チバイチをロードバイクで挑戦!千葉県一周の自転車旅(1日目)後編

我孫子市民体育館で雨宿り 自転車ライド

2021年のゴールデンウィークは千葉県一周、通称『チバイチ』に挑戦します。

その初日は、千葉県のマスコットキャラクター『チーバ君』の鼻の付け根を出発。鼻先を回って、オデコ、頭を通過し、耳の先にある銚子市まで約166kmを走ります。

 

通行止めや砂利道に右往左往させられた前半でしたが、晴天の中を走るのはとても気持ちがいい。

この調子で、残りも楽しんでいこう!

そう思った矢先、進行方向に文字通り”暗雲”が立ち込めるのでした。さあ、どうなる?チバイチ1日目…ここからが正念場です!

 

~前回のライドはこちら~

チバイチをロードバイクで挑戦!千葉県一周の自転車旅(1日目)前編
千葉県を一周する自転車旅、通称・チバイチの1日目がやってきました。チーバ君の鼻先をぐるりと回り、利根川サイクリングロードをひたすら銚子市まで走る。それだけのはずだったのですが、通行止めや砂利道に右往左往することに…。

 

stand.fmの音声配信のご案内

1日目に夜に音声配信アプリ『stand.fm』で旅の備忘録を兼ねて、ライブ配信をおこないました。

音声はこちら 旅・備忘録Live① 千葉県一周の旅(1日目)

過酷なライドで疲れ果てた僕の声を聴くことができます。興味がある人はぜひ!

 

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まさかの雷雨!リタイアの危機

晴れ晴れとした気持ちとは裏腹に、気がつけば空には黒雲が広がっています。

旅立つ前に、天気予報で”雨は降らない”とリサーチ済み。なので、頭上から水滴を落とす妙な雲のことなど気にしなくても大丈夫…ではないですよね。

ポツポツきてます。雨、降りはじめています。うそでしょ?

 

一難去ってまた一難とは、まさにこのこと。

自転車から飛び降りて、急いでウインドブレーカーを着込みます。リュックサックにはレインカバーをかぶせて、今できる最大限の雨対策を施しました。

降りはじめは、どうせ通り雨でしょ?なんて吞気に構えていたのですが、徐々に強まる雨脚。しばらくすると雨ではなく”豪雨”という表現が近いくらいの雨量になります。

 

雨に打たれながらもペダルを回していたところ、ゴロゴロ…ドカーン!と我孫子の街に雷鳴がとどろきました。

ちょっと待って!雷!?

雨だけなら我慢できますが、雷はダメだ!おそるおそる見回すと、案の定、土手で走る僕がこのあたりで一番”高い”ことになっています。

人間避雷針と化した僕は落雷の危険性を感じ、このまま利根川サイクリングロードを走り続けることを断念。土手からおりることにしました。

 

しかし、ここはここで危険だ。土手の下を通る道路は車の往来が激しく、かなりのスピードを出しています。道幅も狭く、路側帯もほとんどありません。

避難という言葉を使いましたが”死のリスク”という意味では、こちらの方が圧倒的に高いのでは?とりあえず、気合いでしばらく走ってみましたが無理。

雨も強まる一方ですし、このまま走り続けるのは得策ではありません。

 

雷に打たれる覚悟で再び土手に上がりましたが、ちょうどそのとき、眼下になにやら公共の施設らしきものを発見。緊急事態ということで逃げ込むことにしました。

そこは『我孫子市民体育館』という施設で、窓口で事情を説明すると、こころよく雨宿りの許可をいただくことができました。

 

雨の当たらない軒下で休憩させてもらいます。

我孫子市民体育館で雨宿り

もの凄い量の雨が、雲から絶え間なく落ちてきます。雨粒が大きい。雷の方も、冗談ではなくバリバリです。午前中はあんなに天気がよかったのに、ここまで崩れるとは驚きだ。

 

とりあえず、落ち着くまで休ませてもらう。

我孫子市民体育館で雨宿り

少しでもリスタートしやすいように、荷物を整理したり、衣類の水気を絞っていると、ひとりのサイクリストの方に声をかけていただきました。

利根川サイクリングロードを走っていて、家までもう少しのところで雷雨に見舞われたそうです。同じような境遇の人がいると、なんだか心強い!

 

とりとめのない雑談の中で、「千葉県一周にチャレンジしていて、今日は銚子市まで走ります」と話すと、身を案じてくれると共に激励の言葉をいただきました。

ありがとうございます!がんばって、必ず走り切りますね!そんな想いを伝えると、その方は雨の中を走り去っていきました。

自転車旅の一期一会、何度経験しても素晴らしいものですね。

 

冷えた心に”火”が入った

しばらくボケーっと空を見ながら休んでいたのですが、雨に濡れた衣類が体から体温を奪い、震えるほど寒くなってきました。雷雨を皮切りに、あきらかに気温が下がってきています。

これはいかん。荷物をまとめて、体育館の中に入ることにしました。

 

風を防いでくれるので外よりは暖かいのですが、それでも寒いことには変わりありません。5月でこんなに冷えるものか?

寒い…!暖を取らなければ…

自動販売機があったので、微糖コーヒーをポチリ。体を温めるには内側から…って冷たい!

疲れていたせいか、間違えて”つめた~い”飲み物を買ってしまった。自動販売機に目をやると、そもそも最初から”あたたか~い”がないことに気がつきます。

寒さのあまり、幻覚を見ていたのか?自分で自分が心配になります。

 

なんやかんやありましたが、少しずつ体は温まってきた。

雨脚はどうか?弱まる気配はありません。雨の中を銚子市まで走るか?果たして、それは楽しいものなのか?どう考えても苦行でしょう。

ここでリタイアしちゃおっかな…

寒さは人から、体温のみならず”気力”すらも奪っていくようですね。

 

これより先に進むと、リタイアすること自体が困難になります。電車輪行せず、自走で帰れるギリギリのラインがここ我孫子市。

自転車旅はあくまでも趣味。ツラい思いをして走る必要あるまい!オレの千葉県一周自転車旅は、ここで完結だ!

 

そう決意し、自宅までのルートを検索しようとスマートフォンを取り出したのですが、「銚子市まで残り何キロくらいだったんだろう?」と気になったので、ポチポチと調べてみました。

画面上には”80km”と表示されている数字をみて、心に火が入るのを感じます。

なんだろう?帰る気満々だったのですが、残り80kmくらいなら走れる。走りたい。そんな気持ちが湧き上がってきました。

 

天も後押ししてくれているのか、タイミングよく雨脚が弱まり、すっかり小降りになっています。

こうなったら、走らない理由はない!どん底のテンションから不死鳥のごとく復活。颯爽とロードバイクにまたがり、雨の中を再び走りはじめました。

 

小一時間ほど休憩していたので、時刻は12時30分を回っています。出発してから、実に6時間半が経過していました。

なんやかんやあったので、あっという間に感じます。

 

雨は小降りになったとはいえ、雷の脅威は未だに続いています。土手の上も下も入りたくので、利根川を目視できる範囲で別ルートを進むことにしました。

田んぼに挟まれた農道をゆく。

我孫子市の農道

落雷の可能性という意味では田んぼのど真ん中も危険なのかもしれませんが、近くに民家や背の高い木がある分、土手の上よりは安全でしょう。

一直線に進むサイクリングロードに比べて、曲がりくねって進むため効率的ではありません。しかし、雷や車に気を遣うことなく安全に走ることができるので楽ですね。

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雨の中、寒さと眠気に襲われる

妙なスイッチが入り、雨にも負けずテンション高めにペダルを回していきます。30分くらい走っていると、再び土手沿いの道にぶつかってしまいました。

これ、どうする?また迂回路を探すか?

なんだか面倒になってしまったので、利根川サイクリングロードを進むことにします。

雨と一緒に雷も落ち着きはじめているので、このチャンスを活かして走りやすい道を高速で駆け抜けよう。

 

快適なサイクリングロードを爆走!…と景気よくいきたいところですが、人生で1位・2位を争う過酷なライドはここから幕を開けます。

なにがそんなにツラいのか?それは、ずばり”寒さ”です。とにかく寒いんです。

こんなことになるとは思っていなかったので、羽織れるものは薄手のウインドブレーカーのみ。せめて、モンベルのしっかりとしたレインウェアを持参するんだった…。

 

全身雨でびしょ濡れになっており、風を切って走れば走るほど、体温が持っていかれます。心拍数を上げようと、ギアを重くして力任せにペダルを回しますが、体はまったく温まらない。

走ると寒いですが、立ち止まるともっと寒いので、休憩は極力取らないようにします。とにかく早く、速く銚子市にたどり着きたい。その一心で走りました。

不幸中の幸いですが、とても走りやすい道が続いている上に、ほんの少しだけ追い風です。少ない力でスピードを維持できているので、その点はよかったです。

 

極寒の中を走っていると、寒さとはまた別の問題が発生しました。それは”睡魔”です。

ロードバイクで走っている最中なのにもかかわらず、どうしょうもないほど眠い。自転車で居眠り運転なんてしたら、それこそ大けがは免れません。

どうする?

立ち止まっても根本的な解決にはならない。雨の降る路上で仮眠をとるわけにもいかない。こうなったらやはり、1分1秒でも早く銚子市にたどり着く。これしかない。

眠気は””で吹き飛ばす!うおおお!土手沿いの住人よ!オレの歌を聴けー!!

 

寒さと眠気に耐えながら走っていると、見覚えのある場所にやってきました。

道の駅 発酵の里こうざと

ここは『道の駅 発酵の里こうざと』ではないか!以前、クロスバイクで取手市から銚子市まで走った帰り道に立ち寄ったところです。

知っている場所が現れて嬉しくなる僕ですが、銚子市まで50kmほど残っています。まだまだ過酷なライドは続くようですね…。

 

路上リサイタルのおかげで、眠気はずいぶん飛んでいったのですが、やはり寒さがキツい。体の奥から震えがこみ上げてきて、歯がガチガチ鳴りはじめます。

無意識に筋肉を動かし、熱を発生させて体温を維持しようとする『シバリング』と呼ばれる生理現象の一種です。

僕の肉体も、「エライこっちゃ!めっちゃ寒いやん!」と焦ったのでしょう。

 

身震いしながらのライド。これで”最悪”だと思いましたか?さらに旅を彩る極上のスパイスがここに加わることになります。

休憩を予定していた『道の駅 水の郷さわら』まで残り数kmのところで、強烈な向かい風が発生。

さきほどまで、「がんばりんしゃい!」と優しく背中を押してくれていた風が、なにを思ったのか一転して牙をむきます。

 

もうね!ここまで悪いコンディションだと、逆に楽しくなってきますよ!横風にぶっ叩かれて倒れそうになるのを必死でこらえながら、先を急ぎます。

この歩み、止められるものなら止めてみよ!

 

完走!171kmの道のり

様々な苦労を乗り越えて、たどり着いた『道の駅 水の郷さわら』でしたが、大雨のせいか雨宿り客がたくさんいます。

はたして、僕が休めるスペースはあるのだろうか?

理想は雨がしのげて、暖がとれる建物の中なのですが、びしょ濡れの自分が入ったら迷惑なのでは?という考えが浮かんできました。いや、背に腹は代えられない!

 

そんなわけで、ロードバイクに乗ってウロウロと休憩場所を求めてさまよいますが、よさそうなところがありません。どこも人でごった返しています。

休憩に時間を使うならまだしも、休憩できるところを探すのに時間を消耗するのも、なんだかもったいない気がしてきました。

 

とりあえず、自動販売機で温かい飲み物を買うか…。我孫子市民体育館での苦い経験を活かし、確実に”あたたか~い”をゲットするのだ!

急激な冷え込みにより、温かい飲み物は売り切れ続出でしたが、なんとかブラックコーヒーを購入することに成功。一気に胃袋の中に流し込みます。うーん、生ぬるい。

止まっていても体が冷えるだけなので、先を急ぐことにしましょう。幸いなことに、ここまで追い風の平坦道が長かったため、体力的には問題なさそうです。

 

銚子市で予約した宿までは残り約38kmと、もうすぐといっても差し支えない距離です。

気合いを入れて走っていると、その気迫が神さまに伝わったのか、道の駅を出発してから天候が徐々に回復していきました。

雨は完全にあがり、空を覆っていた分厚い雲は薄くなっていきます。そして、ほんのりと青空を見せてくれるほどになりました。急にどうした?

 

天候の回復に伴い、写真を撮る余裕も復活してきました。

利根川サイクリングロード

相変わらず利根川サイクリングロードのお世話になっています。

雨が降っていないというだけで、めちゃくちゃ快適です。雲の量が減るにつれて、確実に気温が上昇しているのがわかります。極寒の中を走っていたので1℃にも敏感になるってもんですよ。

 

そこから30分間、ひたすらペダルを回していると、青い案内看板に『銚子市街』の文字が!

利根川サイクリングロード

おお、もう少し!

それにしても、いつの間にか利根川サイクリングロードではなく、国道356号を走っていたのか?どこで切り替わったんだろうか?余裕がなかったので全然わからない。

 

走っていると、ついに太陽光が僕を照らしてくれるまでに天候は回復しました。

我孫子市で雷雨に遭遇してから過酷なライドが続いていましたが、残り十数kmのところで天国のように快適なサイクリングができるとは、夢にも思っていませんでした。

太陽は偉大ですね。冷え切った僕の心身を優しく温めてくれます。

 

そして、時刻は17時30分!ついに、お世話になる宿に到着しました!

銚子市の宿、かもめホテル

写真の建物が宿ではなく、脇道を進んだ先に『かもめホテル』はありました。とにかく、無事にたどり着いたことに心の底から安堵します。

 

長かったというよりは、とにかく寒くてツラかった。そんな過酷なライドになりました。

とりあえず、なにはともあれ千葉県一周自転車旅の1日目が終了しました。明日以降も旅は続くので、残された今日という日を使い、体を癒していこうと思います。

 

【本日のライドデータ】
走行距離 171.21km
所要時間 11時間41分

走行時間 9時間36分(-2時間5分)

 

1日目のおわりに

兎にも角にもチェックインですね。

受付のおばちゃんは、雨に濡れるといけないからと、親切にもロードバイクを建物内に置かせてくれました。お心遣い、感謝です。

その流れで雑談をしていると、銚子市街では雨だけではなく”雹(ひょう)”も降ったそうです。うひょう。氷の塊が落ちてくるほど、時季外れの変な天気だったみたいですね。

 

あてがわれた部屋に入ると、全身の力が一気に抜けていきそうになります。

ようやく、たどり着いた…

最後の最後に太陽光を浴びながら走れたので体はほんのり温まりましたが、しょせんは付け焼き刃です。体の芯は冷え切っているので、急いで湯舟に熱いお湯をためていきます。

 

待っている時間で、リュックサックとサドルバッグの中身を引っ張り出して、明日の準備をしておきましょう。どんな過酷な時を過ごしたとしても、今日で終わりじゃない。

明日も旅は続いていきます。なんだか”人生”みたいですね。

疲労からなのかポエミーな気分になりつつ、乾かすものは干し、充電が必要なものは片っ端からケーブルに繋いでいきます。

 

そして、待ちに待ったお風呂の時間。最高すぎますね!

自転車旅やロングライド後のお風呂はいつも気持ちがいいのですが、今回は格別です。過去一に最高なお風呂体験ができている!

熱いお湯が身に沁みます。そう、ここまで”身に染みる”という表現が最適な状況もなかなかないくらい、ぴったりの言葉。

 

狭い浴槽で丸くなり、うずくまるように湯船につかっていると…あれ、寝てた。30秒か?1分か?わかりませんが、確実に意識が落ちていた。

お風呂に入りながら寝るなんて、おかしい。

若干の危険性を感じたので、体が十分に温まったことを確認し、必要以上の長風呂は避けることにしました。

 

ライド中にも眠気が押し寄せてきたタイミングがありましたが、もしかしたら”低体温症”になりかけていたのかもしれません。

前に進むことに囚われすぎて、自分の身を危うい状況に陥れるなんて愚の骨頂。今後、体調管理をしっかりしていかなければ…と反省した出来事でした。

 

体が温まると、気持ちにも余裕が生まれてきます。夕ご飯がてら、銚子漁港周辺の街を少しだけ歩いてみることにしました。

昼間の大雨がうそのように、空は晴れ渡っています。

宿のおばちゃんに教えてもらった定食屋は休業日だったようなので、他に海鮮が食べられそうなお店を探してみましょう。

 

ウロウロしていると、あんまり人が入っていないお店を発見。

新聞を読みながら客を待っている店主らしき人物と目が合ったので、これもなにかの縁と思い、そこにしました。

おいしい海鮮丼を食べることができたので大満足ですね。

 

明日に備えて早く寝よう…とは思ったのですが、まだまだエネルギーが足りていないみたいだ。補給せねばならん!

そんなわけで、道中のコンビニでお酒とお菓子を買い込みます。どんなに疲れていようとも、旅の夜の”ひとり宴会”は欠かせない!

まったりとした贅沢な時間を楽しんだあとに、就寝となりました。

 

明日も、距離だけでみれば今日と同程度には走りますが、天気がよさそうなので一安心です。

体に疲労は感じますが、明日も楽しみながら走っていきたいと思います!

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