沖縄を走ろう!本島南部をぐるり一周してきました(3日目)【名護市⇒沖縄市】

中城城跡近くの沖縄県道146号 自転車ライド

沖縄本島自転車の旅も、早いもので最終日となる3日目を迎えました。

「いやだ!帰りたくない!」

なんて、駄々をこねても仕方ない。

 

走行計画は、行きとは反対方向である沖縄本島の東側を走りながら南部をぐるりと一周して、沖縄輪業にロードバイクを返却するという流れです。

沖縄本島一周サイクリング

最初に予定した通りのルートですね。

沖縄に一緒に来た知人と5時過ぎに合流することになっているので、その時間を目安にして走っていきます!

 

~前回のライドはこちら~

沖縄を走ろう!本部半島&古宇利島を一周サイクリング(2日目)
沖縄本島自転車旅の2日目は、名護市を出発して本部半島を走るサイクリング。風が強く吹く中を走り4つの島を巡ります。恋の島と呼ばれる古宇利島では青く輝く海と自然を堪能。まったりとライドを楽しむことができました。

 

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夜明けの山越え

知人との待ち合わせ、そしてロードバイクの返却というふたつの時間制限があるため、念には念をいれて朝5時に起床。身支度を整えます。

 

昨日は不必要なものをゲストハウスに置いておけたので身軽にサイクリングを楽しめましたが、今日はそうもいきません。

すべてを背負って走らなければいけない!

1日目の『リュックサックが重くて肩が痛くなった』という反省を活かすために、荷造りは慎重におこないます。

 

とりあえず、重いものはサドルバッグにイン!

隙間には小物類を詰め込み、リュックサックに入れる荷物を極力少なくして体への負担を減らします。

マリンシューズもサドルバッグの上部に括り付けておきます。これでかなり違うはず。

 

余談なんですが、普段の自転車旅では『Deuter(ドイター)』というドイツのリュックサックメーカーが出しているバイク用リュックサックを使っています。

品名は忘れてしまいましたが、結構いいお値段した記憶。1万5,000円くらいしたかな?

 

今回は持っていく荷物が多かったので、容量40Lの登山用リュックサックを使うことにしたのですが、肩を中心とした体への疲労度が雲泥の差でした。

自転車旅で、ここまで肩にダメージがきたのははじめてかもしれません。

単純に荷物が多かったというのもあるでしょうが、ドイターのバイク用リュックサックの性能の良さを改めて感じることになりました。

 

さて、話がそれましたが準備は万端。薄暗いゲストハウスのリビングから旅立つとします。

出発の時刻は朝6時ちょうど。まだまだ暗い。

名護市のゲストハウス『オールフレンズ』

暗いというか真っ暗だ。

なにがなんやらわからない写真ですが、光っているのがゲストハウス『オールフレンズ』の看板でその下にあるのがロードバイクです。

 

フロントライトが発する微弱な光を頼りに走りますが、大通りである国道58号を走っているのでとくに不便は感じません。

10分くらい走り、信号『世冨慶』を左折して、今日1日お世話になる国道329号に入ります。

 

ちなみにですが『世冨慶』…なんて読むと思います?

正解は『よふけ』でした!早朝なのに”夜更け”とは、これ如何に?なんてくだらないこと言ってないで走りましょう。

 

国道329号に乗って、沖縄本島を横断。山越えなので地味にキツい6~8%くらいの上り坂が3kmくらい続くようです。

そして、ここで嫌な予感発生…というか、少し考えればわかることなんですが、上れば上るほど街灯が少なくなり暗くなる。

めちゃくちゃ怖い。

フロントライト云々の物理的な恐怖ではなく、心霊的な恐怖。いやー!幽霊は信じていませんが苦手なんですよ!

夜明けは近い。早く太陽よ、昇ってくれ!

 

『彼は誰時(かはたれどき)』

夕方を指す『誰そ彼時(たそがれどき)』は有名ですが、『彼は誰時』は早朝を指す言葉。

早朝や夕方のような薄暗い時間帯は向こうからやってくるのが、”人”なのか”人ならざるモノ”なのか識別しにくいため、『彼は誰?』『誰そ彼?』と尋ねたというのが語源。

 

この言葉の意味を身を持って体験することになるとは…!

なにも見えない真っ暗闇よりも、見えそうで見えない薄暗さの方が断然怖いんですよ。本当に昔の人は上手いこと言うものだなぁと感心しました。

そんなことを考えながらペダルを回します。走ることに集中すれば恐怖など無縁!

 

沖縄とはいえ早朝は寒かったのでネックウォーマーを付けていましたが、そのせいで首元が熱暴走を起こしている!

暑いけど、外すために止まりたくないというヒルクライムのジレンマ。

とりあえず、我慢して上り切ろう!

 

空が少しずつ明るくなっていく中で、徐々に勾配が緩くなっていき、ついに上り坂が終わりました。

ここまで溜めたフラストレーションをダウンヒルで爆発させます!

早朝なので車はほとんど走っていません。道幅は広いし路面状態も良好。これは最高のコンディション!

風を切って明け方の沖縄を疾走。めちゃくちゃ気持ちいい。ヒルクライムでかいた汗が一気に冷えていきます。

 

ある程度下ったところで少し休憩。雲の多い空ですが、一筋の光が見えてきました。

沖縄県辺野古、国道329号

夜明けだ…!

 

そのまま国道329号を走り、辺野古を越えていきます。細かいアップダウンが多いですが、走りやすい道が続いています。

朝の清涼な空気を吸いながら、自分だけが道を走る。独占状態。こんな贅沢があるだろうか?

気分が良すぎて、大声で歌いながら爆走しちゃいました!

 

出発から1時間もすると、フロントライトを使わなくてもいいくらいに明るくなってきました。上る太陽を背中に受けて走ります。

沖縄県辺野古、国道329号

今日の目的地である那覇までは、ストレートにいけば67kmで到着するようです。僕は本島南部を走る予定なのでもう少し距離を走りますが、案外近いものですよね。

沖縄県宜野座村、国道329号

ヤシの並木が沖縄らしい素敵な道路。場所は宜野座村というところです。

沖縄県宜野座村、国道329号

本日はじめて海にご対面。朝焼けと海、いい組み合わせなので休憩がてら眺めていました。

 

金武ダムの主水源となっている億首川に架かる橋を渡ります。

沖縄県の億首川に架かる橋

橋の上から見えたのは、マングローブの林でした。

億首川のマングローブ林

調べてみると、億首川のマングローブ林はカヤックなどの水上アクティビティを楽しめることでも有名なようですね。

マングローブの生態ってすごくおもしろいんですよ。昔、石垣島を旅行したときにカヤックに乗りながらインストラクターさんに教わりました。

ここでマングローブの話をしはじめると長くなりそうなので割愛!

 

国道329号をただひたすらに走ります。今日の走行距離は120~130kmを予定しています。

出発時間を早くしたこともあり時間の余裕はあるのですが、いつも計画を甘く見積もって痛い目にあっているので今日は自分に厳しく走ります。

万が一、営業時間までにロードバイクを返せなかったら大変なことになりますしね。

 

闘牛王国・うるま市を走る

出発から2時間30分が経過し、うるま市に入りました。

沖縄県うるま市

沖縄の言葉で”うるま”とは、サンゴ礁のことでしたね。

以前、波照間島をサイクリングしたときに、”波照間”の由来が『果てのうるま』だということを学びました。

真夏のバカンス!日本最南端の島をサイクリングしてきました【波照間島(沖縄県)】
2018年7月。せっかくの夏なので南の島でバカンスをしたい!…ということで日本の最南端である『波照間島』に飛びました。目的はもちろん自転車で島一周サイクリングです。美しい景色、波照間ブルーの海を楽しむ最高の体験ができました。

 

自転車で走れる歩道橋を渡っていきます。

うるま市の歩道橋

歩道橋の下り道、徐行しながら180度カーブを曲がっていたら、前輪と足のつま先が接触してバランスを崩しそうになりました。危なかった。

自前のクロスバイクやロードバイクでこんなこと起きたっけ?やはり、沖縄の相棒は僕の体には少し小さいのかもしれません。

 

うるま市は沖縄県内でもとくに闘牛が盛んな町で『闘牛王国』と呼ばれているそうです。

うるま市の闘牛路上アート

道路にも闘牛の技が描かれたタイルアートがありました。

技は全部で5個ありましたが、絵柄の違いが非常に微妙で、どれも同じように見えるところに愛嬌を感じます。

沖縄の闘牛はスペインのように『人vs牛』ではなく、戦う本能を残した『牛vs牛』が戦う競技のようです。イメージ的には牛の相撲といったところでしょうか?

絶対迫力ありますよね。観光で沖縄を訪れたときはぜひとも観戦したいものです。

 

闘牛タイルアートの写真を撮っていたら、1台のロードバイクが凄まじいスピードで走り去っていきました。

「まったりサイクリングにも飽きてきたところだ。どれ、追いついてみるか…!」

開始1分で諦めました。速すぎます。

勾配は緩いとはいえ上り坂になっている道を、なんであんなに速く走れるんだ?

 

なんとなくのイメージですが、冬の沖縄を走っているのってかなり本気でロードバイクに打ち込んでいる人が多い気がします。

セミプロレベルの人たちが、気候的にも走りやすい沖縄でトレーニングに励んでいるのかな?

勝手な想像ですが、それくらい速かった。

 

時刻は9時。早いもので出発してから約3時間が経ちました。

場所はうるま市と沖縄市の中間くらいなのですが、沖縄本島中部の海岸から太平洋に伸びている『与勝半島』を走るかどうかで非常に迷った!

与勝半島走行ルート

本来ならば走りたいところなのですが、この半島を回るとなると30~40kmくらい距離が延びるので今後の予定に支障をきたす恐れがある。

今回は仕方ないにしろ、時間の制約がある自転車旅って嫌だなー!

負の感情を抱きそうになったので、こういう場合はいつも”逆”に考えるようにしています。

 

『今、与勝半島を走らないメリットはなにか?』

「次回走るときは、時間に余裕を持った走行計画を立てられること…!」

 

慌てて走り抜けるよりも、時間をかけてゆっくり走る方がいいに決まっています。

そうだ!与勝半島からは『海中道路』が伸びている。そこを自転車で走り、その先にある『平安座島』『宮城島』『伊計島』『浜比嘉島』の4島を巡る。最高じゃないですか?

楽しみは残しておく。それもまた次に訪れる理由やキッカケになって一興でしょう!

 

沖縄本島北部エリア『やんばる』、そしてうるま市『与勝半島』、そこから伸びる『海中道路』と数々の島。

次は自分のロードバイクを空輸して走りたいと思います!楽しみが広がる!

 

非常に前向きな気持ちで与勝半島をスルーすることができました。嫌なこと、悪いことが起きても常にメリットを模索するこの思考法…オススメです。

 

沖縄市に入り、タイミングよく休憩できそうなスポットがあったので自転車を降ります。『馬場都市緑地公園』というところで、公衆トイレもある素敵な場所。

GIANTのTCR SLR2

沖縄の相棒であるGIANTの『TCR SLR2』です。

大型サドルバッグがパンパンに膨らんでいて、その上にビニール袋に入ったマリンシューズが括り付けてあります。

シートステイに付いているテールランプが前方を向いていて用をなしていません。何度直してもズレてしまうので諦めました。

 

前述した通り、大きくハンドルを切るUターンのような動きをすると前輪と足のつま先が接触してしまいますが、それ以外はとくに問題ありません。

初日に感じたふくらはぎの痛み、足が釣りそうになる感覚もなくなりました。

乗りはじめたときは「小さいかな?」と違和感がありましたが、3日間も乗っているとだんだん慣れてきますよね。むしろ小回りがきいて乗りやすくすら感じます。

 

休憩をして体力もばっちり回復。次の目的地まで約10kmを走っていきましょう。

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最後のマンホールカードを

国道329号にある信号『中城公園入口』を右折して、『中城城跡共同管理協議会』にマンホールカードをもらいに行きます。

中城公園に続く沖縄県道146号

かなりの急勾配にビビります。この旅で1番キツいヒルクライムになりそうだ!

 

待ち構えていたのは見た目以上の上り坂で、ガーミンを見ると勾配13%を表示。今日はこれからまだまだ走るので、ここで足を使い切るわけにはいかない!

速攻でギアを落とします。

もっと軽く、もっと軽く…なんてやっていたら、すぐに最軽量ギア。

 

中城城跡共同管理協議会までは2kmくらいなので、そこまで距離はありません。シッティングとダンシングを繰り返して、少しずつ坂を上ります。

筋肉が熱を生み出し、体が熱くなってきた。

走りながらジャージのジッパーを下ろし、服の中に外気を取り入れます。これだけで、体感温度が全然違う。よし、もうひと漕ぎ!

 

約20分の格闘の末、無事に『世界遺産国指定遺跡 中城城跡』に到着しました。

世界遺産国指定遺跡 中城城跡

この『中城』ですが、読み方は『なかぐすく』と言うそうです。

おもしろい読み方だと思って調べてみると、沖縄でいう『城』は『グスク』と呼ばれていて、沖縄以外の日本にある『城』とはまったくの別物らしい。

琉球王国時代の交易や時代背景によって独自に発展した城郭とのこと。もっと掘り下げたいところですが、キリがなさそうなのでこの辺で…。

 

マンホールカードは中城城跡の入場チケットを販売している窓口でもらえました。

中城城跡を見学せずにカードだけもらうのは忍びないですが、先を急ぐ身なので大目に見てもらいましょう。

中城城跡共同管理協議会のマンホールカード

ついに!沖縄県マンホールカード全5種コンプリート!

達成感ありますね。とはいえ、これは最新である第11弾までのお話。この先、第12弾…第13弾…とリリースされていけば沖縄のカードも増えるかもしれません。

マンホールカードに終わりはない。追加されたらまたもらいに来ましょう!

 

帰り道ではとてもいい景色を見ることができました。

中城城跡近くの沖縄県道146号

「沖縄の輪郭がはっきり見える」

 

ひとしきり景色を堪能してからダウンヒル。下りはじめるとものの5分で下界に到着。

こんなに高いところまで上って来たんだなという感動をもたらしてくれるところ、積み上げたものをダウンヒルで一気に発散させるところ、両方ともヒルクライムが好きな理由です。

ちなみに、何日もかけて走った自転車旅の道のりを新幹線に乗って数時間足らずで帰るあの感覚も好きです。わかる人、きっと多いと思う。

 

時刻は11時。ここまでの所要時間は約5時間、走った距離は65kmです。全行程の半分くらい過ぎたあたりでしょう。

ここからはふたたび国道329号を走り、沖縄本島南部をめざします。

南部に近づくにつれてどんどんと建物が増えていき、交通量も多くなります。車道を走るのが危なそうなところも出てくるので、歩道を走るなりして臨機応変に対応。

しかし、歩道は歩道で段差が多くて走りにくい。

 

走ること30分、沖縄本島南部の入口『与那原町』に着きました。

沖縄県与那原町

南部エリアのくびれた部分ですね。ここまで来ると完全に街です。

正直なところ、この時点で「走りにくい」「交通量が多いから排気ガスが臭い」と若干げんなりしていました。

これから南部を回って那覇をめざすのですが、どうにもモチベーションが上がらない。

 

それでも走らねば…と半ば義務感に追い立てられながらペダルを回していると、次第に建物が減っていきます。

そしていつの間にかヤシの木が伸びる素敵な道を走っていました!

国道331号のヤシの並木道

走りやすい道のためか、これまでほとんど出会わなかったサイクリストとちょこちょこすれ違います。

車からのヘイトを集めながら単独で走っていると、どうしても心細くなりがちですが、同じサイクリストに遭遇するだけで元気が出るから不思議です。

軽装な人が多いので地元民かな?沖縄がホームグラウンドってうらやましすぎる。

 

与那原町からは国道329号と別れて、国道331号を走ります。

長く続いていたフラットな道が終わり、上り坂です。荷物が重いからか?貧脚だからか?はたまたその両方なのか?とにかく、6~8%の勾配でもやたらとしんどい。

ゆっくりゆっくりとしか進むことができません。

 

そんなとき、後ろから猛追してくる1台のロードバイク。すれ違いざまに「こんにちは」と挨拶をしていただきましたが…とにかく速い!

僕が苦戦している坂を、まるで平地のようにスイスイと上っていきます。

その後ろ姿はすぐに小さくなってしまいましたが、なんだかカッコいい…!一喝された気分です。よし、がんばって上ろう!

沖縄県南城市の国道331号

沖縄の海、ロードバイクと共に。ご褒美の景色いただきました。

 

悠々自適に走っていると、急に歩行者や車の数が多くなってきたぞ。有名な観光地でもあるのかな?

見回してみると『知念岬』と書かれた看板を発見。

気持ちよく下り坂を走っていたので、「スルーでいいか…」と通り過ぎたのですが、思い直して引き返します。こういうところを寄らずして、なにが自転車旅か!

知念岬

快晴ではなかったですが、これはこれで絶景でした。

白い絵の具を混ぜ合わせたように、雲と空と海の境界線がおぼろげですべてがひとつになっているようです。

 

首を少しひねると、青々とした表情も見ることができました。

知念岬

同じ場所で撮影したのにこうも違うとはと、写真を見返してびっくりでした。

 

景色を眺めているとロードバイクに乗った2人組がやって来て、声をかけていただき、少しの時間でしたが、天気のことや走ってきたルートの話などをして別れました。

旅では1日1出会いですね。

 

本島南部、最高のダウンヒル

知念岬を出発すると、最高に気持ちいいダウンヒルがお出迎え!

沖縄県南城市の国道331号

上った分を一気に駆け下ります。ほとんど車が走っていないので、本当に気持ちよく走ることができました。

本当は僕のような初心者があまりスピードを出すのは危険なのですが、抑えきれない。ガーミンを見ると時速50km以上出ていたので、さすがにマズイとスピードダウン。

沖縄本島自転車旅の3日間を通して、1番気持ちよかった瞬間でした。

 

細かいアップダウンを越えつつ、快適に走っていきます。

沖縄県南城市の国道331号

遥か先に見えるトンネルも、地球の重力を味方に付ければ一瞬でたどり着きます。

 

沖縄天ぷらの聖地と呼ばれている奥武島はこの先。

沖縄県南城市の国道331号

沖縄天ぷらって普通の天ぷらとどう違うの?モチモチした厚い衣が特徴で、衣自体にも味が付いていて美味しいのだそうです。

振り返ると、「寄っておけばよかった…」と思いますが、それは結果論。このときは、余裕を持ってゴールにたどり着きたいという気持ちが強かったです。

奥武島付近のシーサー

すぐ近くに、豚鼻がかわいいシーサーがおりました。

 

しばらく走ると、沖縄最南端の町である『糸満市』に入りました。

沖縄最南端の町、糸満市

ここを越えれば、那覇空港までは目と鼻の先。旅の終わりも近い。

時刻は13時30分。気が付けば出発から7時間半が経っていました。自転車旅をしない人に話したら狂気の沙汰だろうな…。

 

想定よりも早く沖縄輪業にたどり着きそうだったので、自然とペースもまったりとしたものになっていきます。

あと25kmくらいでしょうか?じっくり楽しみましょう。

 

那覇空港に近づくにつれて、街並みはふたたび都会になっていきます。

糸満市の国道331号

写真の立体道路が国道331号です。知らず知らずのうちに側道を走っていましたが、この上は自転車が走れるものなのか?

糸満市の国道331号

なんとかなるだろうと走っていると、海に阻まれて行き止まり。どうしよう?

とりあえず迂回するか。

シークワーサージュース

喉が渇いたので自動販売機を見てみると、どれもこれも”沖縄限定”の飲み物ばかり。琉球コーラってなんだ?

とりあえず、無難にシークワーサージュースを購入。値段は忘れましたが、550mlなのにやたらと安かったことは覚えています。うん、美味しい。

 

海を越える道を探すべくウロウロしていると、立体道路に上がれる道を発見しました。

糸満市の国道331号に上がる道

どうやら自転車で上れるようだ。というか、自転車専用なのかな?とりあえず進んでみよう。

ここでも折り返し地点で前輪と足の先が接触してバランスを崩しそうになります。危ない!

糸満市の国道331号

上り切ると、そこには空が広がっていました。無事に国道331号にたどり着いたぞ。

海を越えて、いざ那覇空港へ!

 

ここまで来たら、アップもダウンもないフラットなサイクリング。車道は恐ろしくて走れないので整備された歩道を走ります。

糸満市の国道331号

時折、那覇空港に向かって飛行機が飛んでいきます。

糸満市の国道331号沿いからの海

待ちぼうけ。着陸態勢に入った飛行機を撮影しようと思いますが、なかなかタイミングが合いませんでした。

 

スイスイスイと走っていると、見覚えのある光景が現れました。

沖縄県那覇市のモノレール

モノレールです。いつの間にか那覇市に入っていたのか!

写真の右側に沿って続くレールに沿って走れば、おそらくは美栄橋駅までたどり着けるのでしょうが、南部をきれいに回るためにもまっすぐ那覇空港方面に向かいます。

沖縄県那覇市の国道331号の自転車専用レーン

お、自転車専用レーンだ!と思ったら、びっくりするくらいすぐに途切れてしまいました。整備中でこれから伸びるのかな?

 

走っていると、パイナップルの大きなオブジェを発見。すかさず記念撮影。

沖縄県那覇市のパイナップルハウス

パイナップルハウスというお店です。いかにも「沖縄に来たー!」という感じでいいですね。

沖縄輪業 前島2号店までのルートを調べてみると、なんと残り3.5kmほど。ついに、沖縄本島自転車旅が終わりを迎えるのか…。

複雑な想いを胸に抱きながら、パイナップルジュースとサーターアンダギーを買ってモグモグ。めっちゃ美味しかったです。

 

さて、行きますか!

那覇市明治橋の龍のオブジェ

明治橋の龍をあしらったオブジェクト。沖縄はシーサーも多いけど龍も多いなぁと調べてみたら、こういうオブジェを『龍柱』というそうです。

なにか”いわれ”があるんだろうか?

 

明治橋を渡ると国道331号は終わり、1日目にお世話なった国道58号となります。

沖縄の大都会である那覇市。

沖縄の那覇市

高いビルが立ち並んでいます。それにしても、国道58号は相変わらず車の行き来が激しい。

車、そして歩行者に気を付けながら最後のスパート!無事に沖縄輪業 前島2号店に到着しました~!

 

無事に沖縄輪業に到着したので、ロードバイクを返却します。3日間、ありがとう!おかげで楽しい旅ができました。

沖縄輪業の社長ぽい人に「どうだった?」と尋ねられたので、道中のことをザックリ説明。

北部エリアを走れなかったことを話すと、「あっちの方はアップダウンがかなりキツいよ」とのことだったので生半可では完走できなそう。

 

改めて、自分の愛車を引っさげて、またチャレンジしに来るしかないでしょう!

 

【本日のライドデータ】

走行距離 127.56km
所要時間 9時間21分

走行時間 8時間27分(-54分)

 

沖縄本島自転車の旅を終えて

それでは、旅の総括をしていきましょう!

①気候、服装

冬の沖縄を訪れたのははじめてでしたが、12月下旬は関東で言うところの秋口くらいのイメージでした。

太陽が出ていれば少し汗ばむくらい温かいです。ただし、風が少し冷たいのと朝夜は気温が低いので注意が必要。

 

服装は、アンダーウェア、サイクルジャージ、アンダータイツ、ハーフパンツでした。

風が強くて肌寒いときは、この上にウインドブレーカーを兼ねたレインウェアを着て防寒していました。

僕は寒がりなのでこの服装でベストでしたが、暑いのが苦手は人は半袖でも十分かもしれません。現に3日に言葉を交わしたサイクリストの方はバリバリ半袖シャツでした。

とにかく、太陽と風の有無で体感温度が全然違うので、重ね着を推奨。服の着脱で適切な体温を維持できれば快適なサイクリングを楽しむことができます。

 

余談ですが、夜間外出するときなんかは、アンダーウェアの上にロングTシャツを着て、さらにサイクルジャージを羽織っていました。

風が寒いと感じたらネックウォーマーを装備。これで、問題なく過ごすことができました。

 

②交通状況、路面状況

インターネットで事前に調べると『交通量が多くて危険』なんて意見を多少目にしましたが、基本的には走りやすい道が多かったです。

 

那覇市内など、沖縄本島でも都会と呼ばれるであろう規模の町はそれなりに交通量が多く、車道を走るのが怖いところもありました。

しかし、そういうところは歩道がしっかり整備されていることが多いので、歩行者に気をつけながら歩道にお邪魔していました。

歩道も車道も走りにくい!という道もありましたが、スポーツ自転車でサイクリングをしている人にとっては驚くほどのことでもない馴染みの道だと思います。

 

走りやすい道は多いですが、「走っていて楽しい道か?」と言われると、それはまた別物。

1日目、那覇市から名護市までのライドでは国道58号を利用したこともあって、沖縄の都会部分を走る時間が多かったです。

信号こそ少ないものの、排気ガスのにおいや騒音など、東京…とまではいかないまでも、関東の都市部を走っているのと変わりません。

 

冷静に考えたらわかりますが、沖縄本”島”と言っても1周400km以上の巨大な島。基本的には海も見えませんし、島を走っている感じは薄いかもしれません。

その分、時々見える海はとてもきれいでテンションがあがるんですけどね!

 

2日目に走った本部半島は、きれいな景色をたくさん見れたので大満足。橋を渡って島々を巡るのも楽しかったので、とてもオススメのサイクリングルートです。

とくに、古宇利大橋を越えた先にある古宇利島はとても素敵な場所なので、訪れたときはぜひ一周してください。いい思い出になるはずです。

 

3日目の名護市から沖縄本島南部を回り那覇市に戻るルートは、走った時間帯が早朝だったということもありますが、交通量の少ない道を独走することができました。

交通量の多いところ、街中を走ることもありましたが、基本的には走りやすい島の道を堪能できたと思います。

 

全体を通してみると、ちょこちょこと細かいアップダウンはありましたが記憶に残っているのはほんの2~3か所。

そこまでキツい上り坂はなかったということでしょう。

 

③走行計画、持ち物

今回も相当無茶な計画を立てていましたが、1日目の状況を見て臨機応変に対応。

2日目に予定していた北部エリア『やんばる』をバッサリ削って、空いた時間を本部半島サイクリングに費やしました。

スタートしたらゴールまで必ずたどり着かなければいけない自転車旅と違って、島を周回する旅は”引き返す”や”走らない”など、走行ルートを柔軟に変更できるのが魅力ですね。

 

本州最北端の旅では、限界ギリギリのライドを繰り返した結果、「自転車とはいったい…?」というあまりよろしくない精神状態に陥りました。

今回はそんなこと起こらず、種子楽しく走ることができたので大成功と言えるでしょう。

 

3日目は最長距離の127kmを走りましたが、体力的にも時間的にも割と余裕あり。

丸1日使えるとしたら、観光を挟む場合は130km程度、走るだけなら150km程度が自分の体力に合っているのかな?もちろん上り坂が多ければ話は別ですが…。

 

持ち物に関しては、フロントライトを持ってこなかったのが痛恨のミス。

レンタルできるライトによってはナイトライドに危険が伴うので、あらかじめ自転車を借りるお店に確認するか、明るいライトを持参することをオススメします。

また、SPDシューズなら履き替えようのマリンシューズは必要なかったです。軽いのでそこまで荷物になりませんが、不要なものは極力持ち込まない方がいいでしょう。

 

総まとめ!

とても楽しい旅になりました!もう本当に最高でした。12月下旬という真冬に、こんなにも温暖な気候の中を走れるだけで幸せの一言。

 

ちなみに、年末年始の連休にだだ被りにならなければ、結構安くで航空券を購入することができます。僕は往復2万円ちょっとで飛行機を利用できました。

宿泊費も安いゲストハウスなんかは3,000円くらいで泊まれるので、時期とタイミングを見計らえば低予算で楽しめるのも嬉しいですよね。

 

沖縄本島も走り足りないですし、沖縄の島もたくさん巡りたい。いつになるかわかりませんが、次回に向けて計画を練っていきたいと思います。

これにて、『沖縄本島自転車の旅』完結です!お疲れさまでした~!

 

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はい!というわけで、さっそく次の旅に出かけるとしましょうか!

せっかく沖縄に来ているのに、これで終えるのはもったいなさすぎます。

 

沖縄港からフェリーに乗ろう!めざすは、鹿児島県最南端の島である『与論島』!

そこが2019年の走り納めの地。

次回に続く!

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