どこか遠くにバカンスに行きたい。
青い空、白い雲、きれいな海、そして照りつける太陽。そんな南の島で夏を満喫したい。
そういうわけで行ってきました!
日本列島最南端である沖縄県の波照間島(はてるまじま)をサイクリングしてきました!
今回は最高すぎる沖縄の夏をお伝えします。
波照間島ってどんなところ?
波照間島(はてるまじま)は、沖縄県八重山諸島にある日本最南端の有人島で、「日本最南端の碑」が建てられています。
周囲に人工的な明かりが少ないため天体観測にも適していて、日本で南十字星を好条件で観測できる数少ない島でもあるのです。
島名の由来は『果てのうるま』という説が一般的。”うるま”とは”珊瑚礁”の意味だそう。なんかロマンチックでいいね。
波照間島へのアクセスは船便しかありません。まずは、安栄観光のホームページにアクセスして乗船券を予約!(※安栄観光HP)
そして、沖縄県八重山諸島の玄関口でもある石垣島に向かいます。
波照間島行きのフェリーは石垣港離島ターミナルからしか出ていないので、波照間島に行くためには必ず石垣島に行く必要があります。
今は石垣島にも空港ができたので、直行便を利用すれば気軽に行くことができますよね。僕も石垣島を訪れるのは今回で2回目なんです。
石垣港からはフェリーで約1時間40分の船旅を楽しみましょう!
僕が利用したときの料金は往復で5,580円。時期などの条件によって金額が変わると思いますので目安にしてください。
波照間島行きのフェリーは欠航率が高いことでも有名。海が荒れていると船が出せないので仕方ないところです。
行けたけど、欠航で帰ってこれなくなってしまった!というのは避けたいので、事前に天気予報をチェックしたり、安栄観光に確認しましょう。
波照間島がどんなところかザックリわかりましたか?
それでは、実際おこなった一周ライドの体験を通じて、島の魅力をお伝えしていきまーす!
ようこそ!南の島、波照間島へ
今回の波照間島一周サイクリングは、知人と2泊3日の沖縄(石垣島・波照間島)旅行をする中で計画しました。
1日目は石垣島で海水浴を楽しみ、2日目に波照間島に行きました。石垣空港から石垣港離島ターミナルまでは約15kmあるので移動手段を考えておきましょう。
8:30発のフェリーに乗るために、朝イチで石垣港離島ターミナルに向かいます。
ターミナル内にある安栄観光の窓口に行き、料金を支払い乗船券を発行してもらいました。ちなみにクレジットカード使用可です。
さて、出航まで少し時間もあったのでターミナルを散策。お土産やお茶を販売しているので、朝食としておにぎりと割りばしに刺さったパイナップルを購入。
波照間島は自動販売機が少ないと思うので、しっかり水分補給するためにもペットボトルの”さんぴん茶”を買いました。沖縄の代表的なお茶ですね。
外にあるベンチでおにぎりを食べていると、なにやら人だかりを発見。
行ってみると、石垣市出身の元ボクシング世界チャンピオン具志堅用高さんの銅像がありました。両手を高らかに突き上げているポーズはカッコいい。救命胴衣のようなものを着せられていたのは、ここが石垣港だから?
とくに自分たちは写真を撮ることはしませんでしたが、近くでウロウロしていたカップルに話しかけて写真を撮ってあげる紳士ぶりを発揮。
そうこうしているうちに出船の時間になりました。
お世話になるフェリー。波照間島行きのフェリーは結構揺れるという話を聞いていたので、念のため酔い止めを飲んでおきます。
船内は自由席なので好きな席に座りましょう。やはり人気なのは窓際ですね。
では、出船です!
しばらく席に座っておとなしくしていましたが、思ったより揺れが少なかったので船内をウロウロしてみました。
うおー!海がめちゃくちゃきれい!本当に”真っ青”という感じの色です。
前方に見えるのは八重山諸島のひとつ竹富島。石垣島からフェリーでわずか10分で行ける島で、水牛車なんかが有名ですね。
ちなみに、『八重山諸島』とは沖縄本島から約400kmに位置する日本最南西端の島々です。石垣島、竹富島、小浜島、黒島、鳩間島、新城島、西表島、由布島、日本最西端の地である与那国島、そしてこれから訪れる波照間島。
時間があれば、島から島に渡る旅をしてみたいもんだなぁ。
そして、無事に到着しました!日本最南端の島に降り立ったー!
青い空、白い雲、そして照り付ける太陽!これが求めていた南の島だー!
波照間港には車がずらりと並んでいて、「なにかな?」と見ていると、どうやら民宿の人が宿泊客を迎えに来ているようでした。離島ならではの親切なシステムですね。
今回は愛車のクロスバイクはお留守番。波照間島一周サイクリングはレンタサイクルでおこないます。
波照間港から徒歩2分のところにある『オーシャンズレンタカー』では、自転車が12時間500円、1日1,000円でレンタルできます。脚力に自信がない人は電動自転車をレンタルしましょう。料金は12時間1,500円、1日2,000円です。
オーシャンズレンタカーでは自転車の他に50cc・90ccのバイクも貸し出していて、自転車以上にレンタルしている人が多かった印象です。
今回は通常の自転車を1日でレンタル。一周した後は”ハテルマブルー”を楽しまないといけませんからね( *`艸´)
今回の相棒がこちら。いわゆるシティサイクルと呼ばれている街乗り自転車です。
3段変速なので多少の坂道があっても快適に走れそう。僕の借りた自転車は前カゴしか付いていませんが、後ろに大きなカゴが付いた自転車もあるので荷物が多い人でも安心。
波照間港ターミナルでもらえる”はてるまっぷ”は、観光スポットや食事処、そして注意点なども書いてあるので必読です。
波照間島には一周道路が通っていて、その距離約9km。ゆっくり観光しながら走っても1時間くらいで一周できそうですね。
時刻は10:40。日焼け止めを塗りたくり、日本最南端の島を走っていきましょう!
天気がよくてめっちゃ気持ちいい~!
出発するとすぐに坂道になっていますが、ひょいひょいと上っていきます。久しぶりに乗るシティサイクルは、クロスバイクと比べて乗り心地が柔らかい。
振り返ってみると、遠くに波照間島の海が見えました。ちなみに、左側に見える灰色の建物、車が止まっているところがオーシャンズレンタカーです。
島を一周するときは海が見えるように時計回りに走るのがセオリーですが、サイクリング前半で観光スポットを巡りたかったのであえて反時計回りに走っていきます。
沖縄と言えばサトウキビ。波照間島でもたくさんのサトウキビが栽培されています。
さすが、日本最南端。日差しの強さが半端ない。汗がダクダク垂れていき、その分をさんぴん茶で補給します。
出発して30分後、最初の観光スポットに到着しました。
底名溜池展望台です。結構わかりにくい場所にあったので、少し迷いましたが無事に到着。
さっそく上がってみましょう。
真っ青な波照間島の海!
迷いながらも展望台に来てよかった。こういう景色を見ると、「島に来たんだな~!」という気持ちが高まります。
それでは、次の観光スポットに向かいましょう。次はお待ちかねの”あの場所”です!
日本最南端の地に立つ
次の目的地まで走っていると、草地にヤギが放牧されていました。
逃げないように首輪でつながれていますが、おいしそうに草をモシャモシャ食べています。
波照間島にはたくさんのヤギが放牧されていますが、その目的は食用。沖縄の郷土料理『ヤギ汁』の材料になるそうです。
真っ白なヤギを見ていると、なんだか心が痛みますが仕方のないこと…なんですよね。
ちなみに、後日石垣島でヤギ汁をいただきましたが、とにかく獣臭い。
かなり人を選ぶ食べ物で、一緒に行った知人は口に合わずに一口でリタイア。残りはすべて僕が食べました。ヤギさん、ごちそうさまでした。
閑話休題。
しばらく走ると、目的地の高那崎に到着。そして、日本最南端の碑までたどり着きました!
まさか自分が、自宅から遠く離れた日本最南端まで来るとは思いもしませんでした。自転車から得られるアグレッシブパワーおそるべし!
この碑は、沖縄返還前の1970年に北海道から旅をしてきた学生がアルバイトをして自費で建てたそうです。旅人の大先輩、凄すぎる!
ここで景色を見ていたら、老夫婦に写真を撮ってくれと頼まれたので快諾。
お話を聞くと、夫婦でいろいろなところを旅行していて、今回は波照間島をレンタルバイクで一周しているとのこと。素敵な夫婦生活ですね。
それでは、一周サイクリングを再開しましょう。
このあたりで用意していたさんぴん茶が底を尽き、サイクリングに慣れていない知人にも疲労の色が浮かんできました。
無理もないです。こんな炎天下に長時間いたら、それこそ熱中症になってしまいます。水分補給と休憩を兼ねて立ち寄ったのは『波照間島星空観測タワー』です。
この星空観測タワーの周辺には民家や街灯がまったくないため、夜はガイドさんの案内の元、満天の星空を見ることができるそうです。
星空ガイドは夜からのため、波照間島での宿泊が必須になります。
後日石垣島で「波照間島に日帰りで行った」と言ったら、現地の人は「もったいない!」と驚いていました。そのくらい、きれいな星空が見えるんでしょうね。
星空観測タワー内の自動販売機を利用させていただき、水分補給。生きかえるとはこのことだ。知人が軽い熱中症気味になってしまったようなので、しばらく休憩。
さきほど高那崎でお話した老夫婦に再びお会いしたので、あいさつを交わしました。旅先での出会いっていいもんですよね。
観光したり、休憩したり、ゆっくりとしたペースで走っていたら、いつも間にか12時を回っていました。楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
観光スポットなのかわかりませんが、一周道路沿いにあったので『波照間空港』に立ち寄ってみました。
今は使われていないようで施設内は閑散としています。中をのぞいたり、写真を撮っていたら、老夫婦三度登場。
波照間空港について教えてくれて、「遊びでも、しっかり予習してこないとダメだぞ!」と言い残し、走り去っていきました。まったくもってその通りでございます。
それにしても、屋根の上にぽつんといるシーサーが妙にかわいい。
はてるまっぷを確認すると、波照間空港まで来たら一周サイクリングも残すところ半分くらいですね。
後半はとくに観光スポットもなさそうなので、ひたすら一周道路を走ります。
サトウキビ畑に挟まれた道路が続きます。とてものどか。
サイクリングをしている最中に、同じ自転車で走っている人には出会いませんでした。他の皆さんはレンタルバイクで観光しているようです。たまに、車にも追い越されました。
汗をかきながら、南の島でペダルを漕ぐ。最高に楽しい。サイクリング初心者の知人はそろそろダウンしそうな感じですが、一周ライドももうすぐ終わり。
きれいな景色を眺めながら走っていると、見覚えのある道にぶつかりました。出発地点、オーシャンズレンタカーがあるところです。
やったー!波照間島一周サイクリング達成!日本最南端の島を走破したぞー!
所要時間は約2時間。観光しながら、休憩を多めにとりながら走ったので少し時間がかかってしまいましたが、波照間島を堪能することができました。
至福のひと時でした!
波照間島一周道路はとても走りやすかったです。道路はきちんと舗装されていて、快適なサイクリングを楽しむことができました。
多少の上り坂はありますが、普段からサイクリングをしている人なら苦労しないで上れるレベル。長く続くわけではないので、シティサイクルでも十分に走れます。
ただし、初心者の知人は「結構坂が多くて辛い」と漏らしていました。炎天下のサイクリングに慣れていない人は注意が必要です。
自動販売機も道路沿いには見かけなかったので、水分はしっかり準備して行った方がいいですね。とくに夏場の暑さは尋常じゃありません。熱中症対策は万全にしましょう。
目に焼き付けるハテルマブルー
無事に一周サイクリングが終了したところで、波照間島の魅力をご紹介!
時刻は12:45。たくさん走って、そろそろお腹が減る時間です。
はてるまっぷを見ながら食事処を求めてウロウロ走っていると、『あやふふぁみ』というオシャレな感じの食堂を発見。早速入ってみます。
運よく待たずに入れました。内装もいい感じです。冷たいお水をいただきながらメニューを凝視。よし、ラフテー定食にしよう。
おいしそう!てか、絶対おいしい!
ラフテー(豚の角煮)は柔らかくて、ほんのり泡盛の味がします。うん、やっぱりおいしかった。雑穀米入りご飯も、普通の白米とはひと味もふた味も違う。ラフテーに合う!
お腹も満たされたところで、サイクリングに続いて2つ目のビックイベント!ハテルマブルーを見に行きましょう。
向かうのは、波照間島でもっとも有名な海岸である『ニシ浜』です。自転車で走っていると、きれいなニシ浜の海が目に飛び込んできました。
こんな海見たことない!石垣島の海よりきれいかもしれない。エメラルドブルーの海に、青い空、そして砂浜。うっとりしてしまいます。
残念なのは、このきれいな海を僕の写真技術では満足に撮影できないこと。この写真の100倍きれいで感動するので、是非多くの人に見てほしい景色です。
ちなみに、この後は海に入ってシュノーケリングを楽しみました。あまりの暑さに海水がお湯みたいになっていましたが、海の中もきれいで魚をたくさん観察できましたよ~!
さて、ひとしきり遊び、そろそろ波照間島ともお別れの時間です。
17:05発のフェリーに乗って帰らなければいけません。ニシ浜を出発して、オーシャンズレンタカーに自転車を返しに行きます。
この時間だとお店に人はおらず、敷地内の倉庫前に自転車を止めておいてくれとのことでした。ここら辺のいい意味でアバウトなのは離島ならではって感じですよね。
実は結構行きたかったり、やりたかったことがあったのですが、全てはできませんでした。
そのひとつが、”日本最南端の郵便局から手紙を送る”こと。
誰にってわけではないんですが、波照間郵便局から手紙を出すと、波照間島の風景印を押してくれるそうなんです。
よくないですか?旅の思い出に自分自身に手紙を出すのも風情があって。
フェリーに乗る直前に気付いたのですが、波照間港ターミナルにもポストがありました。手作りの簡易的なものですが、ここに出しても波照間島の風景印を押してもらえるのかな?
そして、フェリーが来ました。出航の時間です。
帰りの航路でも大きく船が揺れることはなく、ぐっすり寝ていたらあっという間に石垣島に着いてしまいました。
丸1日、波照間島を堪能しました。島を走るのは本当に気持ちよかったです!
今度は星空を見るために、必ずまた来ます。
以上、日本最南端でのサイクリングの様子をお届けしました!
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