ひさしぶりに予定のない1日が到来した!しかも、天気予報ではバッチリ快晴らしい!
これはどこか走りに行くしかない。
とは言え、あんまりキツいのはちょっと…。軽くサイクリングを楽しめて、達成感を得るためにはどうしたらいいだろう?
「あ、そうだ!」
思いつくや否や、ロードバイクを車に詰め込み走り出します。かねてから興味のあったダムカードをゲットするために、向かったのは埼玉県飯能市でした。
はじめてのダムカード
今回、はじめてのダムカードをゲットするため足を運んだのは、埼玉県飯能市にある『有間ダム』です。別名・名栗湖。
調べてみると、有間ダムは僕と同じ歳の1986年生まれだそうです。埼玉県営の第1号ダムらしいので、なんとなく初ゲットにはうってつけな気がします。
もうひとつ、有間ダムを選んだ理由は、ズバリ過去にチャレンジした『仁田山峠』『天目指峠』が近くにあるからです。
有間ダムを周遊すること、そして過去にクロスバイクで上った2つの峠をロードバイクで再挑戦すること、この2本立てが今回のサイクリングの主な内容。
総走行距離はかなり短いから、軽めのライドで済むよね?うん、がんばろう。
有間ダムは車でも徒歩でも一周できる周遊道路があり、約4.5kmとのことなのでサクっと走れることでしょう。
温かい日差しの中、ダムと紅葉を見ながら走るサイクリングなんて最高じゃないですか?
そんなことを考えながら走っていると、有間ダムまであと少しというところで異変発生。
案内看板を見てみると、どうやら土砂崩れの影響で片側交互通行になっているみたい。道路がぬかるんでいるらしく、Uターンを強く推奨しています。
これ行けるのか?
『注意!注意!注意!』
『信じる者は、救われる!』
案内看板に書かれている文言がいい味を出しています。一体なにを信じればいいのかわかりませんが、とにかく「注意しろ」という意思は伝わってきました。
僕は気が弱い…ではなく用心深い性格なので、とりあえず有間ダム管理事務所に電話で問い合わせ。問題なく通れるが注意してほしいということでした。
対向車が来ないか慎重に走りますが、片側交互通行のところはほんの少しだけ。すぐに普通の道路に出ることができました。
そして、有間ダム到着!
どこかに駐車場でもないかな?と探していると、うお!なんだこれ!?
土砂崩れを起こして、道路が完全にふさがれている!
そして、左の方をよく見ると土砂に飲み込まれて無惨にもひん曲がってしまっている『有間ダム管理事務所』の看板が…って、ここが事務所なの?
すぐさま車を降りて駆け寄り、敷地内にいた事務所の方にごあいさつ。
「ダムカード?」
電話したときにダムカードをもらいたい旨を伝えていたからなのか、「はい!」と返事をするとすかさずポケットから取り出した1枚のカードを手渡してくれました。
初ダムカードゲットは嬉しかったのですが、事務所の目の前まで押し寄せている土砂崩れが衝撃だったので聞いてみました。
すると、先日の台風19号のときに土砂崩れが起きたそうです。有間ダムを周遊する道路は埼玉県ではなく飯能市が管理しているそうなので復興の詳細はわからないようです。
僕が住んでいるところでは大きな被害はありませんでしたが、こんなところにも台風の傷跡が…。生まれてはじめてみる土砂崩れでしたが、災害の恐怖を感じずにはいられないな…。
有間ダムをサイクリング
さぁさ!気を取りなおして走るとしますかね!
有間ダム管理事務所の人に駐車場の位置を聞いたのですが、よくわからなかったのでとりあえず公衆トイレの駐車場にイン。
ここのことを言っていたのか?違うっぽいけど…。とりあえず、有間ダムを走ったら戻ってこよう。短時間なら問題あるまい。
そんなこんなで、ロードバイクにまたがりサイクリング開始。
有間ダムの入り口で記念撮影。基本ですよね~!
この先はダムの堤体。堤体ってわかります?僕は有間ダムを訪れて、このブログを書くときに調べてはじめて知りました。
要するに、ダムの水をせき止めている壁です…よね?
さて、その堤体から撮影した有間ダム!空が青くて写真が映える!とてもいい景色です。
ちなみに、後ろを振り返ると石垣のような堤体が見えます。どういう風に造っているのか想像も及びませんが、有間ダムの水をすべてせき止めている凄いヤツ。
この景色を見れただけでも来た価値がありました。
有間ダム堤体には、平日なのに思った以上に人がいてビックリ。多いのはやはりオートバイに乗ったライダーの方々。仲間と一緒にツーリングしているのでしょう。
さてサイクリング再開です。とは言え、先ほど見たように周遊道路の一部は土砂崩れで通行不能になっているので、行けるところまで走り引き返すことになります。
それもいいでしょう!時間はたっぷりあるので、じっくり楽しもう。
堤体を走り切ると、周遊道路の入り口があります。
落石注意と書かれた黄色い看板を見て、先ほどの土砂崩れが脳裏をよぎりますが、まぁ大丈夫だろう。
少し走ると道端に駐車スペースを発見。チラホラを車が止まっています。そうか、ダム管理事務所の人が教えてくれたのはここのことだったのか!あとで車を移動しておこう。
昨日降った雨のせいで、路面はかなりウェッティ。
山に日差しが遮られており、路面が乾くのはもう少し時間がかかりそうですね。
所々、山肌から染み出た雨水や泥水が溜まっているところがあり、走る上で快適とは言い難い状況です。
道路の幅は狭く、カーブも多いため見通しの悪いところもありますので、車はほとんど走っていませんが注意しなければいけません。
堤体でも思いましたが、想像以上に人が訪れています。
バズーカ砲のようなカメラでなにかを撮影している人たち、釣り人、散歩をしているご夫婦、さまざまな人たちが有間ダムを楽しんでいるようでした。
高齢と見受けられる人が多かったですが、いくつになっても夢中になれる趣味があるっていいですよね。見習わないとな!
写真を撮るために立ち止まると、あたりがシーンと静まり返っていることに気づきました。本当に物音ひとつしない空間。
人の気配はもちろん、鳥のさえずりも木々の葉擦れも聞こえない無音。自然の中でしかできない、すごく新鮮で素敵な体験をすることができました。
秋の紅葉を愛でる
有間ダムをグルっと半周すると、先ほどとは打って変わって日当たりのいい道にでました。
日陰と日向の温度差!暖かい。太陽の偉大さを肌で感じます。
路面も乾いていて走りやすい。
紅葉のベストシーズンは過ぎてしまったかもしれませんが、それでもいくつかの木々は色づきを見せていました。
青い空と相まって、紅葉がよりきれいに見えますね。
しかし、しばらく走っているとついに”通行止”の看板に通せんぼされてしまいました。
仕方あるまい。引き返そう。
来た道を戻り、再び日陰のウェッティロードを走ります。泥水が跳ねる跳ねる~!
行きの道のりでは気づきませんでしたが、ダムの水が吸い込まれているところを発見。
すごい量の水が流れ落ちていますが、一体どこに行くのだろう?
泳ぐのが苦手な僕からしたら、とても恐ろしい光景です。釣り人がいるってことは魚も泳いでいるはずだし大丈夫なのかな?
有間ダム周遊道路のサイクリングをひとしきり楽しんで出発地点まで戻ると、ダム周辺の案内図を見つけました。
これによると、ダムの水が吸い込まれているところを『洪水吐』というらしい。そして、洪水吐トンネルを通り、勢いが抑えられたところで有間川に合流するようです。
さて、ここで問題です!
『ダムの水はなぜ夏は少ないでしょうか?』
有間ダムは7~9月は水が少ないそうですが、これは小雨や渇水のせいではなく、貯めた水を5月ごろから放流して7月になる前に水位を下げているそうです。
なぜか?答えは、台風に備えるため。
台風の大雨を有間ダムが貯め込むことで、洪水被害から街を守っているのです。
有間ダムの主な役割は『洪水から都市を守ること』『飲み水や田畑に水を供給すること』のふたつ。改めて考えてみると、人が安心して生活するためにダムは欠かせないものなんですね。
とても勉強になりました!
おわりに
短い距離と時間でしたが、自然の中を走れたこと、ダムカードをもらえたこともあり、とても有意義なサイクリングになりました。
泥水を跳ね上げながら走っていたので、足元を見てみるとシューズがナチュナルな迷彩柄になっていました。
ロードバイクも泥だらけになってしまったので洗浄が大変そうですが、まぁまぁ!いいとしましょう!
ちなみに、こちらがダムカードです。
表面にはダムの全景と謎のアルファベット。
裏にはダムのデータがびっしりと記載されています。なかなかマニアックですね。
さて、有間ダムサイクリングはこれにて終了。お次は『仁田山峠』と『天目指峠』を上りに行きましょう。
その様子は次回の記事にてお伝えさせていただきます。
それにしても、ダムカード収集はサイクリングとマッチするなー!
お次はいよいよ『秩父4ダム』の制覇かな?楽しんで走っていきたいと思います!
【本日のライドデータ】
走行距離 7.24km
所要時間 33分
走行時間 29分(-4分)
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