チバイチをロードバイクで挑戦!千葉県一周の自転車旅(2日目)後編

月の沙漠記念公園 自転車ライド

千葉県一周自転車旅の2日目は、順調そのものです。

海沿いの街を越えて美しい海岸線を走ったり、東洋のドーバ・屛風ヶ浦のアップダウンを楽しみながら進んだり、刑部岬からは最高の房総半島を眺めることができました。

 

しかし、なんだろう?妙に体が疲れているぞ。やたらと体力を消耗している。

やはり原因は”強い向かい風”でしょう。ここまで話題に出していなかったのですが、もの凄い風が強い。

昨日は雷雨にやられましたが、今日は”強風”が敵に回るのか…!

 

本当に自転車旅は一筋縄じゃいかないな。でも、それが楽しいのだ。

そんなわけで、2日目後編スタートです!

 

~前回のライドはこちら~

チバイチをロードバイクで挑戦!千葉県一周の自転車旅(2日目)前編
千葉県一周自転車旅の2日目。チーバ君の耳先にある銚子市から海岸線をひたすら走り、アキレス腱あたりに位置する南房総市をめざします。天気は快晴で気持ちがいい。犬吠埼灯台、屛風ヶ浦、刑部岬など景勝地を巡りながら房総半島を進んでいきます。

 

stand.fmの音声配信のご案内

夜に音声配信アプリ『stand.fm』で旅の備忘録を兼ねて、ライブ配信をおこないました。

音声はこちら 旅・備忘録Live② 千葉県一周の旅(2&3日目)

過酷なライドで疲れ果てた僕の声を聴くことができます。興味がある人はぜひ!

 

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強い向かい風の中を走る

強い向かい風の中、もがくようにペダルを回していると山武市に入りました。なんだか疲れた。まだ50kmも走っていないのに、疲労の色を隠しきれない。

原因はなんだろう。昨日のダメージが残っている?ドーバーラインのアップダウン?やはり、吹き荒れる強風のせいだろうか。

いずれにしても、立ち止まるわけにはいかない!

 

再び自転車道を示す案内看板が現れました。

千葉県道405号・九十九里一宮大原自転車道

山武郡九十九里町の『千葉県道405号・九十九里一宮大原自転車道』です。看板に書いてある通り、ここも太平洋岸自転車道の一環なのかな?

県道30号の狭い道に辟易していたので、この道路はありがたい。とても快適です。

 

お、またまた自転車道に誘導する案内看板があるぞ?

千葉県道405号・九十九里一宮大原自転車道

確かにここを左折しないと、歩道も路側帯もない道路を走ることになってしまいます。素直に曲がろうとすると、「ここで本当に合ってる?」と頭に疑問符が浮かびます。

千葉県道405号・九十九里一宮大原自転車道

これは、行くな!と通せんぼされているのだろうか?

 

黒く巨大な謎の物体を避けながら、案内通りに『九十九里有料道路』の側道を走っていると、まさかの行き止まり!…いや、まさかと言いましたが、なんとなく予想していました。

千葉県道405号・九十九里一宮大原自転車道の行き止まり

うむ、せっかくだしここで少し休憩するか!人間、行き止まりにぶち当たったときこそ、焦らず、落ち着いて行動する必要がありますよね。

 

幸いなことに、すぐそばに向こう側に渡る階段があったので、それを利用して元来た道路に戻ります。それにしても一体なんだったんだ?整備中だったのか?

そして、今まで『千葉県道405号・九十九里一宮大原自転車道』を走っている認識だったのですが、地図で見てみると『県道30号』となっています。

どこからどこまでが自転車道だったんだ!?このあたりの道、細かすぎてよくわからない!こうなると”自転車道”という言葉に惑わされすぎない方がいいな。

 

おさまる気配のない向かい風の中、へとへとになりながらペダルをグイっと踏み込みます。

疲れた。疲れた。疲れた。

昨日、雷雨の中を走ったのも寒くてツラかったですが、延々と風に立ち向かい続けるのも、相当にしんどいです。疲労の蓄積具合がハンパないことになっています。

 

まったくスピードを出せないので、本格的な休憩をとることにしました。

どこかにいいところは…ないか…?

探しはじめて数分、ナイスタイミングで公園らしき施設があらわれました。砂漠でオアシスを発見したかの如く、吸い込まれるように駐車場に入っていきます。

ここは『一宮海岸広場』というらしい。一宮海水浴場の近くに整備された公園で、遊具はもちろんのこと自動販売機や公衆トイレも完備されています。

 

調べによると、この一宮町のキャッチフレーズは『サーフィンと生きる町』だそうです。

年間60万人近くのサーファーが訪れる、まさにサーフィンの聖地がこの一宮町。確かに、休憩しながら周囲を観察していると、波乗りをしにきたであろう方がたくさんいました。

僕は自転車乗り。陸の男なのでサーフィンについては無知ですが、大勢の人たちが楽しんでいる様子を見ると、無関係の僕まで嬉しくなります。いい休憩になりました!

 

月の沙漠を旅する

時刻は12時15分。出発から実に5時間45分が経過しました。走行距離は約83kmなので、ようやく全行程の半分くらいを過ぎたところ。

走りにくい狭い道路、強い向かい風によって身も心も疲労しきった今の僕にとって、残り80kmはあまりにも長い距離。大変だ、こりゃ。

 

文句を言ってても仕方ないので、前進あるのみ。

ずっと走っていた県道30号は、いつからか国道128号に切り替わっていました。この国道128号は他のいくつかの道路と合わせて『房総横断道路』と呼ばれているらしい。

太平洋岸自転車道のマークもあるので、迷う心配は皆無でしょう。いつもそんなことを言っている矢先に道がわからなくなるのですが、今回は大丈夫…なはず。

 

ここから20数kmは、ほとんどなにも考えずに走っていました。

疲労、一本道である安心感、強風の中で狭い路側帯を走る緊張、それらによって良くも悪くも集中せざるを得ない状況だったということでしょう。

基本的には街中を走っているので、海が見えるわけでもなく、きれいな景色があるわけでもない。立ち止まって写真を撮ろう!と思えるスポットがない。

 

そんな中、御宿町に入りました。

御宿町のカントリーサイン

県や市、町の境にある道路標識、通称『カントリーサイン』には、砂漠を往くラクダの絵が描かれていました。

そうか、なんかあったな!御宿町の有名観光スポット!久しぶりの刺激に少しだけテンションを取り戻したので、ペダルを漕ぐ足にも力が入ります。

 

そんなこんなでやってきたのが『月の沙漠記念公園』です。

月の沙漠記念公園

僕は知らなかったんですが『月の沙漠』という童謡があり、その舞台になったのが御宿町だそうです。月の夜、ラクダに乗った王子と姫が沙漠を旅をするという作品みたい。

写真の右側に、ひときわ背の高い2つの影がありますが、それがラクダに乗った王子と姫の銅像です。言われなきゃ…いや、言われてもわからないですよね。

 

美しい写真が撮れるのであれば近寄ったのですが、人気観光スポットの宿命で、銅像の周りにはたくさんの人が集まっていました。

強風が砂で舞っている中、ロードバイクを押してSPD-SLシューズで砂浜に立ち入ることを考えると、どうしてもその気力が湧かなかった!

なんとなくの雰囲気を感じることができたので、このくらいの距離でよしとしましょう。

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恐怖のドライアイ

ベンチに座って休憩していると、体に”異常事態”が発生していることをようやく自覚しました。

目がおかしい。視界が白くかすんでいる。

僕は眼鏡をかけて走っているので、「レンズに指紋でも付いたかな?」なんて最初は思っていたのですが、レンズを拭いても拭いても”白いかすみ”が取れない。

 

真っ先に頭に浮かんだのは”ドライアイ”でした。いつも自転車旅をするときは、目が乾燥しないように目薬をさしているのですが、今回は怠っていました。

そもそも目薬自体を家に忘れてきた。なんてこった。とにかく、ドラッグストアで購入しよう。話はそれからだ。

約3km先に『ヤックスドラッグ 勝浦部原店』があったので、さっそく入店。即効性と高い効果を期待して、普段は買わないようなお高い目薬を購入。目ん玉に流し込みます。

 

とりあえず、これでいい。

すぐに回復することもないでしょうが、極端に悪化することもあるまい。それにしても、こんなことはじめてです。やはり、強い向かい風が影響を及ぼしているのかな?

ドライアイを防ぐために、アイウェアなり目薬なりの乾燥対策は本当に大切だと身に染みて実感しました。

 

再びペダルを回しはじめたものの、目が白くかすんでいて走りにくい。

もちろん見えないわけではないので危険は少ないと思うのですが、どちらかというとテンションの問題。数時間で治るのか?一晩かかる?それとも、2~3日は回復しない?

 

不安になりながらも、とにかく前に進んでいきます。

勝浦湾沿いをサイクリング

左手に広がるのは勝浦湾。湾の形がそう見えることから”三日月湾”という異称もあるようです。

ゆったり、たっぷり、のんびり♪旅ゆけば三日月、ホテル三日月~♪

耳に残るメロディーで有名な『ホテル三日月』の名前は、ここからきているのか!もの凄い腑に落ちましたが、このCMが流れていたのって関東だけ?

 

見ないようにしていたサイクルコンピューターに目をやると、走行距離は”115km”と表示されています。今日は何km走るんだっけ?161km?あと、46kmも残ってるのか!

強い向かい風による疲労、ドライアイのダメージにより、体はすでにボロボロ。今すぐにでも横になって休みたいと、自分の内側から声が聞こえてくるようです。

こんなところで寝れるか!休むには、宿まで走らにゃならんのだ!国道128号で一心不乱にペダルを回します。

 

道中に『おさかな村』という施設を発見。勝浦の海の幸を楽しんだり、お土産を買えるナイスなスポットのようですね。

建物内には入りませんでしたが、駐車場のすみっこに自動販売機があったので小休止。普段は控えている炭酸ジュースを購入しガブ飲み。疲れた体に染みる!

自転車旅の最中はカロリーゼロですからね。罪悪感を抱くことなく好きな飲み物を楽しめるのも、サイクリングの素敵なところです。

 

チーバ君のアキレス腱までスパート

しばらく走ると、大きなT字路にぶつかりました。どっちだろう?こっちか?

南房総の国道128号

なんだか南国っぽい木がある~!

呑気にしていましたが、進行方向からだと裏になっている青い案内標識を、「念のため…」と振り返って確認。すると、矢印の先には”館山・鴨川”の文字が書かれていました。

あっぶない!走ってきた方面に戻ってしまうところでした。

なんとなくで走らずに、確認することが大切です。クロスバイクに乗りはじめたころは、「地図には頼らない冒険だ!」なんて走っていましたが、160kmを冒険する余裕はありませんよ。

 

おお!ついに、目的地の”南房総”が青い案内標識に現れました!

南房総の国道128号

もう少し、もう少しだ。無我夢中で走り続けます。

鴨川シーワールド

シャチのオブジェが目を引くここは『鴨川シーワールド』ですね。道中にあったので、とりあえず記念撮影しておこうか。

有名な水族館なのでとても賑わっています。僕は訪れたことありませんが、この様子だとシャチのパフォーマンスショーなんかが見応えあるのかな。

 

なんだか、やたらとサイクリストがいるぞ。

安房鴨川駅

自転車に乗った人たちが、駅に吸い寄せられていきます。なにがあるんだろう?気になったので観察していると、その謎は解けました。

なんの変哲もない駅に見える『安房鴨川駅』ですが、サイクルトレイン『B.B.BASE(BOSO BICYCLE BASE)』の発着駅なんですね。

 

自転車をそのまま電車に乗せて、専用のラックに掛けておくことができる。置き場所や扱いに困らずに、気軽に輪行することができるサイクリストご用達の電車。それがB.B.BASE。

ここから、東京都の『両国駅』まで続く路線は”外房コース”というみたいですね。

 

房総半島を楽しんだサイクリストたちが帰っていくわけか。いいですね。袖すら振り合わなくても、同じ土地を自転車で走ったというだけで、妙な仲間意識を一方的に感じてしまいます。

おっしゃ!元気が出たので、僕もラストスパートがんばろうかな!

 

変わった建物を発見したので、立ち寄ってみることにしました。

道の駅 鴨川オーシャンパーク

海に浮かぶピラミッドのようです。どうやら『道の駅 鴨川オーシャンパーク』というらしい。

 

そこから約6km走ると、またまたおもしろそうなところが現れました。

道の駅 和田浦 WA・O!のクジラの骨

シロナガスクジラの骨格標本。迫力が凄まじい!

ここは、和田浦駅すぐそばの『道の駅 和田浦WA・O!』です。鯨資料館なんかもあり、とても楽しめそうな場所…ですが、今回は日も暮れかけているので、先を急ぎましょう。

鴨川オーシャンパークもそうですが、終盤に差し掛かったところで素敵なスポットが点在していると、蓄積された疲れも吹き飛んで走る気力が湧いてきますね。

 

夕暮れの海岸線を往く。

南房総市の白渚海岸

地図によると、左手側は『白渚海岸』という美しい字面の海岸。これで”しらかす”と読むみたいです。知らないと絶対にわからないな。

 

体力と気力の限界を感じつつも、南房総市の宿まで残り5km程度。ここまで走ってきた道のりに比べれば、目と鼻の先!

長くお世話になってきた国道128号を、ついに離れます。

 

南房総市の田園風景

見慣れた海の景色から一転して、美しい田園風景が広がっていました。振り返ると、そこには沈んでいく太陽。

南房総市の街に沈む太陽

なんだか背中を押してくれているような気になりますね。優しい温かさを感じます。

 

そして、ついにチーバ君のアキレス腱!南房総市の宿にたどり着きました!なんとか暗くなる前に走り切れたのはよかったのですが…この宿は…!

とんでもないところに着ちまったかもしれん

第一印象でそう思わざるを得ない外観をした宿。無事に走り切った安堵感、達成感を抱くのも束の間、また別の試練が立ちはだかることになりました。

 

【本日のライドデータ】
走行距離 156.96km(トータル328.17km)
所要時間 11時間51分

走行時間 10時間14分(-1時間37分)

 

思い出に刻まれる個性的な宿

僕はいつも旅先の宿を予約するときは、安いところを『じゃらん』で探します。

走行距離と旅の行程の関係で、2日目は”南房総市”周辺で探していたのですが、残念ながら安い価格帯の宿が見つかりませんでした。

南房総市より手前だと今後の行程がキツくなる。かと言って、これ以上は走れない。

 

やはり、南房総市がベスト!ということで、調べて見つけたのがこちらの宿。

南房総市のログキャビンナチュレ

いわゆる”一棟貸しのログキャビン”なんですが味がある。味がありすぎる。

思わずにやけ顔で写真を撮ってしまいましたが、ここに至る道中もなかなかに凄い。

南房総市のログキャビンナチュレ

こんな感じです。流行りの”異世界転生”でもしてしまったのか?と思うくらいに、独特で異彩を放った空気感が漂っていました。

入口の小屋にいたオーナーに話を聞いてみると、すべてのログキャビンが手作りだそうです。

 

とりあえず、中に入ってみよう。

…今日はここで寝るのか?寝れる…のか?

第一声がそれでした。床はなぜか人工芝が敷き詰められていて、部屋の真ん中にはコタツがひとつ置かれています。

部屋の隅には座布団が数枚。布団はどこにあるのだろう?あたりを見回すと、はしごの上の中二階のようなところに置かれていました。

 

この布団を引っ張り出して寝るのは抵抗があるな。コタツがあるから、ここで寝るか…と、まじまじ観察してみましたが、天板の上がどうにも砂っぽい。

窓が開いていたため、海風に乗って砂が舞い込んできたのだろうか?閉めておこう。

今日はここで寝るのか?」

思わず、改めて自分に問いかけてしまいました。

 

告白すると、「失礼なことを書いているのでは?」という気持ちがなくもないのですが、これも自転車旅の素敵な思い出の1ページには違いありません。

気持ちの動き、揺らぎ、それに伴う行動を書いてこそ、自転車旅ブログ!

閑話休題。続きをどうぞ。

 

部屋の真ん中に立ち尽くし、腕を組みながら思いを巡らせます。

他のところを探すか?いや、探してもなかったから今ここにいるんだよな。漫画喫茶はどうだ?近くにあれば、そっちの方がいいのでは?

悶々と考えていましたが、160km近く走ってきた疲れもあり、めんどくさくなりました。

 

今日はここに泊まろう。そして、明日帰ろう。

これは走りながらも考えていたのですが、1日目の雷雨、2日目の強風にすっかり心をやられてしまい、自転車に乗っているのがツラくなってしまったのです。

ドライアイで視界が白くかすんでいるのも危険ですし、ふかふかの布団で寝て、しっかり疲れをとってから出発しないとトラブルが発生してしまうかもしれません。

 

いろいろなところから言い訳を集めてきたな…という感じですが、なんだか気持ちの糸が切れてしまった!こんな状況で走っても楽しくない。

千葉県一周自転車旅、まさかのリタイア!

でも、いいんです。走れなかったところは、また再びチャレンジすればいいんです。

 

そうと決まれば、とりあえず今日を乗り切ろう!こういうときはお酒の力を頼るにかぎる。自転車旅恒例の”ひとり宴会”の幕開けじゃあ~!

オーナーに聞いてみると、最寄りのコンビニまで約2kmくらいとのこと。親切に道のりを教えてくれました。思ったより離れていましたが、ロードバイクならあっという間ですね。

コンビニで夕ご飯とお酒、おつまみ、気晴らしに『三丁目の夕日』の漫画を買い、リュックサックに詰め込んで宿まで戻ります。

 

そして、ひとり宴会開始!

お腹が減っていたこともあり、コンビニ飯がご馳走に感じます。お酒もうまい。

自転車旅で消費した大量のカロリーを摂取しなければいけませんからね?たくさん食べて、たくさん飲むのです。カロリーはゼロなのです。

 

酔いが回ってきたのか、単純に慣れてきたのか、部屋の中が妙に居心地よく感じはじめました。

しかし、布団にもコタツにも入る気はおきない。寒さの中でうずくまっていると、部屋の片隅に薄汚れたストーブを発見。太古の遺跡でオーパーツを発見した気分です。

これ、使えるのかな?

おもむろに電源スイッチを押してみると、ストーブ独特の起動音がして、火が灯りました。すぐに部屋の中が暖かくなります。

助かった。5月とはいえ、日が落ちると冷えますからね。

 

そんな感じで、2日目の夜は更けていきました。

多少の予定変更はありそうですが、千葉県一周自転車旅の3日目も楽しんで走ろう!

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