2023年5月・ゴールデンウィーク。
貴重な長期休暇にどんな自転車旅をするか?ずいぶん前から決めていました。
『太平洋岸自転車道、完走に向けて走る』
これです!
千葉県銚子市からはじまり、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、そして終点の和歌山県まで6県を結ぶ総延長1,487kmの自転車道。
日本に6か所しかない『ナショナルサイクルルート』である太平洋岸自転車道の”分割走破”に向けて新たなる一歩を踏み出します!
4泊5日の自転車旅。
どんな景色を見せてくれるのでしょうか?走る前からワクワクです!
~前回のチャレンジはこちら~
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走破に至る道のりをおさらい
まずは、おさらいです。
太平洋岸自転車道と、これまでに走った道のりを振り返ってみましょう。
●起点:千葉県銚子市の銚子駅
●終点:和歌山県和歌山市の加太港
●延長1,487km
●現在日本で6か所しかない『ナシュナルサイクルルート』の認定を受けている
こちらが『太平洋岸自転車道』のロゴマーク。
自転車と日本の伝統文様『青海波(せいがいは)』を組み合わせたもの。太平洋の海岸線をひた走る自転車道にはピッタリのマークです。
路面だけではなく、道路脇に進行方向などを示す看板なども豊富に設置してあるため、おおむね迷わずに自転車道を走ることができます。
新型コロナウイルス感染症が猛威をふるった2021年5月。
僕が住んでいる千葉県でも『緊急事態宣言』が発令され、他県への不要な往来の自粛が求められたゴールデンウィークでした。
そのような事情から”千葉県内で完結する自転車旅”をテーマに、千葉県一周、通称『チバイチ』にチャレンジしていたところ、例のマークを発見し、その存在を知ることになったのです。
千葉県一周を通じて、太平洋岸自転車道の起点である銚子市から南房総市までを走りました。
1回目は南房総市でリタイアしてしまったため、4か月後の9月、ふたたびトライします。
南房総市から蘇我駅まで走る道のりで、金谷港にたどり着き、無事に千葉県内の太平洋岸自転車道をコンプリートすることになります。
太平洋岸自転車・完走チャレンジの3回目。
実際は金谷港から東京湾フェリーで神奈川県の久里浜港に渡り、そこからルートが再開されるのですが、僕は自転車に乗らない海路はスルー。直接、出発地点を久里浜港にしました。
久里浜港から静岡県浜松市をめざして走り出します。
しかし、道中で”車の中に財布を忘れる”というミスをしてしまい、その歩みを熱海市でとめることになりました。
無念の敗走ですが、それでも100km以上進んだのでよしとしましょう。
これまでの、そして、これから走る太平洋岸自転車道をまとめるとこんな感じです。
少しわかりにくいかもしれませんが、黒色の点線矢印が”走行済み”のルート、青色矢印が”未走行”のルートとなっています。
こうして見ると、まだまだ3分の1程度しかクリアしていないんですね。先は長い。
走行計画を立てよう
2023年ゴールデンウィーク自転車旅、4泊5日の走行計画がこちら!
丸の中の数字は”日数”です。つまり、全部で4日、自転車に乗って走るということ。
チャレンジの4回目となる今回は、太平洋岸自転車道でいえば静岡県『伊良湖町』まで進む予定となっています。
詳しくみていきましょう!
まずは、自転車旅の出発地点となる『熱海駅』まで車で移動します。
車は近隣のコインパーキングにとめておく予定ですが、なにせ日数にして5日間も利用するため、料金は極力安いところが望ましい。
いろいろ調べた結果、熱海駅から約2kmのところにある『タイムズ 熱海清水町』を利用することにしました。
駐車後24時間の最大料金がなんと600円!
徒歩で考えると駅まで少し距離があるからなのか、周辺の駐車場と比べてかなり安い。電話で問い合わせたところ連日の利用もOKだったので、心おきなく旅に没頭できますね。
熱海駅を出発して、太平洋岸自転車道のマークに従って走ります。
しかし、今回はそのあとの行程も考えて、伊豆半島は丸々スルーすることに決めました。
約200kmといわれる伊豆半島は、ヒルクライマーが喜びそうなアップダウンの連続。普通に走っても過酷な道のりを、伊良湖町までの道中に組み込むのはハードすぎる。
ショートカットとはいえ、そこも太平洋岸自転車道のルートには変わりありません。
伊豆半島一周、通称『伊豆イチ』は、それ単体でも自転車旅のテーマになる良チャレンジ。
次回の機会にとっておきましょう!
横に長い静岡県を、ただひたすらに走る!
2日目はこれだけ。そして、今回の太平洋岸自転車道はいったんここで終了です。
この先は、伊勢湾フェリーで三重県に渡り、そこから和歌山県にある終点まで走ることになるのですが、中途半端に進むと帰路に困ってしまうんですよね。
キリがのが『伊良湖町』だったのです。
逆にいえば、次回の5回目チャレンジで、必ず三重県・和歌山県のルートを走破しなければいけない!……ということになります。
それはそれで過酷ですが、致し方ない。未来の自分、がんばろう!
チャレンジがひと段落したからといって、ここまで来てすんなり帰るのはもったいない。
考えた結果、伊勢湾フェリーに乗って愛知県に属するふたつの島を巡ることにしました。
3日目の行程をアップにするとこんな感じ。訪れるのは『篠島(しのじま)』と『日間賀島(ひまかじま)』です。
島をまったりと走ったあと、そのまま知多半島に渡って一泊します。
数回の輪行作業が必要になりますが、走行距離はとても短いので心身ともに楽ちん。観光してリフレッシュさせてもらいましょう。
さて、ここからどうやって熱海駅まで戻ろうかな?
地図を眺めて導き出した結論が、「名古屋駅まで走って、新幹線に乗ろう」でした。
そんなわけで4日目は知多半島を北上して名古屋市まで行き、そこで一泊。100kmに満たないライドなので早い時間帯に到着する……予定です。
時間があれば、適当に観光でもしてみましょうか。そのくらいゆるい1日にしたい。
新幹線を利用して熱海駅まで移動!
乗車時間は1時間50分くらいなので、あっという間でしょう。
熱海駅に着いたら輪行を解除して、駐車場まで走り、そこから車で自宅に帰ります。疲労がたまっている中でのドライブになるため、余裕をもって帰路につこう。
これで今回の自転車旅は、「完!お疲れさまでした!」となるわけです。
旅に持っていく道具たち
30歳からはじめた自転車旅。
未熟ながらも”歴”だけはそこそこに長くなってきたため、持参する道具もおおむねブラッシュアップが済み、ほとんど変わることがなくなりました。
・大容量サドルバッグ
・輪行道具(輪行袋、エンド金具、フレームカバー、スプロケットカバー)
・パンク修理道具(携帯ポンプ、タイヤレバー、予備チューブ×2、修理パッチ)
・アーレンキー
・鍵
・ドリンクボトル
4泊5日の旅ですが、内容的にハードなのは前半の2日間のみ。
そのためトップチューブはいらないだろうと判断し、取り外しました。あると便利なのですがなるべく身軽でいきたいですからね。
情報までに、愛用しているトップチューブバッグはこちら。
『トップチューブバッグ Fuel Tank(フュエルタンク)Lサイズ』
レビューも書いているので、参考にどうぞ!
ドリンクボトル、今回は持参しましたが、「いらないのでは?」と考える今日このごろ。
メリットは”走りながら飲めること”だと思うのですが、安全運転の観点からも、喉が渇いたらとまって飲んだ方が絶対にいいですもんね。
そうするとペットボトルで充分。
うつしかえる手間、洗う必要もありませんし、飲み切ったら捨てられますし……むしろ、最適解なのでは?
・ヘルメット
・サイクルキャップ
・サイクルジャージ
・アンダーウェア
・ハーフパンツ
・アンダータイツ
・グローブ
・SPD-SLシューズ
・靴下
・ネックゲイター
身に着けるものも相変わらずのラインナップ。
お尻を守る『パット付きインナーパンツ』は今回はお留守番。
7日間ガッツリ走った『北海道自転車旅』くらいの長距離ライドならまだしも、今回程度だったら大丈夫だろう。多分。
・アンダーウェア
・アンダータイツ
・着替え(ロングTシャツ、下着、靴下、ハーフパンツ)
・レインウェア
・ハンドタオル
・速乾性フェイスタオル
・帽子
・マリンシューズ
・デジカメ
・ワイヤレスイヤホン
・モバイルバッテリー
・充電器類
・現金、クレジットカード、保険証など
・トラベルノート
・洗顔剤、保湿液、髭剃り、シェービングフォーム
・日焼け止め
・常備薬
・ドライアイ用目薬
・エコバッグ(輪行時使用)
いつぞやの自転車旅でドライアイになってからというもの、目薬は必須アイテム。
信号待ちや休憩のとき、ちょくちょく点眼してケアしています。
比較的重量のあるものは大容量サドルバッグに、そうでないものと貴重品はリュックサックに詰めれば、準備は完了です。
今回の自転車旅ではどんな体験ができるのか?楽しみですね。
0日目:出発の地・熱海駅へGO!
いよいよ、自転車旅の当日がやってきました。
太平洋岸自転車道を走る、トータルで4回目となるチャレンジ。まずは、事前にリサーチしておいた駐車場までドライブですね。
時刻は22時を過ぎたところ。深夜の高速道路を安全運転で快走します。
目的の『タイムズ 熱海清水町』はマックス8台までしかとめられないため、もしも満車だったら他を探さなければいけません。
大きなタイムロスに繋がってしまいます。
初日から結構な距離をライドすることもあり、なるべくスムーズに進行したい。
そんなわけで、おのずと出発時間も早くなるわけです。
しかし、日頃の疲れもあり単調な高速道路を走っていたら眠くなってきた!
ノンストップで行ければよかったのですが、無理はすまい。先の長い旅だ。そんなわけで、適当なサービスエリアに入り、1時間くらい仮眠します。
毎回思いますが、夜のSAって独特な空気感ありますよね?大好きです。
そして、朝方未明。熱海市清水町までやってきました。
商店や飲食店が建ちならぶ通りから一本奥に入ると、少し狭い道の先に目的の駐車場がありました。
薄闇の中に煌々と輝く看板。
さて、どうだ?……空いている!ひと安心。ほっと胸をなでおろします。
早朝なのがよかったのか、そもそもの穴場なのかはわかりませんが結構ガラガラでした。余裕をもって到着できたので、車の中で少しだけ仮眠することにします。
時刻は5時前。車内に鳴り響く出発を告げるアラーム。
飛び起きて……といいたいところですが、夢の世界に後ろ髪をひかれながら、のそのそと起きはじめます。よし!気持ちを切り替えて、走り出す準備をおこなう。
荷台からロードバイクを引っ張り出し、壁に立てかけておきます。
青々とした苔がいい雰囲気。まるで天空の城ラピュタだ。
履いていたマリンシューズを脱ぎ、サドルバッグの上に括りつけます。SPD-SLシューズを履いて、リュックサックを背負う。頭にはサイクルキャップとヘルメットをかぶりました。
愛車『Bianchi OltreXR3』にまたがり、両手にグローブをはめて、サイコンの電源を入れたら準備は完了です。
時刻は5時20分。
約2kmのところにある熱海駅まで、ウォーミングアップがてら走っていきます。
ここから、目的地である伊良湖町、その先の名古屋市に向けて走ってしまうと、これまでの走行の軌跡が”1本の線”として繋がらなくなってしまいます。
そのため、熱海駅が出発地点。この旅における絶対ルールなのです。
見上げるとあいにくの天気。
今にも降り出してきそうな空模様です。
時間が早いこともあってあたりは薄暗く、道路脇の街灯がまだまだ仕事をしています。
国道135号にぶつかったら左折します。
このあたりの区間は、道路が大きな”ロの字”になっており2車線の一方通行になっています。
なんだか珍しい雰囲気です。
信号『春日町』を左に曲がり、静岡県道103号を上り切ると熱海駅に到着です!
2016年に駅舎と駅ビル『ラスカ熱海』が一体となる形でリニューアルされた熱海駅。
青色を基調とした壁面、大きなガラスを用いた仕様は解放感があり、素人目に見ても、「すてきなデザインだな」なんて思います。
駅前の広場に足湯があるのも、温泉街ぽくていいですよね。
肌にあたる雨粒を感じたか、感じていないか、とても微妙な感じ。
降雨に備えてレインウェアを着ようか迷いましたが、とりあえずは様子見の判断。強く降るようだったら、立ち止まって装備しよう。
時刻は5時45分。
ここから、太平洋岸自転車道制覇に向けた新たなる一歩がはじまります!続く!
【ここまでのライドデータ】
走行距離 2.43km
所要時間 0時間12分
走行時間 0時間11分(-0時間1分)
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