが、結局1日目以降は使っていません。
数日程度の自転車旅なら、家に帰ってからゆっくりと注油してあげれば問題ないというのが僕の結論です。僕の体感ですが、ロードバイクの走行に支障はないように思いました。
1年前の自転車旅では、体の痛みを理由に途中リタイアしました。主にダメージを受けたのは、アキレス腱と左膝。
後半はビンディングを着脱するだけで激痛が走り、まともにペダルを回せなくなりました。
それでは今回はどうか?成長を感じる結果となりました!
体のどの部分もサイクリングに支障をきたすほど痛くならず、最後まで快適なサイクリングを楽しむことができました。
強いていうなら、恐山ヒルクライムで酷使した足が軽く筋肉痛になっていたこと、ビンディングの着脱が原因なのか左足の外側の筋肉?筋?に少し痛みがあったくらいです。
手のひらは痛みはないのですが、痺れているような感覚が数日間続きました。紛失したため2日目からは左手のみにグローブをはめていましたが、両手共に痛みは平等だったのが不思議です。
おわりに
長くなりましたが、以上で本州最北端・青森県の大間崎をめざす自転車旅は完結です。
これで千葉県から青森県、そして函館市まで線がつながりました。感無量です。
5日間の走行距離はトータル512.18kmでした。我ながらたくさん走った!
とはいえ、やり残したことはたくさんあります。目的地にたどり着くことを優先するあまり、道中での観光や名産物をいただく…という楽しみ方はできていません。
でも、今はこれでいいのかな?『遠くにいきたい』というのが、僕がスポーツ自転車に乗る根源的な原動力ですし、これからも遠くをめざしていきたい!
途中でメンタルをやられた理由は主に天候だと思います。雨、これに尽きる。
ただ降り続いているだけならまだしも、降ったり止んだりしていると、そのたびに一喜一憂しなければいけないので疲れてしまう。もちろん少しでも晴れてくれた方が嬉しいんですけどね。
天気のいい大間町を出発して、函館に着いた瞬間に雨が降ってきたのは本当に笑った!
あの15分間のにわか雨がなければ、先に進んでいたのかな?そうしたら僕の自転車旅はどういう結末になっていたんだろう?終わったあとでも、そんな妄想をしてしまいます。
とにかく、本当にいい経験ができた!
この自転車旅を通じて、どことははっきり言えないですがサイクリストとして、人間として、大きく成長できたような気がします。
全身全霊で走った思い出は色褪せないもの。たまに写真を見返してひとりでニンマリするネタが増えました!楽しかった!
さーて、次はどこに行くとしようかな?
コメント
いい旅ですね! 世間がこんな感じでなければ、ボクも北海道を走りたくなりました。いつかは・・・。
かんなさん、コメントありがとうございます!
新型コロナが猛威をふるっていますからね。さすがに緊急事態宣言が出ている間は、自転車旅はお休みです。
次回『2020年を振り返って』というテーマで記事を書く予定です。僕なりに”サイクリングと新型コロナ”について考えてみたので、興味があれば読んでみてください。
今すぐは無理でもぜひ、行きましょう!北海道!行けるようになった時に備えて、いろいろ想像しているだけでも楽しいもんです。
走った際には、お話し聞かせてくださいね(^^)