2022年6月11日。
待ちに待ったヒルクライムイベント『第18回Mt.富士ヒルクライム』に参加すべく、山梨県に訪れた僕と付き添いの友人K。
「せっかくだからサイクリングをしよう!」
……ということで、河口湖を一周することにしました。
自然の中をのんびり走る。サイクリングの計画を立てながら指折り数えて当日を待ちます。
しかし、天気予報は無常にも?富士ヒル前日譚、スタートです。
富士五湖・河口湖を走ろう
年に1回のつらくも楽しい至福のひと時、富士ヒルクライム。
イベント自体は日曜日なのですが”前日受付”になっているため、土曜日に現地入りする必要があります。千葉県在住の僕は、多くの人と同じように一泊して当日をむかえる予定です。
富士ヒル挑戦をサポートしてくれる友人K。
自転車が趣味というわけではないですが、富士山五合目をめざす僕の熱意にあてられて、この日ばかりは”サイクリスト”になってくれます。
「どこを走ろうか?」
LINEでやり取りをおこない、河口湖を一周することにしました。
河口湖は、富士山の山梨県側、富士北麓地域にある”富士五湖”のうちのひとつ。
最大面積を誇る湖は『山中湖』ですが、実は湖岸線……つまり、湖一周の距離がもっとも長いのは『河口湖』なのです。なんだか不思議な話ですよね。
河口湖一周は約20kmあるので、適度なサイクリングを楽しめそう!
サイクリング当日が近づくにつれて、やはり気になるのは天気。何気なく予報を見てみると土日に不吉な雨マークが見えてしまいました。
正確には曇りから雨にかわる記号。マジですか。勘弁してください。
河口湖を走るのにも影響がありますし、なにより雨の富士ヒルは本当につらいんです。
頭を抱えたくなりますが、僕の力では天気をどうこうなんてできません。
受付を済ませてから、ゆっくり河口湖を一周するつもりでした。しかし、それでは悪天候の中を走ることになってしまいます。
そんなわけで予定変更!
午前中にサイクリングを楽しみ、その後に受付会場を訪れることにしました。
時は過ぎ去り土曜日の朝。
7時30分に友人Kと待ち合わせをして、自転車と荷物を積み込み、山梨県まで約2時間のドライブを楽しんでいきましょう。
山の神にパワーをもらう
そして、河口湖周辺に到着しました。
「どこかに車をとめられる場所はないかな?」
走っていると、広い敷地にぽつぽつ車がとまっているところがありました。調べてみると『河口湖美術館前駐車場』という無料駐車場です。
これはいい!この場所を河口湖サイクリングの拠点にしよう。
時刻は10時30分。
準備を整えてさっそく出発。湖面がよく見えるようセオリーである”反時計回り”に進んでいくことにしました。
走る道は山梨県道21号・河口湖精進線。
その名の通り、河口湖からはじまり同じく富士五湖の『西湖(さいこ)』を越えて『精進湖(しょうじこ)』まで続く道路です。
すぐに、気になる看板を発見したのでペダルを緩めます。
『一級河川 山の神川』
自転車界で”山神”といえば、やはり東堂尽八さんでしょう。ご存じ、漫画『弱虫ペダル』に出てくる作中屈指のヒルクライマーです。
よし、明日の富士ヒルにそなえてパワーをもらっておこう。
ちなみに友人が乗っているのは『Specialized(スペシャライズド)』のレース向け最上位モデル『S-WORKS』のロードバイク。
もちろん借りものですが、コンポーネントやホイールなど含めて100万円くらいするらしい。
すごいですよね。うらやまし……くはない!いつだって自分の愛車がナンバーワン。
走りやすい道が続きます。路面の青い矢羽根マークが迷わないよう一周するサポートをしてくれているのも嬉しいところ。
前を走る友人K。
なかなか軽快に飛ばしていますね。
基本的にはいつもひとり”単独行”をしているので、人と走るのは新鮮です。
トンネルを迂回する道があったため、直進せず左にそれていきます。
緑が茂る細い道を抜けると、トンネル出口にたどり着きます。
交通標識『止まれ』に従い、一時停止をして左右を確認。こういうところは出会いがしらの事故が多いため気をつけましょう。
美しく広がる河口湖。
湖面が静かに波打っています。
しかし、空には大量の雲。頼むから雨は降らないでおくれ。
湖畔で食べるカップヌードル
十数メートルの短い『扇崎トンネル』をくぐります。
本来はきれいな富士山が眺められる絶景スポットなのですが、今日はあいにくの天気。
雲に覆われて日本一の山を見ることは叶いませんでした。
その先に、少し長めのトンネルが2連発あるので迂回路を利用します。
歩道と車道が分離しています。あまり使われていないのかな?少し砂利っぽい路面。
落ち着ける場所だったので、ここらでひと息。
とりあえず、記念撮影しておこう。
古びたトンネルを抜けていきます。
今は昼間ですし、友人もいるので大丈夫ですが基本的にトンネルは苦手です。
あまり利用されなくなった旧道や峠道にあるトンネル……というより”隧道”という呼び方が似合うようなところは、でそうでこわい。
逆に交通量の多い道路にある大きなトンネルは、物理的な意味でおそろしい。難儀です。
新緑が目に優しい道路。
ここは少し走りにくい区間。砂利やデコボコが多いので、無茶な運転は禁物です。あまりスピードを出さず、慎重に走っていこう。
時刻は11時15分、出発から約45分経過。
たどり着いたのは『道の駅 かつやま』です。走行距離は約10kmなので、ちょうど中間くらいの地点なのかな?
ここらで昼ご飯の時間!……といっても、道の駅を利用するわけではありません。
河口湖のほとりで優雅に食事をしちゃいます!
友人が用意してくれたカップヌードルと缶詰、お湯を沸かす道具。
これがあれば、湖畔も立派なレストランに早変わりってもんですよ!
少し固めで食べるのが僕の流儀。熱湯を入れて、2分30秒でフタをめくります。
いざ、実食。
「めちゃくちゃうまーい!」
なんの変哲もないカップヌードルですが、普段とは違う”野外”というロケーションで食べると、どうしてこうもおいしく感じるのだろう?
そして、食後のコーヒーブレイク!
味のことはわかりませんがコーヒーは好きなので、この日のために100円ショップでコーヒーミル、フィルター、ドリッパーを購入。持参してみました。
外でガリガリとコーヒー豆を挽くのも、なかなかオツなものですね。
雨雲から逃げろ!河口湖一周完走
なんてのん気にしていると、冷たい風が吹いてきたぞ。
空に浮かぶ雲が、先ほどよりもさらに厚く黒くなっている。これは雨が来る!そんな気配を察知したので、コーヒーは後回し。
とにかく急いで車に戻ることにします。
富士ヒルの受付を済ませる前に、びしょ濡れになるのは避けたいところです。
雨雲から逃げるように走る。友人Kも走る。
あっという間に『河口湖大橋』のそばまで来ました。
橋を渡れば3kmくらいのショートカットになるでしょうが、それじゃあ”一周”とはいえません。雨に降られるリスクはありますが、そこはこだわりたい。
産屋ヶ崎トンネルを抜けると”自転車道”と書かれた看板を見つけました。
『自転車は左側の通路を進んで下さい』
橋の下をくぐって道路の反対に出ました。これで車道の左側を走ることができますね。
さっきまでいたところが雲なのか霧なのか、白いモヤに包まれてしまいました。間一髪。
よし、駐車場までラストラン!
ホテルや旅館が並ぶ区間を颯爽と駆け抜けます。湖畔のサイクリングは本当に気持ちいい。
次回はもっとじっくり堪能したいものです。
道中、すてきな信号機を発見しました。
さすがは富士山のお膝元。こういうご当地モノっていいですよね。好きです。
時刻は12時30分。
出発してから2時間ジャストで『河口湖美術館前駐車場』に戻ってくることができました!
なんとか無事、雨に降られることなく河口湖を一周。コーヒーは飲み損ねましたが、いいスパイスになったかな?
とにかく緑がきれい、湖がきれいで最高でした。ひとりではない、友人と走るサイクリングもいいものですね。また走りたいです。
次回は富士ヒル当日の様子をお届けします!
雨は大丈夫なのか?いったいどんなヒルクライムが待ち受けているのか?こうご期待!
【本日のライドデータ】
走行距離 18.47km
所要時間 1時間53分
走行時間 1時間06分(-0時間47分)
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