平日、休日問わず多くのサイクリストで賑わう江戸川サイクリングロード。気軽に行ける距離にあるのに、実は全然走ったことなかったんですよね。
非常にもったいない。
そこで、今回は江戸川サイクリングロードを北上していき、千葉県野田市にある『関宿城』まで走ってみることにしました!
真冬のライドは足先が冷える
見上げると2月の寒空が広がる朝7時。せっかくの休日だし朝イチから自転車に乗ろう!ということで、気合いを入れて早起きしました。
目的地である千葉県野田市の『関宿城』まで約30kmなので、2時間くらいでたどり着けるはず。関宿城には9時に開館する博物館があるそうなので、余裕があれば見学してみようかな。
それでは、さっそく出発です!
ひゃっほ~い!
空は雲ひとつない快晴。風もあまりなく、絶好のライド日和。ペダルを漕ぐ足にも力が入り、グイグイ加速していきます。
サイクリングロードのように整備されている道は本当に走りやすい。
2月なので寒々しい景色ですが、それでも青い空や江戸川の水面に映る枯れ木には風情を感じることができます。
これはこれで、アリですね。
関宿城までは、江戸川サイクリングロードをひたすら北上すればたどり着くようです。道に迷う心配がないので、一心不乱にペダルを回すのみ!
1時間くらい走り、あまり代わり映えのしない景色に若干飽きてきたところにレトロな橋が出現。写真に収めておきました。
それにしても、真冬のライドは寒い!寒すぎる!
心拍数を上げて体を温めるため、オーバーペース気味にガシガシとペダルを回してもまだ寒い!
今回のライドで初体験だったのは、足先の冷えのツラさ。靴を履いているのに、足先が冷えて痛みすら感じるようになります。
足先を寒さから守る『シューズカバー』というアイテムがあることは知っていたのですが、「そんなの必要なの?」と半信半疑でした。
しかし、今回のライドで考え方を改めました。足先の防寒大切。靴下を厚手のものにするだけでも、かなり効果がありそう。
体は温まってきても、足先の冷えは改善されない。急いで関宿城に向かわねば!
走りやすい道が延々と続く江戸川サイクリングロード。
ほとんどノンストップで、自転車を走らせることができるので快適です。
たた、1か所だけ信号機のない車道がありました。見晴らしのいいところなので危険は少ないと思いますが、車に気をつけて横断する必要があります。
道路上には、一定間隔でこのような標識が立っています。
『海から〇km』
江戸川沿いを南下していくと、千葉県市川市あたりで東京湾に流れ着くんですね。
今回は海から離れるライドなので、「標識があるなぁ…」くらいの感想ですが、逆パターンで海をめざす場合は大いに役立ちそう!
関宿城と博物館を見学
出発からあっという間に1時間半が経過。
ひたすらペダルを回し、朝イチに感じた寒さが懐かしくなってきた頃、目線の先にそびえ立つ大きな建物が見えてきました。
目を凝らしてみると、はっきりとお城の形が見てとれます。
間違いない!あれが『関宿城』だ!ここまで来れば、目的地は目と鼻の先。全力ダッシュで向かうことにしましょう!
なんとなく立てていた、「2時間で走り切りたい」という目標を無事に達成。
ひさしぶりに走ったせいか、体を温めるためにガシガシとペダルを回したせいか、走行距離30kmでもかなり疲れました。冬ライドは体力の消耗が激しいのかもしれない…。
実は関宿城の真ん前まで残り数百メートルあったのですが、ほぼゴールとしました。それよりも、変わった形の船があったのでそちらの方に興味が湧きます。
案内板を見てみると、この船は『浚渫船(しゅんせつせん)』といい、川の流れを確保するために、川底に溜まった土砂を取り除く浚渫作業をおこなうための船だそうです。
野田市関宿は利根川と江戸川が分かれているところなので、その分流地点には土砂が溜まりやすいんですね。
利根川と言えば、以前、茨城県取手市から利根川サイクリングロードをひたすら走り、千葉県銚子市までサイクリングをしたなぁ!
とても懐かしい。
さて、それでは関宿城を拝みに行きましょうか!
なんとも立派なお城ではないですか!
いい撮影ポイントがなかったため、歩き回って結局は裏手から…になってしまいましたが、青空とよくマッチしています。
正面にまわってみると博物館への入口がありましたが、開館時間までまだ少し時間があったので自動販売機でアイスを買って、食べながら待っています。
疲れた体に甘いアイスが染み渡る。うーん、真冬に食べるアイスも悪くない。寒いけど。
アイスを食べ終わるころには開館時間を迎えていたので、暖を取る意味も込めて『千葉県立関宿城博物館』を見学してみました。
ちなみに入館料は大人200円。リーズナブルじゃないですか。
もらった冊子によると、展示テーマは『河川とそれにかかわる産業』で、利根川流域に生きる人々の生活の歴史をわかりやすく紹介しているそうです。
展示室には、昔から現在までの利根川、江戸川の洪水と治水の歴史が展示されていました。川沿いに住む人々にとって、水との戦いは切り離せないものなんですね。
なかでもとくに驚いたのが”利根川の東遷(とうせん)”の話です。
現在の利根川って、千葉県銚子市を越えて太平洋まで流れているじゃないですか?でも、本来の利根川って江戸湾(現在の東京湾)に流れ注いでいたそうなんです。
しかし、江戸時代に江戸を利根川の水害から守るため、人間の手で新しく河道を掘削して河川を付け替える”瀬替え”という作業をおこなって、60年かけて少しずつ東に移したそうです。
利根川サイクリングロードを使い銚子市まで走りましたが、あの雄大な”利根川”は人工的な作業によって作られた流路なの?
すごすぎるでしょ!川って100%自然のものかと思っていました。ふらりと訪れた関宿城で、こんなにも感動するとは思いもしなかった。
この感動も”利根川を眺めながら数時間かけて銚子市まで走った”という経験があってこそ。いろいろなところを走っていると、その土地同士の繋がり感じることができておもしろいですね。
展示室を一通り見終わると、天守閣部分に位置する展望室まで上がり、関東平野を一望しました。
茨城県の筑波山、栃木県の男体山、群馬県の赤城山、そして日本の象徴である富士山をいっぺんに見ることができます。
2月ということもあり、空気が澄んでいて遠くの山々がはっきり見えました。これは贅沢!写真を撮り忘れてしまいましたが、美しい風景が脳裏にはしっかりと焼き付いています。
さて、関宿城と博物館を十分に堪能したので、本日はここまで!
帰路につくことにしました。
帰路、思うこと
帰る前に関宿城の周りをぐるっと走ってみると、千葉県と茨城県の県境を発見!
県境に立ったときに得られる謎の高揚感。こういうの大好き。
帰り道は、走ってきた江戸川サイクリングロードをそのまま戻ります。ルートを変えてもよかったんですが、久しぶりのライドで足がつりそうだったので安全をとりました。
時刻は午前10時。
関宿城での滞在は約1時間でした。この時間になると日も高くなり、だいぶ暖かくなりました。朝のように足先が冷えることもなかったので一安心。
江戸川の土手では山菜を採っている人たちを何人も見かけました。まったく知識がないのですが、今が旬なのかな?なにが採れるんだろう。
そんなことに思いを巡らせながら、ゆっくりとペダルを回し、帰りました。
今回のライドで思ったことは2点。
まず1点目!当たり前の話なんですけど、冬は寒いということ!快適にライドするためには、防寒は大切だと改めて感じました。
ただ、「シューズカバーを買う必要はあるか?」と聞かれたら、まだまだ懐疑的です。喉元過ぎれば熱さを忘れる…じゃないですが、今日くらいなら我慢できると思ってしまいます。
でも、冬にダウンヒルを走るのであれば、ないと厳しいかもしれない。11月に走った美の山のダウンヒルですら、体温を根こそぎもっていかれる極寒でしたからね。
そして、年末年始の長期休暇には12月でも暖かい沖縄県を走るのもいいんじゃないかな?と考えました。沖縄本島でもいいですし、石垣島、宮古島なんかの離島を巡るのも楽しそう。
2点目!以前から話しているかもしれませんが、自転車で走っていると、その土地のことを深く知れておもしろいということ。
正確にいうと”知れて”というか、興味が出てきて”知ろうとする”ようになる…という感じです。
「せっかく走ったんだから、なにかしらの知識を得ないともったいない!」
そんな、ある種の貧乏性が働いているのかもしれません。
江戸川サイクリングロードの北上は制覇したので、次回のライドでは南下した先にある『葛西臨海公園』をめざして走りたいと思います!
これからも楽しんで走り、いろいろな経験や知識を蓄積していこう!
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